四十路の旅路
実に9年ぶりの投稿になる。まさか、このブログが残っているとは、想像もしてなかった。おかげで過去の投稿を見ると、今さらながら学ぶことが多く、自分に感謝したい気持ちになる。何より有難いのは、自分のなかで眠っていた気持ちが呼び起こされたことだ。以前の自分には熱意があった、意欲があった。それが月日が流れて、安住していたというか、忘れていたというか。そうだったんだよ、俺は文章を書きたかったんだよ。創作をしたかったんだよ。それに没頭する自分のことを、忘れておこうと思ったんだ。なぜなら、一度やり出すと他のことを放棄してしまうから。今になって振り返る。それだけ没頭できる環境に自分があったから、放棄することも厭わない気持ちがあった。でも、今は違う。若さに任せて自分の置かれた環境を投げ出す気は、毛頭ない。いいんだ、それで。あの頃は没頭していてよかった。今はそういう訳にはいかないけど、投げ出さずにやり続けることができる。その自信があるし、責任もある。「三十路の旅路」は、デタラメに歩くことでどこかに行きつくのが目的だった。その役割は十分に果たした。「四十路の旅路」はそれではいけない。確実に目的を持って、自分の歩く早さで進むこと。人を見てうらやましいとか、憧れるとか、そういうものに歩幅を乱されてはいけない。「出来る以上のことは出来ない」、そんな当たり前のことに気づいたよ。歩こう、少しずつ。時々立ち止まるだろうけど、それも含めて自分の歩みだ。四十路の路を行こうじゃないか。もう派手ではない。勢いじゃない。静かに歩くのが、この路には相応しい。