猫の手は丸い

2006/08/27(日)12:29

呉・江田島への送水停止

 私は広島県南西部にある呉市に住んでいます。  この呉市で、8月26日から3週間(予定)の24時間断水が始まりました。  行政の対応の杜撰さより、市民は普通の生活ができなくなっています。  「猫の手は丸い」初の、批判記事を書かせて頂く事にしました(^^;)。  断水に至った原因は、広島市から呉市へ向かって送水される送水トンネルの一部が、経年劣化のために崩落し、水路が岩で塞がれたことが発端になっています。  岩を取り除く作業と同時に、前後の水路90メートルに細かいひびを補修する必要があるため、復旧に3週間(完全復旧まで1ヶ月)かかるのだそうです。  中国新聞の第一報をご覧下さい。  (中国新聞は、広島県で最大のシェアを誇る地方紙です。)  今回の問題点を並べてみました。 ----- ・送水トンネルは、呉市とその周辺都市の唯一の送水ルートであったのにもかかわらず、27年間点検を怠っていた。  その理由は、最大ユーザーの工場の操業停止回数が少なくなったため、点検時間が取れなかったから。  行政は企業、市民へ対し、将来の災害を想定した対策を要請することができなかった。 ・断水地域は、呉市の中心部から外れた地域のみで行われている。   断水地域の選択理由が、呉市水道局のHPに書いてない。   2ちゃんねるの未確認情報で「市議会議員の力関係」が疑われている。 ・今後の断水スケジュールが、呉市水道局のHPに掲載されていない。  給水タンクや飲料水の確保を事前に行いたいのに、これでは予定がたたない。  8月27日午前9時に追加断水地域が発表されたが、当日の朝10時より断水とは発表が遅過ぎる。 ・断水地域は、1日24時間断水を行っている。  なぜ24時間断水する必要があるのか、他の非断水地域も含めて断水時間をスケジュールできないのか。 ・行政からの断水地域への対応は、給水車を設置したことのみ。  断水地域は町は小さいとはいえ人口密集地域で、一人暮らしの高齢者が多く、車が入らない地域が大変多い。  20リットルのポリタンクを車無しで運ぶのは不可能。 ・飲料水は購入できるとしても、風呂、洗濯、トイレが事実上不可能である。  風呂と洗濯はアウトソースできるとして(それもコストがかかりすぎて難しい)、トイレ使用は1回当たり10リットル以上の水を勢いよく流す必要があるため、子供や高齢者には難しい。  このままでは病人や死者が発生してもおかしくない。  阪神大震災のような規模の天災であれば、不自由に耐える覚悟があるが、車で5分走った地域は日常生活をしているので、このような状況は到底受け入れられない。 ・呉市、江田島市(断水地域)のHPは、トップページのレイアウトを変えて、断水情報と経過状況を掲載するべきである。  JR西日本の福知山線事故の記事は、今でもレイアウトを変えてトップに掲載されている。  呉市、江田島市のHPは、市民に対して行政は鷹揚な態度を取っているとしか思えない。 ・行政の想像力の無さより、市民は大被害を蒙っている。  行政は無能としか思えない。 -----  現在の市民の様子は、中国新聞の記事でご覧下さいませ。 ・8月26日(土) 「飲料水は」 住民に募る不安 ・8月26日(土) 呉・江田島で大規模断水に備え ・8月26日(土) 呉・江田島への送水停止 ・8月26日(土) 水道トンネル崩落で3週間断水へ ・8月27日(日) 断水2万5000世帯 送水トンネル事故 ・8月27日(日) 命の水 断たれ衝撃 呉・江田島 ・8月27日(日) トンネル点検、27年せず

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