第2話 高校生ホストのお仕事桜蘭高校ホスト部第2話 高校生ホストのお仕事 図書室で勉強しているハルヒ。 チャイムが鳴ったのでノートを閉じます。 遅れていくと煩いので走って部室に向かいます。 ハルヒは扉を開けて中に入ります。 日本にはいないであろう鳥や草花、木々が生い茂っています。 「「「「「「いらっしゃいませ」」」」」」 バリ島の衣装を着てお出迎えする6人。 「扉を開けるとそこは南国でした」 ハルヒが天国のお母さんにここが先週入部させられたホスト部ですと言っていると、頭に鳥が飛んできたりして災難です。 入ってきたのがハルヒだったので双子は不満そう。 暦によると、確か今は4月上旬のはずなのに南国になっていたのでハルヒには訳が分かりません。 「冷気を恐れ、コタツに縮こまるなどナンセンス!!この完璧な空調設備は何のためだ?」 チッと言うハルヒに「何か我が部の方針に批判でもあるのかな、800万円の借金を背負うハルヒくん?」と鏡夜が言ってます。 花瓶を割った事を思い出してるハルヒ。 「いい男は着膨れなどしない。世間が肌寒い春先だろうと、この部では凍える子猫達を暖かな南国オーラで迎え入れる、そう、ここは史上の楽園。常夏の暑い暑いアイランドなのだ!!」 「むしろあらゆる意味で寒いのですが…」 この私立桜蘭学院は一に家柄、二にお金、財ある者は暇を持つ。 かくして桜蘭ホスト部とは暇をもてあます美少年達が同じく暇な女生徒達をもてなし、うるおわすスーパー金持ち学校独自の華麗なる遊戯なのである。 ホスト部営業中。 「何という無情、この象牙のような艶やかな肌も、似合いすぎるバリの装束も、女神の前では膝まずき、忠誠を誓うただの下僕…」 環の魅力にメロメロなお客様達。 ハルヒは空っぽになったグラスをさげています。 「そうそう、来週は桜蘭高校主催のダンスパーティーを開催するからね」 部員なのにダンスパーティーの事を知らない様子のハルヒ。 ダンスパーティーに何をするのか尋ねられている双子。 「中央棟の大広間を貸切で」 「最高に盛り上げるからね」 「本当は2人っきりで過ごしたかったけどな、馨」 「言わないでよ、光。本当は僕だって…」 見つめる光と馨にお客様達は兄弟愛南国風味だと言って興奮しています。 いつもよりお客のテンションが高いなと感じているハルヒに「程よい露出は受けがいい」と鏡夜は答えています。 この企画は鏡夜がしたのか尋ねるハルヒに決定権は環にあると答えています。 さりげなく、環のデスクにバリの写真集は置いたらしいです。 これを聞いて、影のキングは鏡夜だと気づくハルヒ。 ハニー先輩の水着姿は可愛いとお客様に評判です。 首には花輪があるハニー先輩はモリ先輩にも同じ花輪をかけ、お揃いだと言って喜んでいます。 これを見て、お客様は気絶しそうな位に興奮しています。 ハルヒは意味不明な2人と認識しているようです。 ハルヒも接客中で、衣装を着ないのか尋ねられています。 「やっぱり、春先は春先らしい格好をするのが自然だと思いますし…」 環とお揃いの衣装が用意されていたようですが、断ったことを思い出しています。 お客様には季節感を大切にしているのねとか、ダンスパーティーでは桜が満開だといいですよねとかいいように受け取ってもらえているようです。 「舞い散る桜の中で踊る2人…夢よね」 「そういうものですか?皆さん、夢があって可愛いですね」 首を微かに傾けての笑顔にお客様はメロメロです。 そろそろ指名交代の時間だと思うのだけれどと、春日崎がやって来ます。 「噂以上に可愛いのね。決めたわ、今度はあなたをお気に入りに決めて差し上げてよ」 この台詞に環が固まっています。 ホスト営業終了後、納得がいかないとインスタントラーメンを食べています。 「殿、庶民ラーメン食べてないで、ダンスパーティーのプランニング手伝ってよ」 「ハルヒが春日姫に気に入られたのがそんなに悔しいのかね」 「彼女の病気は今に始まったことじゃないだろう」と鏡夜はノートパソコンを操作しながら言っています。 病気とは何か知らないハルヒに双子が男とっかえひっかえ病だと教えます。 常連客は普通、一度決めた相手を永久指名するらしいのですが、春日崎だけは定期的にお気に入りを変える傾向があるそうです。 この前までは環がお気に入りだったとハニー先輩は教えてくれます。 自分のお客を取られたから環がああなっていると納得するハルヒ。 「違ーう!!そんなことじゃなーい!!もう我慢の限界だ。ハルヒ、ちゃんと女の格好しろ!!」 「はぁ!?」 「女でありながら何が悲しくて女にモテモテにならねばならんのだ。はっきり言って、お前が女だと知っているのは部員だけだぞ!!」 環の制止に入る双子は体育は選択だからとっていないとか、出席番号も男女混合なのでバレていないと言っています。 