カテゴリ:映画
元ヘビー級王者・ロッキーは引退し、地元で小さなイタリアンレストランを経営している。
今や妻のエイドリアンは他界し、独立した一人息子のロバートも父親を煙たがり寄り付こうとしない。 ロッキーは寂しさを紛らわすように、客に現役時代の話を語り、エイドリアンとの思い出の地を巡る日々を送る。 そんな中、現王者・ディクソンが、人気回復のためロッキーにエキジビジョンマッチを持ちかけてくる。 「ロッキー」シリーズの第6弾にして完結編。 「ロッキー」は大好きな作品だが、不完全燃焼なシリーズ2~5を観てきたので、 また続編が出ると言われても、正直、もうロッキーはいいよと思っていた。 ところが本作は、1作目同様、ロッキーとスタローンが完全に一体化したまさに渾身の一作! 2~5の諸々をすっ飛ばして、1作目と直結した設定にし、 1作目のストーリーをそっくりなぞった展開にしたのは大正解。 手に入れたものを年とともに失っていく喪失感にもがき苦しむロッキーの姿が、 何も手に入れられず将来を描けない焦燥感にもがき苦しむ30年前のロッキーの姿とダブる。 最愛の妻・エイドリアンを失った空虚さを埋めようと、 過去の栄光や思い出にすがるロッキーの姿は本当に痛々しい。 現王者への挑戦を決めたのも、ボクシングへの情熱を単に捨てきれないのではなく、 そんな空虚さを埋める手段としてボクシングしか知らないからだろう。 昔と変わらず不器用な生き方しかできない人間味溢れるロッキーが、とても魅力的に映る。 ロッキーのテーマが流れるトレーニングシーンや試合終了シーンは、分かっていても感動する。 クサい台詞にクサい芝居、大味な作りと言われればその通りだが、 それでも「ロッキー」は観る者の心を奮わせ、感動を与えてくれる。 それは、強敵を倒すからではなく、逃げていた自分自身と真正面から向き合い闘うからである。 その意味でも、この作品こそ名作「ロッキー」の真の続編と言えるだろう。 「ロッキー」で感動し涙した人は、ぜひ観て欲しい。 スタローンは、現在「ランボー4」を撮影中らしい。 正直、ランボーはもういいよ状態だったが、「ロッキー・ザ・ファイナル」にならって、 名作「ランボー」の真の続編にふさわしい作品に仕上げて欲しい。 ■ロッキー・ザ・ファイナル ![]() おすすめ度(3点満点): ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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