アルコールの発見が香水の道を開いた2
アラビアの錬金術師は、9~10世紀頃、水蒸気蒸留法を発見し、花の精油(芳香のある揮発性の油状物)だけを抽出することに成功した。アルコールはイタリアで発見された。1100年頃、イタリアの文献に「ブドウ酒を蒸留したところ1回目の蒸留で60%のアルコールを得た。これを燃える水と名づけた。さらにもう一回蒸留して96%のアルコールが得られた。これを”生命の水”と呼んだ。」とあるので、おそらく発見されたのは、それ以前だったと思われる。この”生命の水”を飲んだところ、目の周りが赤くなりまるで着色顔料を塗っているように見えたので、イタリアでは この”生命の水”を「アルコール」と名づけた。アルコールとは、アラビア語で着色顔料のことである。