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テーマ:アニメあれこれ(25344)
カテゴリ:DARKER THAN BLACK
DARKER THAN BLACK -黒の契約者-の第8話を見ました。
第8話 五月雨にクチナシは香りを放ち…(後編) 「10年前の社員名簿か。そのくらい遡れば十分だろ」 黒はフィオーレ化粧品株式会社の社員名簿を見ていた。 「入り込んだ産業スパイを洗い出せば、自ずとそいつらを狙う契約者に行き着くわけだ」 黒猫を探すため、弓月の前妻が住む屋敷に潜入した久良沢はそこで、前妻の白骨遺体を発見しており、亜璃紗を疑う気持ちは強まり、捕まえた猫を手に警察とともに亜璃紗の屋敷を訪れる。 久良沢は亜璃紗が怪しいと考えて道を歩いているので、自分が尾行されていることに気づかない。 「いっそ川にでも捨てちまうか」 「ありえないぞ、そんな動物虐待」 「誰だ!?」 「手荒なマネをしようってんじゃない。黙ってそのジャケットを返せ」 「あんた、オープンカフェで会った男だな。俺を追ってきたのか?何故だ?」 「だからジャケット…」 「そうか、もしかして、あんた、事件に関係が!?そうなんだな」 「事件?」 「ふん、心当たりがありそうだな」 「何を知っている?お前も契約者なのか?」 「契約?前の夫人を殺す契約か?」 「前の夫人?何の話だ?まぁ、いい。返す気がないのなら…」 久良沢の前に姿を現した契約者は人から人へと憑依する能力によって、久良沢の身体を乗っ取ってしまう。 「あいつ、憑依しやがった」 猫は烏へと憑依し、契約者の手からジャケットを奪う。 しかし、前を見ていなかったために橋にぶつかって動けなくなり、猫は烏から猫の体へと戻る。 「あの時の猫だな。お前も憑依タイプの契約者だったのか」 「だったらどうした?」 「なくしたんだな、お前も。自分の体をさ」 猫は川に沈めかけられて危機に陥るが、そこに黒が現われる。 「奴の死角に回れ。視角に入らなければ憑依されない!!」 黒は追い詰めるも、久良沢の体からさっきの体へ戻った契約者はジャケットを手に逃げていく。 契約者の出て行った久良沢の体は猫の元へ落ちていき、2人とも川を流れていく。 久良沢は風邪をひき、毛布に包まって探偵事務所にティッシュが必需品に。 「信じられませんよ。こんな季節に何泳いでるんですか?」 「俺にも分からん」 「余計なことに首突っ込まない方がいいです。タマ、取られますよ」 「男の仕事はハードなのよ。それで猫の方は見つかったのかね?ペチャパイくん」 「またそのセクハラ発言を。亜、そういえば例のゴミ屋敷、面白そうだからちょっと行ってみたんですよ」 深入りするとお前もタマ取られるぞ。って付いてねえか」 「訴えますよ、マジで。そんなことより、近所で変な話聞いたんです。それがこの人のことなんですってば。この未亡人」 「何!?」 亜璃紗のこと聞き込みする久良沢は前の夫人宅で行政がゴミを撤去している時に猫避けの水の入ったペットボトルを見つけます。 公園の滑り台で銀から契約者の写真を渡される黒。 「黄からか?」 「うん」 「間違いないようだな。どうだ?猫」 「……」 「猫?」 「あ、悪ぃ。今、ネットワークから受信してた」 「ネットワーク?」 「言ってなかったか?猫の脳の不足分をサーバーが補ってるんだ。時々やらないと猫の意識が混ざってこの前みたくゴミ屋敷に紛れ込んじまう。こいつだな」 「浮山則夫、重力を操る」 「重力?憑依じゃないのか?」 「知らない。憑依能力を持つ契約者、アミダプ・カプールとともに北インドを中心に活動…」 「そいつか。そのカプールって奴が浮山に乗り移った。だが、その間にカプール自身が何らかのアクシデントで体を失った…。どっかで聞いたような話さ」 『警察の話じゃ、前の奥さん心臓に持病があったらしいです』 『そうなんですか…』 『階段の踊り場を歩いていて発作が起きたんでしょう。それで手すりにもたれて運悪く…。事故の線で確実でしょう。ふが』 『ふが?もしかして私のこと疑ってます?あれは事故よ』 『そうでしょうか?どうして俺を前の夫人の所へ行かせたんです?』 『だから猫が…』 『彼女が猫を連れて行くはずがない。一時流行ったでしょ?猫避けに水の入ったペットボトルを置くっての。それだけの猫嫌いが例え嫌がらせでも猫を連れて行くなんて考えにくい。