2018/07/26(木)17:31
主治医に伝える (2017年5月19日)
翌日5月19日(2017年)はMRI検査の日でした。
MRIもCTスキャンも、私には初めての検査。
どんな検査だろう、ってちょっとだけ好奇心でワクワクです。
上のイラストのように、てっきり上向きで横たわると思っていたら、うつむきで寝てくださいとのこと。最初はそのままで撮影し、後半に造影剤を入れて撮影するということで、耳栓を渡されました。
音がやかましいのだそうです。
確かにやかましかったです。
ダ、ダ、ダ、ダとドリルで何かを砕いてるような音?
結構振動が響いてきました。
後半に造影剤を入れられると、全身に温かいものが駆け巡り、変な気分。
検査は40分ほどで終わり、待合室で診察を待ちます。
先生に、全摘手術はやめて、温存手術に変えたいということを伝えなくちゃと思うと、ドキドキ身構えるひと時でした。
その間、手術の後にランニングしている人はいるかしらと、「乳癌、手術後ランニング」と検索をかけて、経験者を探してみましたが、期待したような内容の投稿は見つかりませんでした。
一つだけ、ランニングを再開したという方の話を見つけましたが、術後1年以上も経過してようやく少しずつというものでした。
がっかり。
私は秋のマラソン大会に出たいのです。
フルマラソンを走りたいのです。
少しでも早く走れるようになりたい。
でも、手術後に走ってる人の経験談はみつからない。
やっぱり無理なのか・・・
そして、手術も化学治療も受けず、自然療法だけでがんばると言って闘病日記のブログを始めた方が、1年、2年とたつうちに癌が転移し、どんどん悪化している様子を綴られているのを読み、気持ちが暗澹としていきました。
一つ違えば、私もこうなるのか・・・
私は癌なんだ・・・と息苦しさがこみ上げてきます。
ようやく診察の番が来て、告知以来の主治医との対面です。
告知の日から、私なりにいいと言われることは取り組んできていたつもり。
腹六分、炭水化物や糖質を抑え、人参リンゴジュースを毎日飲み、アロマオイルを塗り、ホ・オホノポノを実践し、癌細胞にも感謝の波動を送りと、前向きに取り組んでいました。
心のどこかで、いい結果が、奇跡のような結果が出ないかな。
調べたら癌細胞は思ったより小さかった、大したことなかった、と言われないかな、と期待していたのです。
残念ながらMRI検査で撮影した画像からは、期待した奇跡はありませんでした。改めて、本当に、間違いなく、癌細胞がしっかりあるという確認がなされたのでした。
ここで、主治医に勇気を出して、「全摘手術ではなくて、温存手術にしたいんですが」と切り出してみました。
エー!!! 部分手術ですか!
あなたのはね、癌細胞が繊維状にあちこちに伸びているから、これを一つ一つ繊維に沿って部分的に取っていくというのは、ちょっと大変なんですよ。
「そこを何とか、できませんか」と粘る私。
「そうですか。そこまで言うなら、挑戦してみますか」
と私の意をくんでくれようとした主治医でしたが、カルテの検査結果の値をスクロールしながら確認していき、「あ、癌細胞の活性化率が○○%だね。ちょっと高いね。んー、やっぱり、無理!僕は部分手術は勧めません!」というきっぱりした言葉に、
「わかりました!やっぱりいいです。全摘手術にします!」と心を決めたのでした。
前日Mさんの熱心な勧めで、心は動いたものの、本当はどうしたらいいか動揺していた私。
お医者様を信頼して任たいと思っていたところに迷いが生じて、とりあえずMさんの勧めから先生に伝えてはみたが、本心からそうだったのかはわからない。
何がいいのかなんて、初めての経験だから、人の意見に左右されて右往左往の私・・・
癌細胞の活性化率のその値が、本当に高いのかどうかは私にはわかりませんでしたが、主治医がその値を見て、やっぱり無理と判断したその言葉で私の心は決まり、Mさんにも言い訳が立つと気が楽になったのでした。
病院からの帰り道、初めて涙がつたい、泣きながら運転して帰りました。
切なく、悲しく、先が見えない不安で一杯の私でした。