2011/02/18(金)01:00
京極夏彦 『姑獲鳥の夏』
姑獲鳥の夏評価:★★★☆☆ ミステリー長編。--- 梗概 -------------この世には不思議なことなど何もないのだよ-古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。 (「BOOK」データベースより)-----------------------誕生日を盛大に祝ってくれない!!とムクれる女の気持ちが皆目わからない・・・。ましてもうアラサーなんだし、結婚してんだし・・・。旦那も忙しいだろうに。私だったら、おめでとうって言ってくれるだけで嬉しいけどなぁ。そりゃいただけるなら何かいただけた方がより嬉しいけれど(笑)世の中色んな女がいるもんです。多分向こうからみれば私も理解しがたい生き物なんでしょうね。 私の日常は不安で満ちていた。私はいつも他人の視線を気にした。そのくせ他人に迎合するようなことはどうしてもできなかった。私にとっての正常は私の中でしか正当化できず、私はどこにいても異分子だった。 (P188より) 内容もさることながら、その本の厚さでも有名な京極夏彦先生のシリーズもの第一弾。購入してから幾星霜・・・ようやく読みました(笑)さて、内容ですが・・・。ふむ。この分厚さだとだいたい途中で飽きちゃったりするんですが、そんなことなくほぼ一気読みできました。それは著者の筆力が素晴らしいということの証左だと思います。(上から目線?(笑))ただ、私の好みではなかったかな。キャラクターもいまいち好きになれず。ゆえに感情移入が難しかった。だから小説の世界につかりきることができずに心底から楽しめなかった・・・。残念。続編を読むことは、現時点では考えられないなぁ。まったくの余談ですが、最初の方に量子力学の話がでてきて、「あぁ、あの有名なシュレディンガーの猫の話だなぁ」と思いながら読んでました。ほんと、余談ですね(笑)=== 27冊目 読了 ===