第1話 今日から君はホストだ!
桜蘭高校ホスト部
第1話 今日から君はホストだ!
静かに勉強できる所を探して、学校にある4つの図書館全てが煩いので使っていない第三音楽室に足を踏み入れる
ハルヒ。
しかし、扉を開けるとそこはホスト部でした。
この私立桜蘭学院は一に家柄、二にお金、財ある者は暇を持つ。
かくして桜蘭ホスト部とは暇をもてあます美少年達が同じく暇な女生徒達をもてなし。うるおわすスーパー金持ち学校独自の華麗なる遊戯なのである。
ホスト部と聞いて驚く
ハルヒ。
「「なぁ~んだ、男か」」
入ってきたのが男だったので残念そうな
光と
馨。
「光と馨はこのお客様と同じクラスだろ」
鏡夜がそう言うも、双子は付き合いが悪いのでよく知らないと答えます。
「そんな言い方、失礼だぞ。桜蘭ホスト部へようこそ、特待生さん」
「何!?では世にも稀な特待生の藤岡ハルヒとはきみのことか…」
何で名前を知っているのか驚く
ハルヒ。
庶民には敷居が高いらしく、余程図太い神経の持ち主ではないと特待生にはなれないだろうと言われていたと
鏡夜が教えてくれます。
ハルヒの肩に手を置く
環。
「そう、いわば君は勇者だ、藤岡くん。たとえ学年主席であろうと、君は学校一の貧乏人。下賤の民と蔑まされるかもしれない」
「別にそこまで言われる筋合いは…」
「いいじゃないか、貧乏万歳だ!!麗しの世界へようこそ、大貧民よ!!」
失礼しますと帰ろうとする
ハルヒ。
「ねぇ、ハルちゃん、ハルちゃん。ハルちゃんは勇者なの?凄いな~」
腕を
ハニー先輩に掴まれ、帰れませんでした。
「勇者じゃなくて、特待生。って誰がハルちゃんだ!!」
ハニー先輩は突然怒った
ハルヒから逃げていきました。
「しかし、噂のがり勉くんが男色家だったとは…」
男色と言われて驚いている
ハルヒ。
「どんなのがお好みかな?ワイルド系?ロリショタ系?小悪魔系?クール系?」
違うと
ハルヒは後ずさり。
環は
ハルヒのあごを掴んで、俺にしてみる?と聞かれ、逃げるようにして後ろに後ずさりしたために花瓶が割れてしまいました。
「校内オークションの目玉の予定だったルネの花瓶が…」
「困ったねぇ…これ800万からふっかけようと思ってたんだよね」
800万円と聞いて、何千円だっけと頭が混乱する
ハルヒ。
弁償すると言う
ハルヒですが、双子に指定の制服も買えない人に出来るのかと返されます。
割れた花瓶の破片を拾う
鏡夜がどうする?と
環に尋ねます。
「こういう諺はご存知かな、藤岡くん?郷に入っては郷に従え。金がなけりゃ体で払え。今日から君はホスト部の犬だ!!」
態度急変する
環。
営業中のホスト部。
「環くんの好きな音楽は?」
「勿論、君との思い出のあの曲さ」
「今日はケーキ焼いてきたの、食べてくれる?」
「君が食べさせてくれるなら…」
「やだ、環くんたら…」
「環様、聞きましてよ。血統書のない子猫を育ててらっしゃるんですって?」
別のお客様(綾小路)に話しかけられる
環。
「子猫というよりは…」
丁度いいところに
ハルヒが買出しから戻ってきたので、
ハルヒを呼ぶ
環。
「子豚ちゃん、買出しご苦労。ちゃ~んと買えたかにゃ?」
環は
ハルヒが買ってきたコーヒーの瓶を見て、これは何かな?と尋ねます。
見ての通りコーヒーだと答える
ハルヒですが、
環は見たことのないメーカーのようです。
インスタントだと答える
ハルヒですが、お客達はインスタントが何か知らないようです。
「おぉ~!!お湯を注ぐだけで出来るという、あの庶民コーヒーか?」
貧乏な方は暇がないので豆も挽けないというのは本当でしたのねとお客達も興味津々です。
「庶民の知恵だな」
「100g300円だって」
「凄まじい価格破壊だね」
高い豆じゃなかったので買いなおしてくると言う
ハルヒですが、飲んでみせると
環が宣言しました。
庶民コーヒーを入れるように言う
環。
粉をカップに入れて、お湯を注ぐだけですが、庶民による庶民コーヒーの実演をお客様達も見ています。
ハルヒが入れたコーヒーを
「お試しあれ」とお客様に勧めます。
しかし、お客様達は飲むのが怖いとか、こんなの口にしたらお父様に叱られるなど言ってます。
「口移しならどうかな?」
きゃあ!!と盛り上がるお客様達。
「そんで、こいつったら怖い夢見たって飛び起きてさ…」
「光!!その話は…。ひどいよ、皆の前で、そんな話…」
「馨…。ごめんよ、馨。あの時の馨が可愛かったから、つい…」