「お父さんは…お父さんはな…この頃のお前が見たいんだよ!!」 環は宝箱を持って来て、中から生徒手帳に載っていた美少女ハルヒの写真をひきのばしたものを額に入れたものをハルヒに見せます。 ハルヒは勝手に人の写真をひきのばさないで下さいと怒っています。 見れば見るほど不思議だとメンバーは美少女のハルヒと第1話の男のようなボサボサハルヒを見比べています。 そして、何故コレがアレにになるのかと驚いています。 入学前日に近所の子に髪の毛にガムを付けられたために、面倒だから自分でカットしたとハルヒは答えます。 「俺としては男として見られてもどうでもいいし…」 「女の子が俺なんていけませ~ん!!お母さん!!ハルヒが汚い言葉使うよ…」 環は泣いています。 お母さん?と部員達。 「ポジション的に俺かな?」 「だって卒業まで雑用よりかは、ホストで指名取る方が借金返せそうだし…」 「ところでお前、社交ダンスの経験は?」 「パーティーじゃ必須だぞ」 パーティーはノルマに関係ないし、イベントにも興味ないので欠席したいと言うハルヒに環は絵を輝かせます。 「いや、社交ダンスは紳士の常識。そこまでホストの道を歩みたいなら、その覚悟の程を見せてもらおう、ハルヒくん。1週間でワルツを見事マスターし、来週のパーティーで披露できなければ、女の子である事を暴露して、雑用係に格下げだ」 翌日、春日崎と一緒にワルツの練習をするハルヒ 躓いて、倒れこむハルヒと春日崎。 ハルヒの練習の近くでたそがれている環。 ハルヒの練習相手になりたかったらしいが、身長的に女役が出来るわけもないのにと双子に言われています。 休憩してお茶を飲む春日崎に練習相手になってもらってすみませんと謝っているハルヒ。 春日崎は独り占めできるので嬉しいと答えています。 春日崎は紅茶のカップが新しくなっていることに気づき、笑顔になっています。 なので、ハルヒが食器好きなんですねと言うと、慌てて別に好きではないと答えています。 その慌てぶりに好きなんだと気づくハルヒですが、何で好きな事を隠すんだろうと疑問に思っています。 ホスト部の部室に入ってくる注文のティーカップをお持ちしたと珠洲島。 その声にドキッとする春日崎さん。 君に選んでもらったカップは評判がいいと褒めている鏡夜。 ハルヒは業者の方かと近づいていくと、珠洲島は一般の生徒だよと答えます。 「フフフフフ…ハルヒくんたら面白~い。でも無理ないわ、とても一流企業の御曹司には見えないものね」 「御曹司?」 知らないハルヒに鏡夜が珠洲島通商は食器輸入販売のシェアは我が国トップだと教えます。 なので、一品が入ったらうちに入れてくれるように頼んだのだそうです。 君の目は信頼できるからねと褒める鏡夜に珠洲島は僕の目はまだまだですと謙遜しています。 イギリス留学も来月から決まっているそうです。 今の人と親しいのかと春日崎に尋ねるハルヒ。 春日崎はまた慌てて、別に親しくはないと返し、今日は失礼するわとホスト部から出て行きました。 「ハ~ルちゃん!!」 ハルヒに抱きついたハニー先輩が珠洲島が春日崎の許婚だと教えてくれます。 環が鏡夜にいつから知っていたと尋ねると、鏡夜はお客様のことは一通りリサーチしてあるが、許婚の件は利用価値がない情報なので放っておいたと答えます。 珠洲島亨は成績優秀、家柄まあまあ、容姿人並、真面目さが取り柄で難をあげるなら影が薄い、気が弱い、つまり地味だと鏡夜と双子が言うので、男に対してはまるで容赦ないなと感じるハルヒ。 亨くんはいい子だと言うハニー先輩とモリ先輩。 対策を検討すると環が言い出します。 他メンバーは何の対策か分かりません。 「我が桜蘭ホスト部は女の子を幸せにするために存在するのだ!!」 1週間後 ダンスパーティーの日。 「今宵集まりし子羊達よ、桜蘭ホスト部ダンスパーティーへようこそ」 オーケストラによっての演奏が始まります。 そして拍手が沸き起こります。 「本日は存分に我がホスト部一同とのダンスを楽しんでいただきたく思います。尚、最高のダンスと認められ、今夜のクイーンと選ばれたお客様にはキングよりその頬に熱いキッスが送られます」 「頑張ってね、ベイビー」 環の言葉に卒倒する女性とまでいます。 こういうのには慣れていないハルヒはテンションが低いです。 ダンスパーティーは近所の盆踊りくらいなハルヒにそれはダンスパーティとは言わないと鏡夜に指摘されていますが、折角だから料理くらい食べておいたらどうだと言われます。 ご馳走と言う言葉に大トロと返してしまうハルヒ。 大トロを注文するように指示する環。 あぁ可哀想にと双子に言われたりしているので、顔が真っ赤になり、ハルヒは金持ち共めとイラついています。 