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テーマ:『BLEACH』(613)
カテゴリ:絶園のテンペスト
BLEACHの第160話を見ました。
第160話 遺言、心は此処に… 「俺の能力は喰虚。死した虚を食らって、その能力と霊圧を我がものとする力。こいつは志波海燕の身体で帰ってきた奴をその身体ごと喰って手に入れた力だ。この身体は志波海燕のもの!!身体には全ての経験が、脳には全ての記憶が全てそのまま残っている!!俺はただその記憶と経験を読み取って動いていただけのことだ!!終わりだ、見せておいてやろう。十刃の刀剣開放というヤツを。喰い尽くせ 喰虚!!」 アーロニーロが始解すると虚というより肉塊に近い姿となる。 「いい顔だ、恐怖しているな。もっともっと恐怖しろ。これが今まで俺の喰らってきた虚全ての力の姿だ。十刃の刀剣解放を破面のそれ同等と思うなよ。俺の喰虚は喰らった虚の能力を全て同時に発現できる!!今まで俺が喰らった虚の数だ33650、ここから先の戦いは30000を越える虚の大軍勢と一人で戦うに等しいものと思え!!」 「海燕殿…」 「ヘヘヘハハハハハ!!」 《海燕殿、申し訳ありません。どうやら私はここまでのようです…。私が海燕殿を殺めたせいで海燕殿の身体は虚の手に落ちてしまいました。あの時、私は己を救う為に海燕殿を殺めました。それでも…》 海燕の死の際にその体を虚から奪い返したと思っていたルキアはその事実にショックを受ける。 正体を明かしたアーロニーロは自分の斬魄刀を解放してルキアに襲い掛かってくる。 しかし、ルキアにはもはやその攻撃をかわす気力は残っていなかった。 アーロニーロの攻撃に貫かれたルキアの脳裏には海燕と過ごした過去が浮かんでくる。 西流魂街三地区北端の鯉伏山で海燕に初めて修行をつけてもらうルキア。 笑顔で草原を駆け抜けていくルキアと海燕。 「お前が新入隊員か。副隊長の志波海燕だ、宜しくな」 「はぁ、どうも…」 「はぁ、どうも…?何だ、その挨拶は!?副隊長が名乗ってんだぞ、お前も名乗って宜しくお願いしますだろうが!!名は何だ、コラ!!」 「朽木ルキアです…」 「ほぉ…で?」 「宜しくお願いします」 「よし、OKだ、ルキア。お前を十三番隊に歓迎する。うちは隊長が身体弱くてな、ほとんど俺が仕切ってんだ。だから、俺のこと時々間違えて海燕隊長って呼んでもいいぜ」 「か、考えておきます」 修行中にお腹が鳴って顔を真っ赤にするルキア。 「飯にしろってか?分かった、分かった。自己主張が激しい奴だ」 おにぎりを食らいながらのアホな会話をしていたかと思えば、その後マジ顔でビシッと決める海燕。 「私は何の為に十三隊に居る?何のために此処にいるのでしょうか…?」 「そんなもん決まってんじゃないか、戦って守るためだろ!!」 「守るって…何をですか?」 「何をって、お前…あっちゃこっちゃの色んなモンをだよ」 「…もう少しスッキリした答えはないのですか?」 「スッキリした答えね…。朽木、うちの隊長の持論聞いたことあるか?戦いには二つの種類がある。『命を守る為の戦い』と『誇りを守る為の戦い』、それが浮竹隊長の持論だ。けどな朽木、俺はそれは結局どっちも同じるって言ってるんじゃねえかって思うんだ」 「同じもの…何ですか?」 「『心』だよ」 「え~~…くさっ」 「こら!!真面目に言ってんだぞ、俺は。それじゃ聞くが朽木、その心ってのはどこにあると思う?」 「そ、それは…その…やっぱりこの辺ではないですか…?」 胸を押さえるルキア。 「…多分な、俺が思うに心ってのはな、ここにあるんだ」 海燕がルキアに拳を見せる。 「俺とお前が触れ合う時、心は初めて俺達の間に生まれるんだよ。心は身体の中にはねえ、何かを考える時、誰かを想う時、そこに心が生まれるんだ。もし世界が自分一人しかいなかったら心なんてのはどこにもねえんじゃねえかな」 『そうだ、確かに海燕殿は確かにそう言った』 「悩むことはない、お前が心から此処にいたいと願うならお前の心は此処にある」 『お前の心が此処にあるなら…それはお前が此処にいるべき理由だと。そして…』 「だがな、朽木。お前がこの先戦う時、絶対にしちゃいけねえことが一つある。それは…一人で死ぬことだ。俺達の身体は魂魄そのものだ、死ねばいづれ身体は塵となり、尸魂界を形作る霊子になる。その時、心はどこへ行く?心は仲間に預けていくんだ。仲間に預ければ、心はそいつの中で行き続ける。だから朽木、お前は一人で死ぬな。いいな?朽木」 『心は此処に置いて行ける』 この海燕の最期の言葉の意味を理解し、海燕に心を預けられたことに、ようやく気が付いたルキア。 「参の舞…白刀(しらふね)…。思い出したのだ…心の在処を。貴様の中にあるのは確かに海燕殿からだ。だが、そこに海燕殿はいない。海燕殿の心は…私が預けて頂いた。さらばだ、十刃!!」 ルキアに額を刺され、斬られた死に際のアーロニーロの2つある顔の一つは大声で叫びながら逝き、もう一つは「くそっ、俺は納得しない」の一言を残しただけで消えていく。 「死ぬな…死ぬな、朽木。お前は絶対一人で死ぬな』 茶渡、雨竜、恋次、白哉、一護、織姫のことを思い浮かべるルキアも、アーロニーロと相打ちのようで捩花の刃が刺さったままのルキアはボロボロで立ち上がることさえできずにいた。 《孤独を知っている…。囚われし者の孤独を――。喜びを知っている、仲間が助けに来た時の喜び…。そして、その仲間が傷つき倒れる恐ろしさを、知っている…。案ずるな、井上。今、行く――》 次回、「残酷な破面、ウルキオラの挑発」 BLEACH 破面・虚圏潜入篇 3 BLEACH 破面・虚圏潜入篇 4 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 13, 2008 09:06:59 PM
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