全米興行成績、サム・ライミ製作ヴァンパイア・ホラーが首位
週末の全米映画興行成績は、スティーブ・ナイルズの原作コミックをサム・ライミのプロデュースで映画化したヴァンパイア・ホラー「30 Days of Night」が1600万ドル(約18億円)で初登場1位を獲得した。“白夜”とは反対に太陽が昇らない日が30日も続く“極夜”の季節の北極圏の小さな町を舞台に、好き勝手に暴れ回るヴァンパイアの襲撃を受けた住民たちの決死のサバイバルが始まる。主演はジョシュ・ハートネット、監督は「ハード キャンディ」のデヴィッド・スレイド。2000万ドルには届かなかったもののまずまずのオープニングで続編への期待が膨らむ。2位は前週首位のTyler Perry監督・主演ロマンティック・コメディ「Why Did I Get Married?」。3位もワンランクダウンでザ・ロック主演コメディ「The Game Plan」が続いた。デニス・レヘインの傑作ハードボイルド『愛しき者はすべて去りゆく』を、これが監督デビューとなるベン・アフレックが映画化した社会派ミステリー・ドラマ「Gone Baby Gone」は5位に初登場。原作は「ミスティック・リバー」の原作者としても知られるデニス・レヘインの看板シリーズで、ボストンを舞台に幼なじみのパトリックとアンジーが私立探偵として活躍するハードボイルド小説。4作目の本作は、少女失踪事件の捜査を手伝うハメになったパトリックとアンジーが目の当たりにする現代社会の病理と、答えの出ない問題を抱え込んだ主人公たちの悲痛な葛藤を描きシリーズ最高傑作との呼び声も高い一作。ボストンっ子ベン・アフレックが長年映画化を熱望してきた作品で、自らメガフォンをとり遂に撮り上げた渾身作。英国ではメディアを賑わせている少女失踪事件のあおりを受けて公開が見送られるなど、ここまでの道のりは順風満帆とは行かなかったが、出来上がった作品は批評家からも絶賛されており、このところ低迷していたベン・アフレックにとっても復活への確かな一歩となった。主演は弟ケイシー・アフレックとミシェル・モナハン。6位に初登場の「The Comebacks」は、人気コメディアン、デヴィッド・ケックナーが負け犬ばかりのフットボール・チームの冴えないコーチを演じるコメディ。クリスマスの定番として定着しそうな「ティム・バートンのナイトメアー・ビフォア・クリスマス/ディズニー デジタル 3-D」はリバイバルで8位にチャートイン。そして9位には、リース・ウィザースプーン、ジェイク・ギレンホール共演の政治サスペンス「Rendition」が初登場。監督は「ツォツィ」のギャヴィン・フッド。速報順位は以下の通り。順位 タイトル 興収$ 累計$ 1. 「30 Days of Night」 16.0M (16.0M) 2. 「Why Did I Get Married?」 12.1M (38.8M) 3. 「The Game Plan」 8.1M (69.1M) 4. 「マイケル・クレイトン(原題)」 7.1M (21.9M) 5. 「Gone Baby Gone」 6.0M (6.0M) 6. 「The Comebacks」 5.8M (5.8M) 7. 「We Own the Night」 5.5M (19.7M) 8. 「ティム・バートンのナイトメアー・ビフォア・クリスマス/ディズニー デジタル 3-D」 5.1M (5.1M) 9. 「Rendition」 4.1M (4.1M) 10. 「The Heartbreak Kid」 3.9M (11.2M) 今週は、ハロウィーンの恒例「ソウ4」、「40歳の童貞男」のスティーヴ・カレル主演コメディ「Dan in Real Life」、「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ監督がジョン・バーナム シュワルツ原作『夜に沈む道』(早川書房)を映画化した「Reservation Road」などが公開に。