ダンスパーティーが始まりました。 ハルヒ以外のホスト部員は相手を見つけて踊っています。 柱に持たれて立っているハルヒの後ろに誘いたそうな女生徒2名がいます。 勇気を出して誘おうとした時に春日崎が一緒に踊ってくれるでしょと誘ってきたのでした。 ハルヒは笑顔で勿論と踊ろうとします。 春日崎を見たホスト部員は作戦開始とか言ってます。 モリ先輩がダッシュでハルヒを連れ去っていきます。 ハルヒは双子と鏡夜、ハニー先輩のいる部屋に連れられていきます。 衣装を渡されたハルヒはカツラを被り、ドレスに着替えます。 着替えている最中にパーティーにはアクシデントがあった方が盛り上がるのでタイムリミットはパーティクライマックスまでの20分で、珠洲島氏を既に向かいの教室に呼び出してあると鏡夜から教えられます。 環の作戦なので心配ではあるが、うまく気持ちを聞きだしてくるようにと言われるハルヒ。 全員こっちにいるので環がお客の相手はどうするんだと部屋に入ってきます。 化粧も終わって、美少女なハルヒに見惚れている環。 ハルヒはカツラが重く、ヒールに慣れていないのでフラフラです。 「可愛すぎる…」 珠洲島の待っている教室に着くと、手紙のイメージと違うと言われます。 『珠洲島サマへ○ ラブラブ~○ あなたをひとめ見た時からア・タ・シの心は 超ラブラブ○てへっ○ ア・タ・カ・モ○永遠に熱帯性低気圧に 変わらない台風の如く(あ○ごとくってカンジをかけた○) イェイ! 私のK○K○R○にはL○VEが 吹きあれているのであります○ ア・ナ・タと一緒に、ノアの箱舟で ランデヴーしたいのDA○ のだ○のだ○ 今日の夜、2年B組の教室で○ 待ってます○』 ○はハートマークだと思ってください…。 顔文字は省略してます…。 その手紙の内容は恥ずかしいです…。 誰だこんな手紙書いたのはとハルヒは考えています。 その手紙は鏡夜と双子の共同制作だったようです。 珠洲島はハルヒにどこかであったことがあるが尋ねますが、ハルヒは初めてだと言います。 珠洲島は手紙には応えられないと謝ります。 「僕には大事に思っている子がいるから…」 「その人は珠洲島さんの…」 「残念ながら恋人じゃない。というか愛想をつかされている。彼女には華やかで自信に溢れた男が似合ってる」 環は春日崎を連れ出したようです。 どこに連れて行かれるのか、春日崎は知らないようです。 「君には…たぶん君には駆け引きとか向いてないんだと思う」 「どういう意味かしら?」 彼の気持ちをひくためにいくら流離いのホスト巡りをしても、ティーカップを見ている方が余程幸せそうだと環は答えています。 春日崎は小さい頃の思い出を思い出しています。 「でも、もういいのよ。あの人、私が何をやっても気にしないし、留学だって私の知らないうちに決めちゃって…」 逆に珠洲島は世界を見て大きな男になりたいそうです。 勝手だけど、待ってて欲しいらしいです。 ハルヒはあっさり勝手ですねと言ってます。 「伝えもしないで分かってもらおうなんて無茶な話です。はっきりした思いがあるのに先延ばしにする理由がどこに?変わりたいと思った時から、人は変われるんだと思います」 珠洲島とハルヒが2人っきりでいるのを目撃してしまう春日崎。 お邪魔みたいねと泣いて去っていく春日崎を追いかけていく珠洲島。 逆にこじれたのではないかというハルヒに環は追いかけて走り出したと言います。 ハルヒは我が桜蘭ホスト部は女の子の幸せのために存在するか…と環を見直したようです。 春日崎を追って珠洲島は校庭にまで出てきます。 2人に何故かスポットライトが当たります。 最後の一曲となり、ラストワルツを2人に踊ってもらうようです。 突然のことで戸惑う2人ですが、珠洲島は春日崎に手を差し伸べ、踊ってくれるように頼みます。 春日崎は笑みで引き受けます。 そして踊っている間に珠洲島は春日崎にプロポーズします。 そして、春日崎は今夜で流離いのホスト巡りを終わることにするようです。 「不器用カップルに祝福あれ!!」 本日のダンスクイーンは春日崎が選ばれます。 そして、祝福のキスが環ではなく、ハルヒから送られると双子が言います。 祝福のキスは環のはずでしたが、アクシデントがあった方が盛り上がると鏡夜に言われて、変更になったようです。 借金が1/3カットということでハルヒも頬にキスくらいなら仕方ないと引き受けます。 しかし、ハルヒのファーストキス疑惑が浮上し、止めようとした環がバナナの皮に滑り、ハルヒの背中を押すことになってしまい、頬にキスするはずが唇にキスしてしまいました。 第2話完 ジャンル別一覧
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