第12話 ハニー先輩の甘くない三日間桜蘭高校ホスト部第12話 ハニー先輩の甘くない三日間 「やってしまった…」 僕ら知らないと言う双子。 「バ、バカもの…。お前らがぶつかってきたんだろうが…」 「だってハルヒが逃げるんだもん」 「せっかくコスプレさせて楽しく遊ぼうと思ったのに」 コスプレならいつもやっているだろうと言う環。 環はハニー先輩のうさちゃんに飲み物をこぼしてしまったようです。 いつものではなく、バニーガールの衣装だと言う双子。 女の子なのに女装って言われています。 環の脳内劇場が始まります。 バニーガールのハルヒを想像しています。 「確かに見たいが、いや、しかし、今はそんな状況では…。っつうか、お前らどさくさに紛れてその手は何だ!!ハルヒから離れろ!!」 双子はハルヒが逃げないように抱きしめています。 やだよ~んと言う双子。 お客がいないので騒ぐのは構わないが、ハニー先輩が起きるぞと言う、パソコンを操作している鏡夜。 モリ先輩は読書中です。 鏡夜の言葉で固まる3人ですが、ハニー先輩はまだ夢の中です。 「高3にもなって昼寝ですか?まぁ、汚してしまったものは仕方ないです。起こして素直に謝りましょう」 3人はソファに隠れつつ、ハニー先輩に近づかないように言います。 こっちに非難するように言う環。 ハニー先輩は寝起きがメガトン級に悪いそうです。 あくまでも噂だが、米軍の訓練施設に埴之塚家は格闘技の特別指導に訪れた時に時差ぼけでハニー先輩はずっと眠っていたらしく、いつまでも眠っているハニー先輩を軍人の1人が迂闊にも起こしてしまうと、特殊部隊の少尉は秒殺され、その後アメリカとの外交問題に発展したと言われているらしいと環が話してくれます。 しかも汚してしまったうさちゃんはハニー先輩の亡きグランマのお手製で、常に持っていることから大事な品であることは確実で変わり果てたうさちゃんの姿を寝起きに見せたりしたら俺達が変わり果てた姿になってしまうと3人は頭を抱えています。 大袈裟だとハルヒはその噂は嘘っぽいと言います。 ハニー先輩が邪悪な二重人格である証拠は他意もあると言う環。 鏡夜と同じ血液型のAB型らしいのです。 ものすごい説得力だと感じるハルヒ。 「俺の血液型に何か問題でも?」 これ見てるAB型の人怒らないでくださいねと言うハルヒ。 ハニー先輩が寝返りを打つので、怯える4人。 目覚める前に手を打たねばと双子にセスナを出すように言う環。 恐山に飛んで、イタコをお連れするように指示しています。 グランマを口寄せしていただいて新たなうさちゃんを作ってもらうそうです。 大雑把な青森県の地図を持っていくように言う環。 お土産にリンゴジュース、リンゴジャム、ねぶた人形を忘れないように言います。 そんな時間ないと言う双子。 うさちゃんをクリーニングに出している間、ハルヒに着ぐるみの中に入るように言う環。 ナイスアイデアと言う双子。 環と双子の妄想劇場が始まります。 「嫌です!!大体どっから持ってきたんですか?こんなの。バレバレですよ」 逃げようとするハルヒを捕まえる環。 「大丈夫だ。寝ぼけた目では少しの違いなど分かるものか!!」 「なら、先輩が入ってくださいよ」 「俺が入っても可愛くないだろう!!バニーガールは諦めたから本物のウサギになってみるがよい。なってみせるがよい」 意味不明 そんな時、ハニー先輩が目を覚まします。 別の身代わりだと環がクマちゃんを枕元に。 クマちゃんを叩きつけるハニー先輩。 俺のクマちゃんがと泣き怯える環。 次は僕らの番だと怯える双子。 汚れたうさちゃんが発見されました。 「僕のうさちゃん、誰が汚したの?」 怯える3人。 ハニー先輩の表情はご想像にお任せします。 