「光…」
麗しき兄弟愛と盛り上がっているお客様達。
何故泣いて喜んでいるのかさっぱり分からないと雑用している
ハルヒです。
モリ先輩におんぶされて登場の
ハニー先輩。
「ごめ~ん、遅れた~」
2人を待っていたとお客様達は喜んでいます。
光邦(
ハニー先輩)は
崇(
モリ先輩)の掛け持ち剣道部の練習終わるのを待っていたら眠たくなってしまったそうです。
まだ眠いと言う
ハニー先輩を可愛い~とお客様達は喜んでいました。
ハルヒは
ハニー先輩が本当に3年生なのか疑っています。
「ハニー先輩はああ見えて秀才でいらっしゃる。そして、モリ先輩は寡黙さが売りなんだ」
ハルちゃ~んと
ハルヒに抱きついてくる
ハニー先輩。
「ハルちゃんも一緒にケーキ食べる?」
甘い物はちょっと…と答える
ハルヒに
ハニー先輩はうさちゃんを貸してあげると言うも、うさちゃんもちょっとと言う
ハルヒに、
「僕のうさちゃん嫌い?」と言うと、
ハルヒはぬいぐるみの顔を良く見ると可愛いですねと言います。
「大事にしてね~」とぬいぐるみを渡しました。
「うちの部は各自の特性に合わせて、お客様のニーズに応えるのが方針でね。ちなみに環がうちのNO.1、キングだ。指名率7割だよ」
ハルヒはそれを聞いて世も末ですねと返しています。
「ところで、借KING800万円の君は卒業するまで、この部の犬。あっ、失礼、雑用係だ。逃げるのは自由だが、我が家には有能なプライベートポリスがざっと100人程揃っていてね。君、パスポート持ってる?」
日本にいられなくしてやるぞの意味で
ハルヒを脅しています。
「そうよ、しっかり働いてね、ダサ岡くん」
環は
ハルヒの耳に息を吹きかけています。
ハルヒは耳に息を吹きかえられて、やめてくださいと主張しています。
「そんなださださじゃ女の子にもてないよ」
「基本的にそういうのに興味ないんです」
「何を言う?大切なことだぞ。いい男は女を喜ばせることが全てだぞ」
「どうでもよくないですか?男とか女とか外見とか、人間大切なのは中身でしょ?何でこんな部があるのかさっぱりだ」
「残酷なものだよね…。神は時として器も中身も完璧な人間を作り出してしまう」
「はぁ?」
「君がそうして自分を慰めたい気持ちは分かるさ。そうしなければ生きていけないもんね。だが、よく考えみたまえ。美術館に美術品があるのは何のためだ?それに美しいものを見せびらかすのは美しく生まれたものの義務だ。美に飢えている人々のためにこの部を立ち上げ…」
「何て言うんだっけ?あぁいう人の事…うぅ…んと…えぇ…と何だっけな?」
「グラスを置く時は小指でワンクッションいれてから置くこと。大きい音がしにくいし、置き位置もつかみやすい。その方が品良く見える…」
「面倒?じゃなくて…もっとこう適格な言い方が…」
ハルヒに近づいていく
環。
「そしてここ一番の時には…下からのアングルが効果的だ」
「あっ!!そっか…」
「ドキッとしたのかな?」
「ウザイ」
ハルヒの一言で体育座りで落ち込む
環。
双子が
ハルヒに近づいてきて、やっぱりお前勇者だなと笑っています。
ハルヒは面倒な人だなと思い、
環に本当は少しドキッとしたと言うと、
環は立ち直り、更なる技も教えてやろうとポーズつけています。
「いくらホストの手解きしたって」
「彼の場合一番基本のビジュアル面をクリアしてないでしょう。まっ、この手の場合眼鏡をとっても目が小さくなるくらいで…」
双子に眼鏡を取られる
ハルヒを見て固まる双子。
入学式の日にコンタクトをなくしたらしいです。
環はメンバーに指示を出し、
ハルヒを変えていきます。
ハニー先輩のみ指示が出されず、ケーキを食べているように言われ、落ち込んでいます。
制服に着替えるように双子に言われる
ハルヒ。
無理やり着替えられそうになるので、2人に出て行くように言い、
ハルヒは着替えます。
着替えて出て行くと、
「何て可愛いんだ~。まるで女の子じゃないか」と言われている通り、美少年になっていました。
「これなら客つくんじゃないか?」
「そう、計算通り。雑用係は卒業、今日から君はホスト部の正式部員だ。俺が一流のホストに育ててやる。もし100人の指名客を集められたら、借金の800万はちゃらにしてやる」
「ホスト?」
雑用係からホストに格上げになった
ハルヒです。
ホストとして営業中の
ハルヒ。
何をしていいのかさっぱりです。
