2007/09/11(火)20:27
DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 第13話「銀色の夜、こころは水面に揺れることなく…(前編)」
DARKER THAN BLACK -黒の契約者-の第13話を見ました。
第13話 銀色の夜、こころは水面に揺れることなく…(前編)」
キルシーはエーリスにピアノを習っていた。
「そうじゃない、キルシー。こう弾いて御覧。ペダルを長く」
「弾いてるよ!!」
「もう少し感情がこもるように」
「感情?」
「気持ちさ。最初は形だけでもいいから」
「形だけ?形って気持ちとは違うよ。そのくらい、分かっ…」
「いいかい?キルシー。形をまず押さえておけばそこに感情だって生まれてくる。ほら、悲しくても微笑まば悲しさが和らぐ事だってあるじゃない」
「分かんないよ、先生。そんなの」
「ちょっと難しかったかな?」
「大人びたこと言ってても、まだ…」
「子ども扱いしないでよ、ママ!!」
「どうしたの?」
「先生、今日は満月?」
「どうかな?当たりだ」
「そうだよね、先生。好きなの、この光。見えなくても感じる、銀色を」
「こっちを狙ってる連中が入り込んでるってのlは間違いないんだろうな」
『上からの情報だ、警戒を怠るな』
「やれやれ、俺達も有名になったもんだな」
「糸は?」
『まだついてねえ。いい加減使えねえな、銀も。あれしかできねえってのに』
久良沢探偵事務所にエーリスというピアニストが現われ、10年前にピアノを教えた盲目の少女の行方を捜していた。
その頃、組織も銀の行方を探していた。
『銀と連絡が取れん、昨夜からだ』
「逃げたってことか?」
『ドールが自分の考えで動くわけねえだろ。あいつは生きるのに必要な最低限のプログラムしかされてねえ。組織の人間が一人殺されている。やっぱり、昨夜の話だ』
『入り込んできた奴らの仕業か?』
『多分な。銀がそいつらに拉致されたって可能性もある』
『拉致?』
『こっちの情報を奪うためさ。感情はねえくせに、記憶力だけは悪くないから始末が悪い』
「組織の動きはそれを見越して?」
『そういうこった。こっちの見張りを兼ねてな。お前らも気をつけろよ。最悪、ドールは使い捨てたって構わねえ』
銀は街をさ迷い歩いていた。
「ここ、どこ…?」
「戻ってないか。ん?げっ、あのヘボ探偵」
タバコ屋に様子を見に来た猫は久良沢に気づいて隠れます。
煙草屋の中を覗き込む久良沢とキコ。
「やっぱ、いないか。聞き込みに回るぞ、キコ」
「んちゃ、頑張って下さい」
「んちゃって…お前!?」
「友達に会いに行く途中まで付き合っただけです。というわけで、んじゃあね」
「ったく」
「探偵?アレか?」
『アレだ。理由は分からないが、銀を探しているらしい』
「分かった、動きがあったら教えろ」
『つけろってのか?俺は面が割れている』
「よくある顔だ。気にするな」
エーリスが落としたペンライトを拾おうとして、キルシーの母はエーリスの手が触れたことでお互い素早く手を引っ込めます
『あった?ペンライト』
『あぁ』
『そう』
聞こえてくるピアノの音に指を動かしながら過去を思い出していた銀。
キコは友達と一緒にアニメの脚本の文句を言いながら、ライターの名前をノートに書き込みながら歩いていると、キコは銀に気づき、ファミレスのドリンクバーに誘う。
「大丈夫ですよ、ドリンクバーだからケチケチ飲まなくても」
「何か暗いよ。それ、キャラ?」
「ちょっと騙されたと思って笑ってみちゃどうです?ほら、こう」
銀の口角を指で上げようとするキコ。
「どう?」
「可愛いじゃん」
「可愛い?」
「ほらほら、その気になってきた。とりあえず外面から固めるのが基本ですから。コスプレでも何でもそうですからね」
「コスプレ?」
キコは携帯が鳴るので少し席を外します。
銀は自分で口角を押して笑顔にしていると、何かに気づく。
久良沢とエーリスはキコのいるファミレスに向かうが、場所が分からない。
その車に必死でしがみついている猫。
『だから、どこのファミレスだよ!?もっと分かりやすい目印はないのかよ!?』
「何で分からないですか!?角にアニメショップがあるからそこを…」
ファミレスを出て行く銀を追いかけようとするも、友達に割り勘だと掴まれてしまうキコ。
銀は自分の観測例のある空き地にやって来る。
「自分の観測霊に惹かれて来たか。狙い通りだ」
「見失っただと!?どっちに行った?」
「多分、あっち」
キコの指差す方へ走っていくエーリスと久良沢。
「読むことが出来るのさ。俺はドールの意識を。おいで」
イツァークとベルタという契約者が銀の観測霊を捕獲し、彼女を自分達のもとへ誘き寄せようとしていたのだ。
逃げようとする銀は捕まえられるも、猫が助ける。
「逃げろ、銀!!」
そして、イツァークを黒が捕まえる。
「お前は…!?」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ベルタの歌声は超音波のようになって、黒と猫はイツァークに逃げられてしまう。
それだけでなく、頭上に工事現場の鉄筋が落ちてくる。
「やばい、黒!!黒、逃げろ!!」
黒は銀を庇う。
「できるだけ離れていろ」
そこにエーリスと久良沢がやって来る。
「キルシー」
「キルシー…?」
車に乗って逃げるイツァークとベルタだったが、能力を使ったベルタは対価として煙草を食べていた。
銀はタクシーの中でエーリスのことを思い出し、分かるかと聞かれ頷く。
久良沢探偵事務所で出国できるようになるまで匿ってほしいと言うエーリス。
ストーカーの追われていると思ったキコは銀にコスプレさせたいこともあり、匿う気満々です。
お礼をもらえることになり、久良沢も匿うことにします。
敵に逃げられ、銀を見失ったために怒られる黒は黄に、次に見つけたら状況がどうであっても銀を殺るように言う。
ここでバラバラになったら敵の思うツボかもしれないと言う猫ですが、仲間扱いされるのが嫌な黄。
「心配するな。一緒だなんて思っちゃいない。惨めににビクビク怯えて、そんなみっともない感情を俺達契約者は持ち合わせちゃいない。幸いな」
「生意気言うんじゃねえ!!お前ら何も分かっちゃいねえんだ!!組織の恐ろしさを。いいな、銀を殺れ。お前らが殺らねえってんなら、俺が殺る」
電車に乗って温泉へと向かう久良沢、エーリス、銀、キコ。
「キルシー、落ち着いたら帰ろう、キルシー。一緒に、故郷へ」
「帰らない…」
「え?」
「帰らない」
次回、「銀色の夜、こころは水面に揺れることなく…(後編)」