モリ先輩に助けを求める3人。 「うさちゃんがどうしてもお茶が飲みたいって」 「そっか~☆だからお顔が汚れちゃったんだね。ケーキも食べるかな?」 そんなんでいいのかと力尽きる3人。 お客様にどんなチョコが好きか尋ねられるハニー先輩。 チョコもうさちゃんも大好きだと笑顔で答えるハニー先輩。 お客様は可愛い~とメロメロです。 「ハニー先輩こと埴之塚光邦、17歳。 桜蘭学院高等部3年A組、ホスト部在籍。 好きなものはケーキにチョコにうさぎさん。 3年生にあるまじきラブリーさで無敵を誇るロリショタ系」(れんげ) 「ご機嫌ですね、ハニー先輩」 「良かった。何事もなくうさちゃんの問題が解決して」 「お菓子好きと可愛いもの好きはハニー先輩のチャームポイントってことになってるんだけど私的にはこの安易なキャラ設定のぬるさには納得できない。これだけじゃ、いまいち何か足りない!!」(れんげ) ティーセットを運ぶハルヒは虫歯になっても知りませんよとハニー先輩に言います。 ちゃんと歯磨きしていると言うハニー先輩ですが、ズキッと感じます。 何でもないと言うハニー先輩です。 口をあけるように言うハルヒ、無理やりあけようとする双子に抵抗しています。 モリ先輩が手を押さえ、押し倒すような形で無理やり口をあけさせます。 興奮するお客様達。 足りなかったのはこの萌えだと言うれんげ。 モリ先輩が虫歯を確認します。 大丈夫だと言うハニー先輩。 モリ先輩は環に指示します。 「ハニー先輩は虫歯が治るまで甘いもの禁止。なお、部全体での協力体制としてしばらく部内のおやつは自粛とします」 ヤダと涙を浮かべるハニー先輩ですが、無常にもケーキが下げられていきます。 「禁止だ」 かくして無常にもハニー先輩の地獄の日々が始まったのでありました。(れんげナレーション) 口というか顔をナプキンで結んでいるハニー先輩は鞄を手に廊下を歩いています。 お労しいとか、おやつが自粛ですってとか周りの女生徒が話しています。 不謹慎だけどあのお姿はうさぎさんのようだと可愛く思えてしまう女生徒達。 「光邦、鞄」 「自分で持てる」 「そうじゃない。中を見せてみろ」 鞄の中から大量のお菓子が出てきました。 言い訳として見てるだけだと言うハニー先輩。 モリ先輩は見るだけならこれをやろうとお菓子の広告を渡します。 様子を見に来た1年生トリオ。 モリ先輩があそこまで押しが強いとはねと驚いています。 ホスト部営業中 フランスから来たパティシエのチョコを味わって欲しかったと言うお客様に環は「悲しまないで、姫。甘いものを我慢しているハニー先輩のために僕らは少しでも協力してあげたいんです」と言うと、殿方の友情は麗しいんですねとお客様は言います。 「それに、きっとこれで良かったんだ。どんなに美味しいチョコも僕らの熱い愛の前には勿体無くも溶けて消えてしまっていたでしょうから」 双子はナイス子芝居と言っています。 いかなる時も優先すべきはお客様の笑顔だと言う環。 鏡夜はにっこりしています。 どんなことをしてでもおやつを与えないように注意を促しています。 これはモリ先輩の指示だからと。 本を抱えて廊下を歩くハルヒ。 モリ先輩が女の子に告白されているシーンに出くわしてしまいます。 ハニーのおねだり大作戦その1 かわいくアピールが始まります。 「崇~、僕虫歯治ったみたい☆」 「そうか」 「はれもひいたし~」 「そうか」 「だから~ケーキ1個だけ、お願い♪」 冷たいアイスが口の中に入れられます。 知覚過敏によって物凄い痛みが走ります。 「完治は遠そうだな」 おねだり大作戦その2 遠まわし戦法が始まります。 サンドイッチと紅茶を口にしているお客様に、お菓子が合うと思うなと言うハニー先輩。 