どうしてこの部にとお客様に尋ねられて、100人の指名客を集められたら800万の借金がちゃらになるということを思い出しています。
環は営業中にも関わらず、
ハルヒが気になるようです。
ハルヒは母が亡くなった事を話しているらしく、家事はどうしているのか尋ねられています。
「あっ、自分でやります。母は料理の得意な人で…入院中レシピを沢山残してくれたんです。それを1つずつ覚えるのは楽しいし、うまくできた日は父も喜んでくれて、そういう時間が自分はとても好きなんです」
その話を聞いたお客達は明日も指名していいか聞いています。
ハルヒは助かりますと答えています。
他のメンバー達はのっけから受けている、テクいらずと接客を見ています。
環は接客中だったので、お客様(綾小路)に名前を呼ばれて、接客に戻ります。
目をかけているのねと言われたので、
環は我が子のように育てていると返しています。
環は指を鳴らして、
ハルヒを呼び、綾小路姫に挨拶するように言います。
ハルヒがはにかんだ笑顔をするので、
環は可愛いと興奮。
ハルヒは苦しいので、
モリ先輩に助けを求めます。
環から
ハルヒを助け出した
モリ先輩。
そこまでしなくてもと言いつつ、
環は
ハルヒにお父さんのところに戻っておいでと言っています。
ハルヒの鞄が見つかりません。
いじめがないと思っていた
ハルヒですが、噴水に自分の鞄が落とされていました。
鞄を取りに向かう途中、綾小路に
「環様のお陰で小奇麗になれてよかったわね。ついでに育ちの悪さも直したらいかがかしら?」と言われ、鞄を落とした人物が誰なのか気づきます。
噴水の中に入り、財布を探しています。
そこに部活をサボるとはいい度胸だなと
環がやって来ます。
鞄がなぜ濡れていると聞く
環に、
ハルヒはちょっと落としちゃってと答えていました。
今週の食費が見つからないと言う
ハルヒを手伝うために
環も噴水の中に入ってきます。
濡れるからいいと言う
ハルヒですが、水も滴るいい男って言うだろうがと
環は気にしません。
「おぅ、探してたものはこれかにゃ?」
環が財布を見つけました。
「どうした?ボーっとしちゃって。俺に惚れちゃったのかにゃ?」
どうしてこんなことになったのか尋ねる
環にうっかり窓から落としてしまったと答える
ハルヒ。
鞄が勝手に池に落ちるなんて災難でしたわねと綾小路が
ハルヒを指名していました。
何故自分を指名したのか分からない
ハルヒ。
「薄汚い鞄を拾うために環様の手を煩わせるとはあまりの身の程知らずね。環様があなたを構うのは育ちが珍しいからよ。可愛がられているなんて勘違いしないことね」
「それはつまり…やきもち?」
この一言で綾小路はテーブルを倒して悲鳴をあげ、
ハルヒが自分を襲おうとしたように見せかけようとしているようです。
双子が2人に水をかけます。
環は綾小路に手をさしのべて、立ち上がらせます。
ハルヒが自分にひどい事をしたと訴えようとする綾小路。
「見苦しいな。ハルヒの鞄を池に捨てたろ」
呆然としている
ハルヒ。
「そんな…何か証拠でも?」
「君はなかなか綺麗なんだけど…うちの客には相応しくない。俺には分かっている、ハルヒはそんな男じゃない」
「環様のバカ!!」
泣いて出てていく綾小路。
「お前には揉め事を起こした罰を言い渡す。追加ノルマ1000人!!」
その一言に硬直する
ハルヒ。
ハルヒに手を貸して、立ち上がらせる
環。
「期待してるぞ、天然ルーキー」
予備の制服はこれしかないと
鏡夜は
ハルヒに紙袋を渡します。
着替え中の
ハルヒに手折りを渡そうとカーテンを開ける
環が目にしたのは下着姿の
ハルヒでした。
環もようやく
ハルヒが女だと気づいたようです。
「お前、女なのか?」
「はい、生物学上は一応…」
生徒手帳にも女だと記載され、生徒手帳の写真は美少女です。
女性との制服を着た
ハルヒを見て、更に驚く
環。
「先輩達が男だと思ってるんなら、それでもいいかなと。どうも自分は男だの女だのの意識が人より低いらしくて」
最初から知っていた
鏡夜。
途中で気づいた
光、
馨、
ハニー先輩、
モリ先輩。
「あっ、でもさっきの先輩、ちょっと格好良かったですよ」
そう言われて顔が真っ赤になる
環。
「ひょっとしてこういうのも1つの恋の始まりでは?」
ハルヒはホストになって女の子にチヤホヤされるのも満更でもないらしく、今度から俺って言おうとか言って
ハルヒの笑顔で終わります。
第1話完