あなたは最初からあの家に行かせる人間を捜してたんだ。俺に遺体を発見させて、あわよくば犯人に仕立て上げようとしたんじゃないですか?半年くらい前、トシコさん宅の近くであんたを見かけたって話もあった。丁度彼女が亡くなったと思われる頃です。あなたには殺す動機が十分ある。犯人はあなたですね?奥さん』 『証拠は?』 『証拠はない。探偵の直感だ。奥さん、俺は認めたくなかった。だが、自首してくれ』 『うふふふふ…』 『何がおかしい?』 『だって証拠なんてあるわけないもの。私が行った時にはもう死んでたんだから。半年前、確かに行った。彼女の家がゴミ屋敷になってるって人伝に聞いて、確かめに行ったの』 『何故、そんな?』 『元々は弓月が幼い頃から住んでた屋敷。それを汚されるのが許せなかった。思った以上に酷い有様で、一言言ってやらなきゃ気がすまなかった。でも信じて、あなたを犯人に仕立てようとあの屋敷に行ってもらったんじゃない。こんなに彼女の死体が見つからないままなんてちょっと怖くなってしまって…』 『どっちにしても俺は利用されたってわけだ。でも、どうしてその時に通報しなかったんです?』 「あんたが呼び出したのか?」 『あの時、ふと思った。弓月の好きだったあの女の体臭が腐臭に変わればいいって。あのままゴミの中で嫌な臭いに放ちながら腐り果てればいいって』 『何でそこまで!?だって、あなたは前の夫人から彼を奪ったようなもんじゃないですか。彼女が自分の周りをゴミで埋めてしまったのだってそのショックが原因かもしれない。全てを手に入れたのはあなたの方じゃないか!!』 『何を手に入れたというの?弓月のはね、貪欲に感覚の全てを使うの。見つめて、触れて、舐めて…。それだけならトシコに負けるものなんて何もなかった、あんな年寄りの体に。でもね、弓月にとってはやっぱり、匂い…。そう、匂いへの執着。あの人はね、ホントに隅々まで匂いをかぐのよ。まるで自分の全てが露わのされていくような…。でも、あの人が本当に好きな匂いはあたしの匂いじゃなかった…』 「あんたから物を頂いたら、こんなジメジメした国ともおさらばだ」 「そいつは残念だったな」 「お前は!?」 契約者に襲い掛かる黒はすぐに能力を発動させて倒すのだった。 「やったのか?」 契約者は仰向けのままジャケットのポケットから靴下を出して匂いをかぎながら死んでいくのだった。 『所詮あたしが手にできたものなんて妻という肩書きだけ。ホントに欲しかったものは何にもこの手には掴めなかった』 「これは?」 「産業スパイが持ち出し、こいつが奪い去ろうとした何かだろう」 「渡せ」 「行くぞ、猫。猫」 「靴下だったのか、こいつが嗅いでたのは」 「こいつの対価か?」 「能力を使う余裕はなかった」 「それじゃあ…」 「ただ嗅ぎたかっただけじゃねえのか?契約者の考えることなんざ、分からねえがよ」 「そうか、そうだな。ただ嗅ぎたかったんだ。この靴下が元々の自分のものだとしたら、靴下に残った臭いだけが唯一残された自分の肉体の名残…。対価は多分もう支払ってる。体を失った時に。俺もそうだ」 亜璃紗宅を後にした久良沢に話しかけるお手伝いさんは傘を手渡すのだった。 そして、お手伝いさんは顔を赤らめています。 『結局、猫はその後も見つからなかった。もしかすると全てが口実で最初から迷い猫なんて見つからなかったのかもしれない。まぁ、いいだろう。残りの謝礼も迷惑料として頂いた。もう済んだ話だ』 「ふにゅ~ん、いましたよ、あの人。またホームラン軒で死ぬほどラーメン食べてました ![]() 『あれ以来、あの青年を見かける。改めて見れば、ただの大飯食らいだ。何を疑っていたのか。疑心暗鬼とは恐ろしい』 「猫、また黄が呼んでる」 「何だよ、折角夢見てたのに」 「夢を見るのか?」 「そりゃ見るさ。他愛のない夢ばかりだけどな。普通に飯食ったり、風呂入ったり、そんな他愛のない夢ばかり。一日眠ってても文句言われないことくらいかね?猫になって良かったと思うのは。なに時化た顔してんだよ。笑うトコだろ、今のは」 次回、「純白のドレスは、少女の夢と血に染まる…(前編)」 ![]() ![]()
Last updated
May 25, 2007 11:36:18 AM
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