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源にふれろ

三谷幸喜

『12人の優しい日本人』

 映画を見て、初めて脚本家の名前を意識したのがこの作品。今はなきシネマアルゴ新宿で観た。観終わると、地上へ出る階段で中原俊監督と塩見三省(陪審員1号/女子高体育教師)にすれ違った。(そんなことはどうでもいいか)どうして、この話はこんなに面白いんだろう、と考えた時、「脚本」という事に行きついた。映画はホン次第なのだ、ホンが土台なのだ、と。当時、僕は19歳。三谷さんは30歳。今はその僕がもう31歳。・・・・天才と比べると、虚しくなってくるのでやめよう。自分は自分だ。

『古畑任三郎』
 三谷さんの作風の特徴は「本歌どり」にある。『12人の優しい日本人』は『十二人の怒れる男』、『古畑任三郎』は『刑事コロンボ』、『笑いの大学』は『金色夜叉』、『巌流島』は『宮本武蔵』、『今夜、宇宙の片隅で』はビリー・ワイルダー作品といった具合に、すでに人口に膾炙した名作をアレンジして、それ以上の作品を作り上げてしまう。最近、「パロディ」という言葉が安易に使われる風潮があるけど、真のパロディというのは、批評と諧謔精神を踏まえており、元ネタ以上のものを指すのだと思う。単なる「パクリ」を決して、「パロディ」とは呼ばない。
 

『ラヂオの時間』

 女の子と試写会に行って、大笑いした。デートで行く映画がこれほど面白ければ、どんなにいいだろう。終了後、帰ろうとしていた三谷さんに遭遇し、(むりやり)握手してもらった。僕も、頑張ろうと思った。25歳の時だ。

『王様のレストラン』

 最高のシチュエーション・コメディ。三谷さんはこの作品で「向田邦子賞」を打診されたものの、断ってしまった。脚本ではなく、スタッフ・キャスト全て=「ドラマ」がよかったのだから、脚本だけを評価されることに抵抗を感じたらしい。自分がドラマでマニアの話についていけるのは、この作品と『スクール・ウォーズ』ぐらいしかない。

『それはまた別の話』『これもまた別の話』

 三谷さんの作家としての姿勢、映画を見る時の目の付け所がうかがえて、面白いと共に、作り手としての目の配り方が大変タメになる。『お楽しみはこれからだ』と共に、何度も読み返した。お奨めは『アパートの鍵貸します』『トイ・ストーリー』『ダイ・ハード』『男はつらいよ』の章。


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