2005/10/04(火)23:21
放浪記4日目 Bパート
降りしきる雨の中、列車を待つ。
さっきよりは雨脚が弱まってきて、傘が有ればうろつける位にはなってきた。
駅近くのスーパーに和歌山ラーメンの店があったのでとりあえず腹ごしらえ。
ホームにスーパーくろしおが入線してくるころは、雨が上がっていた。
新宮行き10:59発「スーパーくろしお1号」→新宮11:51着
終点の新宮駅。次の列車まで30分ほど時間が有るので、
駅前をうろうろしてみた。
正直な感想は「寂れてるな・・・」である。
なんていうか、建物がグレーで統一されているような錯覚を覚える。
天候もくもり空のため、余計そう感じるんだよね。きっと。
昭和50年代の町並みがそっくりそのまま残ってるような、
ある意味「ノスタルジー」な感じなのだ。
そんな「グレー」な街並みの中に一際異様な感じで「徐福公園」があった。
「徐福」とは実在の人物なのか疑わしいのだが、秦の始皇帝の時代までさかのぼる。
始皇帝の命を受けて「不老不死」の秘薬を求めて、
はるか東の「蓬莱」を目指して旅をしたと伝えられる人物で、
その「蓬莱」が位置的に日本で有るとされている。
このあたりはPS2のゲーム、「かまいたちの夜2」辺りにも出てくるので、
まあ「雑学程度」には知っていた。
こんな所にこういう建物が有ったとは知らなかったけどね(^^;
この地に伝わる伝承としては、熊野川河口付近にあった高さ50mほどの
小山を「蓬莱山」と信じた徐福が上陸し、居を構えた場所がこの「蓬莱公園」の辺りだそうで、
この場所でその生涯を終えた。土着の民衆に尊敬された徐福はこの場所に祭られたそうな。
徐福が「不老不死の妙薬」と信じたのはクスノキ科の常緑樹で「天台烏薬」(てんだいうやく)。
実際、リウマチ等に効く薬効が有るとか。
徐福伝説は実は全国色々な場所に有る。東北では秋田とかにまで有るそうで、
この辺が実在の人物かどうか疑わしいと言われる所以なのかも知れないけど、
でも、歴史のロマンとしての役割は十分果たしてるんじゃ無いかなと思う。
2000年も前に日本のどこかに上陸して、
地元民と交流を深めた人物が居たかも知れないと想像するのは楽しい。
そろそろ次の列車の時間が迫ってきた。
徐福の墓に手を合わせて駅へと急いだ。