さばーな日々

未明に降っていた雪は，朝から冷たい雨に．
有明の大きな家具屋さんを見に行く予定は，既にキャンセル．
さて，せっかくの休日，無駄にはしたくありません．

――ということで，今日は何する？　予定はいっぱいあるのだけど？

さっきから新聞と睨めっこしていたえすｐさん，おもむろに顔を上げます．
「あー，今日はだな，１時半からサッカーを見ることにした．だから……」
――ぶぁっかもぉん！　そんな余裕ないでしょ，じゃあ，車はどうすんのよ，見積書，必要なんでしょ!!

そーなんです．いろいろ事情がありまして，我が家もついに『車』の購入を検討しているのです．
んでもって，まずは書類を作らないといけなくって，その為には，車の購入資金の見積書，なるものが必要なのです．

「そーだよなぁーーーー」

えらい消極的．もっとも，今日の試合はアジア最強クラブ決定戦，なんだそうで，えすｐさんご贔屓の「横浜Fマリノス」が出る，っていうんじゃ，仕方ない．

「よし，サクっと出かけて，サクッと帰ってくるぞ！」

ひゃー．そうと決まれば，もう大忙し．
後片付けも化粧もテキトーに済ませて，ショールームへと向かいます．
目的地まで，歩いて20分くらい．の予定が．

「……あ！」
えすｐさん，突然立ち止まり，あちこちのポケットを叩きます．
――なに？
「免許証，忘れた．きみが試乗するかね」
――やだ．それで決めたら，あとで絶対，文句言われるから
「しかし」

しばし沈黙．サッカーの試合開始が気になるんだろう．ざまーみろい！

――せっかくなんだから，取りに戻りましょうよ．私も手袋，忘れてきたし
「そうか？」
――試合なら，録画しておけばいいじゃない
「それなら見ないほうがマシである！」
えすｐさん，サッカーの試合は『ライブで』というのが信念なんである．

ついに決心したえすｐさん，免許証をとりに一旦帰宅．
車の試乗を済ませ，ショールームの営業さんが書類を作りに裏方へ
引っ込んだその時，まさに１時30分（ちょっと過ぎ）

――ねね，テレビあるじゃない，ここ！
「あ，ほんとだー」

『ご自由にどうぞ』の案内に，一目散にリモコンにとびつき，スイッチ・オン．
試合はもう始まって・・・うあああ．もう一点，とられてる．

そういえば，ここは『ニッサン』のショールーム．ってことは，ずばりマリノスのスポンサー．
営業さんも，苦笑い（涙）

さて，ひととおりの話が済んで，ショールームを後にする．
途中のスーパーに立ち寄って，今夜の食材を調達，と．

「じゃ，あと，よろしく」
――え，えええーーーっ！

お買い物を始めて３分．えすｐさんは私を一人残し，さっさと帰っていきました．もちろん，サッカーの試合を見るために．

ちぇーっ．
仕方ないので，お買い物の続き．
を！　ブリのアラが新鮮で安いぞ．久し振りに『ブリ大根』でも作りますか，あ，シャレじゃなくて．