わくわく期待しますが、あなたのためなのよ~と走り去っていくお客様達。 おねだり大作戦その3 泣き落としが始まります。 泣き落としをかける相手はハルヒです。 ハルヒは辺りを窺いながら、少しだけですよとポケットから京こんぶが出されます。 色が少しチョコに似ていると言いながら。 人選ミスしたハニー先輩。 お菓子禁止令三日目 イライライライライライライライライライライライライライライラしているハニー先輩。 誰か話しかけてよと言う馨。 お菓子の棚に向かうハニー先輩を発見する光ですが、鏡夜は安心するように言います。 棚の中は空っぽです。 中にあったのはクマちゃんのぬいぐるみです。 怒りのためにクマちゃんを床に叩きつけるハニー先輩。 環は俺のクマちゃんがと泣いています。 ハニー先輩が息絶えました。 3日でギブです。 近づいていった環の手を噛むハニー先輩。 モリ先輩は立ち上がり、ハニー先輩のもとへ。 「光邦、人や物に当たるな」 環は助かったと、手を擦っています。 「見苦しいぞ」 「崇の馬鹿!!」と背負い投げするハニー先輩。 固まるホスト部メンバー。 「ちょっとぐらいいいじゃん!!ケチんぼ!!石頭!!崇なんか…崇なんか…大嫌い!!」 うわぁ~んと泣きながら去っていくハニー先輩を追いかけていく環。 モリ先輩に大丈夫か尋ねる双子。 立ち上がるモリ先輩はよろよろと歩きますが、テーブルにぶつかってしまいます。 大ダメージを受けていると感じる双子は最初から嫌われるような行動とらなければいいのにと言います。 ハルヒはその言葉で何かを感じたようです。 「わざと?モリ先輩もしかして、わざとハニー先輩に嫌われようとしてたんじゃないですか?」 んなわけないじゃんと言う双子。 嫌われるのはこの世の終わりみたいなので何故と尋ねます。 自分を傷つけるためにだと言うハルヒ。 「違いますか?」 「俺のせいだからだ。光邦の虫歯は俺の不注意だ。昼寝の前に歯磨きをさせるのを2度ほど忘れてた」 「そんなのモリ先輩の責任じゃ…」 「ないんじゃない!?」 「光邦が総入れ歯にでもなったら…。俺は…俺は…」と頭を抱えて悩んでいるモリ先輩。 ならないならないと言う双子。 「意外とネガティブなんですね」 「光邦に投げ飛ばされるくらいじゃないと俺の気が済まないんだ」 「ハニー先輩に厳しくしていたのはモリ先輩が自分自身に与えた罰だったんですね」 一瞬いい話っぽいけど、虫歯1つでそんなね…と双子は感じています。 不器用この上なしです。 ハニー先輩がドアを開けます。 だ、そうですよとハニー先輩の肩に手を乗せる環。 うわぁ~んと泣きながらモリ先輩に駆け寄っていくハニー先輩。 「ごめんね~、ごめんね~、崇。僕もう歯磨き忘れない、忘れないよ~」 数日後 「虫歯の完治したハニー先輩は、それまでのお菓子禁止令の反動でむさぼるようにケーキを頬張るのであった」(れんげナレーション) 鏡夜は領収書を見て、肩を落としています。 元気がありません。 ハニー先輩のおやつ代ってそんなにかかるんだと双子は言っています。 「あの~」 新しいお客様かなと環。 女の子を見て、「モリ先輩のFANか」と言う環。 この前の告白していた子だと思い出すハルヒ。 「私、分かったんです。銛くんの大切な人って誰なのか」 ケーキを食べてご機嫌のハニー先輩を見る女の子。 「銛くんの一番大切な人はハニーくんだなんて…そんなの…そんなの…何だがすごく…いい☆」 目をハートにする女の子。 女の子の肩に手を置くれんげ。 「どうやらあなたも新しい世界に一歩を踏み出したようですわね」 ハニー先輩の口を拭くモリ先輩。 「光邦、クリームが…」 てへっとハニー先輩の笑顔に興奮するお客様達。 第12話完 |