カテゴリ:おすすめ BL小説作家 さ行
![]() 愁堂れな/著 陸裕千景子/挿絵 『罪なくちづけ』 ('02 罪シリーズ第1弾) 新書版 アイノベルズ/出版社・シリーズ 今作品がデビュー作となったというこの作品も、典型的な挿絵から好きになった作家さんです。この2人のタッグも大好きですね。で、『イタイ話(愛の無い・エログロなど)』が苦手な私が、『少しイタイ目』な今作品と出逢ったのは、この挿絵の美しさに引き寄せられて…という他ありません。 主人公の田宮吾郎氏(29歳)は、大阪出張前日の深夜、帰宅途中に後からナイフで脅されて公園のトイレに連れ込まれ、振り返る事も出来ない状況で相手の顔の分からない『男』にレイプされてしまいます。 翌朝、寝不足と痛む身体に鞭打って大阪行きの新幹線に乗って眠っていると、隣の席の『同性からみるとやっかんでしまうくらいいい男っぷりな親切な男』が、寝過ごしてしまいそうだった田宮氏を大阪で起こしてくれたのですが、数時間後『刑事』(高梨警視)と『殺人事件の容疑者』(田宮氏)として取調べ室で再会する事になるのですよ。 事件が起きた時刻にレイプされていた田宮氏は、取り調べで自分の無実を訴える為に『男に』襲われた事を言わざるを得なくなり、信じて貰えない話を懸命に説明しいている時に入室してきた高梨良平氏(30歳)によって病院へ連れて行かれ、自宅待機の為にそのまま東京へ帰るのに同行して来た高梨氏の『警視』としての職権を乱用した(?)『張り込みは寒いから泊めて』に押し切られるままアパートに上がり込まれて、男相手に恋愛する事など考えた事も無かった田宮氏に高梨氏の『一目惚れなんです』『僕が忘れさせてあげます』の強引な絡め手で押し倒されて…。 見た目に反した骨太な性格の田宮氏は、この後そのまま居ついてしまった高梨氏と事件を解明していくなかでのふれ合いで2人の関係がどんどん変わっていくのですが、今や9冊になっているこのシリーズを支える原点『良平とごろちゃん』の掛け合いを楽しんで頂きたいです。 畳み掛けるような展開とリズム感の良さが光るシリーズ第1作目。そして意外すぎる結末に向かって息を吐く暇も無い感じで読み進んで行く勢いな作品です。 『ラブラブ』好きにはむっちゃお勧めですよ。 この作品を読んで直ぐに愁堂れなさんのHP(今はブログ)に行ってUPされているネット公開小説を読んでますますハマッて行ったのですが、今でもブログの日記で番外編がいくつかUPされていますよ。ファンの方は必読です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月16日 00時20分48秒
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