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テーマ:銀魂(1187)
カテゴリ:銀魂
銀魂の第61話を見ました。
第61話 闇夜の虫は光に集う 《長いこと闇の中にあると、目玉には映らん僅かな光さえ拾えるようになる。そいつが人間の放つものだと知ったのはいつだったか。線香花火のように人間もまた消えゆく時、一際大きく美しい花を咲かす。だが、稀にこいつを生きながらに背に負う輩がいる。その光はひどく不安定で…攻撃的でそして哀しい色を帯びていた。知ってか知らずか、その光に惹かれ人が集まる。そう、まるで蛾のように。だが、一度あの光を見て、もう闇の中に戻ることは俺にもできなかった。俺も立派な蛾だ。再び篝火を失うことを恐れる蛾。そして激しく燃える篝火に飲まれまいと必死に抗う蛾、篝火を指針に舞う蛾。どこもかしこも蛾だらけだ。だが、虫ケラに混ざって妙なのが一匹。コイツは蛾なんかじゃない。ひどく分かりづらいが確かに微かに光が見える。そう例えるなら刀、鞘から抜き放たれた鋼の刃。鋭く光る銀色だ。…だが、どうしてかな。どうにもコイツの色は気に入らねえ!!」》 高杉の船の甲板で死闘を繰り広げる銀時と似蔵。 「人が一仕事してる間に無粋な輩が上がりこんでると思ったら、あんたも一緒に来てたとはねぇ。火事場泥棒にでも来たかい?そんな身体で何が出来る?自分のやってること、分かんないくらいおかしくなっちまったか」 「そういうあんたも随分と調子悪そうじゃないの。顔色悪いぜ。腹でも下したか?ん?」 少し離れた船の甲板では、高杉が冷ややかに戦況を見つめていた。 「ヅラ、あれ見ろ。銀時が来ている。紅桜を相手にやろうってつもりらしいよ。ハハ…相変わらず馬鹿だな。生身で戦艦とやり合うようなもんだぜ」 「もはや人の動きではないな。紅桜の伝達指定についていけず、身体が悲鳴をあげている。あの男、死ぬぞ。貴様は知っていたはずだ、紅桜を使えばどのようなことになるか。仲間だろ?何とも思わんのか!?」 「ありゃ、あいつが自ら望んでやったことだ。あれで死んだとしても本望だろ」 「本望だと!?」 「その通りだ。あの男はな、正しく刀になることを望んでいた。高杉という篝火を守るための刀に、再び闇に戻るくらいならば火に飛び入り、その勢いを増徴させるのも厭わん男だ。光に目を焼かれ、もはやそれ以外見えぬ。何と哀れで愚かな男か。しかし、そこにその善も悪も超えたところに美がある。一振りの剣と同じく、そこには美がある」 「刀は斬る、刀匠は打つ。侍は何だろうな…。何にせよ、一つの目的のために存在するものは強くしなやかで美しいんだそうだ。コイツのように。ヒヒ…単純な連中だろ?だが、嫌いじゃねえよ。俺も目の前の一本の道しか見えちゃいねえ。畦道に仲間が転がろうが、誰が転がろうが、構わやしねえ」 「あれのどこが美しい?あんなものが兄者が作りたかったものだとでもいうのか!?もう止めてくれ、兄者の剣で血が流れるのをもう見たくない!!」 「ならば、何故あの男をここに連れてきた?わざわざ死にに来させたようなものではないか。まさか、お前の打ったあの鈍ら刀で私の紅桜に勝てると思う…!?」 対艦兵器・紅桜に意識までも侵食され、暴走を始める似蔵に、鉄子が打った刀で応戦する銀時は圧倒的な力で攻め立てられていたが、その劣勢を徐々に銀時が挽回し始めるも、紅桜が更に暴走を始めてしまう。 新八と神楽はまた子、武市と戦っていた。 「ふむふむ、道場剣術はひとしきりこなしたようですが、真剣での斬り合いは初めてのようですね。震えてらっしゃいますよ」 「これは酔剣といってな、酔えば酔うほど強くなる幻の…」 「フフ、無理はせぬ方がいいですよ。ちなみに私の剣技は志村剣といって、あの志村がコントの時良くやる、あの…」 「お前もか!!」 「私はね、どっちかって言うと頭脳派タイプだから、こういうのはあの猪女に任せているんです」 「誰が猪っすか!?そのへっぴり腰に一発ブチ込んでやろうか!?実践は度胸っす、先輩。こっちがやらなきゃやられるのみっすよ!!」 また子と戦う神楽は銃弾を咥えたり、指で摘んだりしていた。 そして、また子の足を引っ掛けて転倒させる。 すると、そこに紅桜に意識すらも奪われてしまった似蔵が銀時も捕らえていた。 武市は似蔵に吹き飛ばされ、意識を失ってしまう。 また子は銃を撃ちまくるも、紅桜に完全に侵食された似蔵には効かず、返り討ちに遭ってしまう。 