2008/05/21(水)05:11
人生を変える言葉
人生を、そのたった一言で変えられてしまうことは、
誰にでも、
一度や二度、あるものかもしれない。
私を例に挙げてみると、
「100万円、欲しくない?」
が、それに値しそうだ。
この言葉を、
当時のバイト先の社員さんに言われていなかったら、
今の私はいない。
かと言って、決して100万円に釣られたわけではなく、
その人に淡い恋心を抱いていたせいであり、
もっと言えば、
やってみて、
その世界で出逢った人たちとの交流があったからだとも思う。
現在となってみれば、
その“世界”とも疎遠になってしまってはいるが、
私を変えた一言であることは、
まず、間違いなさそうである。
今日、ふと、
弟の持っている漫画が読みたくなり、
部屋に入った。
最初は『ONE PIECE』を読むつもりだったのに、
何故か、手に取ったのは、
『SLUM DUNK』だった。
主人公、桜木花道。
彼の人生を変えてしまったほどの一言・・・・
「バスケットは・・・好きですか?」
最終局面、
彼は過去を回想し、
もう一度、そのとき確固となった、自分の気持ちを口にする。
「大好きです、今度はうそじゃないっす」
全31巻、
読み始めて、勢いが止まらず、
一日で全巻読み返してしまった。
連載が終わってかなり経つのに、
その人気は未だ衰えをしらないことを、
mixiニュースなどでも、読み取ることが出来る。
私にとってみても、
最も好きな漫画のひとつ。
久しぶりに読んだのに、
もう何度も何度も読んだことがあるのに、
新鮮な感想が、こみ上げてくる作品だと思う。
今回読み返してみて、
中学校時代の恩師が、
成人式に出席してくださり、
祝辞をいただいたのだが、
そのときにおっしゃっていた言葉を思い出した。
「人生の“プロ”を目指しなさい。
“プロ”というのは、お金をもらっているから“プロ”なのではない。
人に夢を見せられる、
人に夢を与えられる、
誰かの目標とされる。
そんな人を“プロ”と呼ぶのです。
己の人生において、これから社会に出ていくみなさん、
どうか、本当の意味での“プロ”を目指してください」
重い言葉だ。
けれど、忘れた頃にふと思い出すのも、この言葉だ。
この恩師には、
中学校3年間(教師陣はほぼ持ち上がり)で、
「紳士たれ、淑女たれ」
と、教わってきた。
そのことも、同時に思い出した。
昨今、
耳や目をふさぎたくなるようなことが、たくさんある。
周りのことだけではなく、
自分自身においてみても、そう。
決して、
胸を張って生きていると言える自信は皆無。
私は、あるときから立ち止まってしまって、
そこから自分の中の時間が止まってしまったかの如く、
ただただ、周りの時間の流れを、
傍観者のように見つめているだけ。
あるのは、
後悔や、妬み、失望感、更には焦り・・・・etc.
「どうにかしたい」という気持ちと、
恐怖が入り混じっている。
私はもしかしたら、
また、
人生を変えられる一言を欲しているのかも知れない。
しかし今の私には、
まず、その言葉だと気付く能力、状態が必要・・・・。
そして、
その言葉をただ待つのではなく、
自らアクションを起こせるだけの力が。