SCARECROW'S ROOM

2009/01/09(金)23:37

バンク・ジョブ (2008年・英)

映画鑑賞(映画館・08年)(51)

★盗まれて一番困るのは「お金」よりも「秘密」なんですよね…★ 強盗や泥棒が主人公の映画ってのは過去にも現在にも数えきれないぐらい多く作られてきました。 実際に自分の身近で起こったことであれば「なんて不道徳な…」と大抵の人は眉を顰めるはずなんですが、なぜか不思議な事に映画の世界ではヒーローだったり、その手際の良さに感心したり…何故なんでしょうね(笑)。 まぁ、映画はある種の「おとぎばなし」ですからね。 しかしこれが「実際に起きた事件」となると、「おとぎばなし」のように綺麗なだけじゃ済まない展開になってしまいます。 それはそれは驚くほどに生々しくって…いや、事件そのものがというより、その裏側にあるものが生々しいんですが。 さて、本日の映画は『バンク・ジョブ』 イギリスで1971年に実際に起きた銀行強盗事件を題材に描かれたクライム・サスペンス映画です。 この事件で暴かれたもの…それは生々しい人間達の欲望でした。う~ん…世の中は恐ろしい…。 犯人達の事??? いえいえ、犯人たちよりも「被害者」たちの欲望はもっと恐ろしいものでした。 ~STORY~ 1971年ロンドン、英国全土を揺るがす一大事件が発生した― イースト・ロンドンで中古車店を経営するテリー・レザー(ジェイソン・ステイサム)。店の経営は安定せず、借金取りに追いたてられる冴えない毎日を送っていた。 そんなある日、昔浅からぬ付き合いのあったモデルのマルティーヌ(サフロン・バロウズ)から呼び出され、思いがけない話を持ちかけられた。ベイカー・ストリートにあるロイズ銀行が、装置交換のために約一週間、警報が解除され無防備になるというのだ。 大金が収められた銀行の地下貸金庫を襲うという、安全確実な銀行強盗の計画…余りに美味しい話に疑いを抱きつつも、テリーは仲間を集めた。 一味は銀行の二軒先の店を借り、内装工事を装いながら地下を掘り進み、遂に計画を成し遂げた。しかし貸金庫に預けられていたものは大量の現金や高価な宝石だけではなかった。 そこには英国王女マーガレットの乱交現場の写真をはじめ、政府高官の秘密の写真、マフィアと警察の癒着がわかる裏帳簿など、決して世間には知られてはならない様々な“秘密”が保管されていた。 テリーとその仲間たちは自分達の身が危険に晒された事に気づくが…。 これは面白い作品でした。 「事実は小説より奇なり」なんて使い古された言葉を出すのもなんですが、まず映画ウンヌン以前に「事件」そのものが題材として非常に面白いです。 お金は盗まれてもまた稼ぐことはできるけれど、「秘密」を盗まれるのって人生の破滅にも繋がりますからね~。 小市民の自分にさえも、人様に言えない秘密の一つや二つはぐらいはあるんですが(ここには絶対に書けません!)、ましてや地位のある人々にとっては地獄への滑り台に乗ったようなものですから…。 そしてこの映画は、そんな面白い題材を下手な出し惜しみをせずにテンポよく描いていきます。 事件に関わってくる人物(登場人物)は結構多いのですが、描き方もわかりやすいので、頭が混乱することもなく安心して映画に没頭できました。 主人公のテリーを演じたジェイソン・ステイサム、お得意のアクションシーンはほとんど無いのですが(ちょっとだけ見せ場もあります)、仲間思い&家族思いの良い奴(強盗犯人だけど…)を魅力的に演じています。車もいつもより安全運転(笑)。 ちなみに、実際の事件の真相は2054年まで機密となっているそうです。 この映画にアドバイスを与えた事件の関係者曰く「9割は事実に近い」そうですが、どこまで真相に迫れているんでしょか? もっともっと凄い事実が隠されているんでしょうか? う~ん…知りたい! でも真相が明かされるのは45年後…自分は84歳になっちゃってます。 頑張って長生きしなきゃ(笑)    ↓にほんブログ村ランキング参加中!      応援クリック、宜しくお願いします。      ■バンク・ジョブ       THE BANK JOB       2008年イギリス       監督: ロジャー・ドナルドソン       オフィシャルサイト(2009年1月現在)… http://www.bankjob.jp/

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