鉄子は似蔵に斬りかかって銀時を助けようとする。 神楽と新八も銀時を助けるため似蔵に挑んでいく。 鉄也は仁鉄と比べられきたため、父親を越えるために剣に全てを賭けていた。 剣しかないと思っていた鉄也だったが、妹を捨てることができず、紅桜に侵食されて暴走した似蔵に襲われてしまう鉄子を庇う。 捕らわれていたはずの銀時は似蔵の顔を斬る。 「余計なもんなんかじゃねえよ!!余計なもんなんてあるかよ。全てを捧げるため剣を作るためだけに生きる?それが職人だ?大層なことぬかしてんじゃないよ。ただ面倒くせーだけじゃねーか、てめーは。色んなもん背負って、頭抱えて生きる度胸もねー奴が職人だなんだカッコつけんじゃねえ。見とけ、てめーのいう余計なもんがどれだけの力を持ってるか、てめーの妹が魂こめて打ち込んだ刀の斬れ味、しかとその目ん玉に焼付けな!!」 銀時は紅桜に立ち向かっていき、紅桜を倒すのだった。 鉄也は父の言葉と、鉄子が護る剣を作りたいと言っていたことを思い出し、鉄也は鉄子にいい鍛冶屋になるように言って命を落とすのだった。 高杉に桂が話していた。 「高杉、俺はお前が嫌いだ、昔も今もな。だが仲間だと思っている、昔も今もだ。いつから違った?俺達の道は」 「フッ、何を言ってやがる。確かに俺達は始まりこそ同じ場所だったかもしれねえ。だが、あの頃から俺達は同じ場所など見ちゃいめー。どいつもこいつもてんでバラバラの方角を見て生きていたじゃねーか。俺はあの頃と何も変わっちゃいねー。俺のみテイルモンはあの頃と何も変わっちゃいねー。俺は――」 そこに天人の宇宙海賊・春雨の操る戦艦が現れる。 「ヅラ、俺はな、てめーらが国のためだ、仲間のためだ、剣をとった時もそんなもんどうでも良かったのさ。考えてもみろ、その握った剣、こいつの使い方を俺達に教えてくれたのは誰だ?俺達に武士の道、生きる術、それらを教えてくれたのは誰だ?俺達に生きる世界を与えてくれたのはまぎれもねえ、松陽先生だ。なのに、この世界は俺達からあの人を奪った。だったら俺達はこの世界に喧嘩売るしかあるめぇ。あの人を奪ったこの世界をぶっ潰すしかあるめーよ。なぁ、ヅラ。お前はこの世界で何を思って生きる?俺達から先生を奪ったこの世界をどうして享受し、のうのうと生きていける?俺はそいつが腹立たしくてならねえ」 「高杉…俺とて何度この世界を更地に変えてやろうかと思ったか知れぬ。だがアイツが…それに耐えているのに、ヤツが…一番この世界を憎んでいるはずのヤツが耐えているのに俺達に何が出来る?俺にはもうこの国は壊せん。壊すには…江戸には大事なものが出来すぎた。今のお前は抜いた刀を鞘に収める機を失い、ただ悪戯に破壊を楽しむ獣にしか見えん。この国が気に食わぬなら壊せばいい。だが江戸に住まう人々ごと破壊しかねん貴様のやり方は黙って見てられぬ。犠牲を出さずともこの国を変える方法が…松陽先生もきっとそれを望ん…」 宇宙海賊・春雨と手を組んで後ろ盾が出来ないか苦心していた高杉は春雨に桂と銀時の手土産に上手くいきそうだと言う。 春雨を倒しながらボロボロの銀時の通る道を作る新八と神楽。 桂と銀時が春雨を倒している間に紅桜を倒した今、船に用はないので桂一派と新八、神楽、鉄子、エリザベスが後ろにある船で逃げる。 「銀時!!世の事というのはなかなか思い通りにいかぬものだな!!国どころか、友一人変えることもままならんわ!!」 「ヅラ、お前に友達なんていたのか!?そいつぁ勘違いだ!!」 「斬り殺されたいのか、貴様は!!銀時ィィ!!」 「あ゛あ゛あ゛!?」 「お前は変わってくれるなよ。お前を斬るのは骨がいりそうだ。真っ平御免こうむる」 「ヅラ、お前が変わった時は俺が真っ先に叩き斬ってやらぁ」 高杉に今度会った時は仲間も関係なく全力で斬ると言って銀時と桂は船から降りるのだった。 用意周到の桂はパラシュートを持っており、ボロボロのそして命を助けられた本を取り出す。 「銀時、お前も覚えているか?コイツを」 「あぁ、ラーメンこぼして捨てた」 次回、「ミイラ捕りがミイラに」 銀魂 シーズン其ノ弐 2 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 21, 2007 09:37:17 PM
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