|
テーマ:アニメあれこれ(25351)
カテゴリ:BLOOD-C
破天荒遊戯の第9話を見ました。
第9幕 ゆくさきをしらない 後編 「昨夜はありがとう。お陰でヴィーは掠り傷一つなかったよ」 「空々しいお礼は結構よ。それより聞きたい事があるの」 「何をかな?」 「あなた達の目的、洗いざらい話して。必要な情報を隠されたまま巻き込まれるのって超迷惑」 「はぁ…仕方ないね。実はヴィンセントはね、国王が使用人に生ませた子どもなんだよ。本来ならそのまま捨て置かれるはずだった。ところが流行り病で世継ぎの王子が揃ってくたばってね、そこでヴィーが急遽跡継ぎとして連れ戻されることになったんだ。あの指輪は王がその使用人に贈った物だそうだよ。彼の身分証明書ってところだね」 「ふ~ん。で、あなた達の手誰の護衛が必要ってことね」 「ピンポーン」 「それにしては今も放ったらかしなのね」 「ご心配なく。僕達は誰かさんのようなドジは踏まないから」 「ドジってあれ?守るべき相手を怪しい奴らに誘拐されそうになること?だったら、ヴィーを助けた私は違うわね」 「…!?」 「別にどっちがドジッ子でもいい、というかどっちもウザイ。同罪だ。お前もいちいち絡むな、相手は子どもだ」 「…庇うんだ?」 「何故そうなる?ラゼル、お前もお前だ。ああいった時まで約束を守る必要はない。危ないと思ったら魔法でも何でも使え」 「…ありがたい申し出だけど後6日間魔法は使わない、約束だからね。それにさ、こういうのって初めてじゃないの。あたしの父さんがいつも言うの」 『いつ、どんな理由で魔法が使えなくなるか分からないんだから、そんなものに頼らなくても一人で何でもできるようにならないとね。さぁ、頑張って下山するんだよ』 しかも、装備はナイフだけで一人で下山させられる幼いラゼル。 『家に着くまでに魔法使っちゃったら父さん、首吊っちゃうからね』 「抜き打ちの魔法禁止令よ。そりゃ辺りは真っ暗だし、コンパスは利かないし、謎の生命体に迫られるしで、泣きじゃくりながら麓目指すわけよ。でもね、途中で気づいたんだけど、毎回隠れて付いてきてるの。ハラハラしてるのバレバレなの」 「相当なバカ親だな」 「大事にされてたのよ。父さんみたいに甘やかしてくれる必要はないけどさ、ヤバイ時は手貸してね。アルゼイドがしんどい時は私が助けるからさ。二人で強く生きていこうね」 アルゼイドの腕を両手で掴むラゼルに嫉妬心を燃やすソレスタ。 「仲いいんだね」 「いいわよ、お仲間ですから」 「彼の仲間は僕だよ、君じゃない」 「元仲間でしょ?」 「…!?」 「今、アルゼイドと旅をしているのはあたしよ」 「止めろ、大人気ない」 ラゼルに手を出しそうになったソレスタの手を掴むアルゼイド。 「あ~ぁ、もう面倒臭いな。やっぱ、あの二人を引き離すのは難しいみたいね」 「まぁ、いいさ。こうなったら方法を変えよう」 「っていうと?」 「昔を思い出してもらうんだよ、アルゼイドをこちらに引き込む為にね」 「そう上手くいくもんかね」 「当然さ。どうやら僕達以外にもいけない連中が集まってきているみたいだしね」 かつて仲間だったアルゼイドとの関係を取り戻したいと考えるソレスタは、ラゼルをアルゼイドから引き離そうと企んでいた。 その夜、泊まっていた宿に火を放たれてしまうラゼル達。 炎と煙に巻かれ混乱しながらも、ヴィンセントを連れて逃げ出すラゼル。 しかし、そこに現れたソレスタとバロックヒートによって二人は捕らわれてしまう。 そして、そこに駆けつけるアルゼイドだったが、ラゼル達の姿はなかったのだが、ソレスタの相手に気づかれずに操る糸の武器に気づく。 「罠か…」 「そうだね、ソレスタくんは上手く事を運んでくれてるみたいだ」 「ま、なんとかご期待に沿えるよう頑張ってみますよ」 「宜しくね」 糸を辿ってやって来たアルゼイドはソレスタに会う。 「絶対に魔法は使わない、それでいいね?じゃあ、殺し合おう」 お互いに刀を持つソレスタとアルゼイドは剣を交える。 バロックヒートもラゼル側へ戻り、拳銃を向けてくる軍人と対峙する。 「君も思い出しただろ?血の匂い、肉を骨を断つあの感触、心を震わす全て!!戦場だけが僕達の生きる場所、でも僕達の国から小競り合いの内乱すら治まり、僕には何もなくなってしまった!!」 「だから、王子を利用してクーデターか?」 「そうすれば全てを取り戻せる…!!分かるだろ?帰りたいんだ、あの頃に君と、君と一緒に!!」 「お前、それは変態だろ」 「…!?」 その言葉で出来てしまった隙に刀を取られ、刀を向けられてしまうソレスタ。 「期待に添えなくて悪いな。俺は戦場なんかに興味はない。他人を殺しても痛みも、ましてや快楽なんかも感じない。ソレスタ、お前が相手でもな。言い残すことは?」 「ないよ」 「じゃあな」 ソレスタを刺そうとするアルゼイドの刀の前に飛び出すラゼル。 「助けるのか?この僕を」 「褒め称えなさい、魔法禁止令まだ続いてるわよ」 「当たり前だな」 「そうね、当たり前ね」 「じゃ、帰るぞ」 《どうしてだ…どうしてなんだ!?アルゼイド、どうして忘れてしまったんだ…?どうして…そこは…その場所は僕の場所だったのに…!!》 アルゼイドとバロックヒートの間にいるラゼルに再び嫉妬し、殺そうとしたがアルゼイドの魔法によって返り討ちにされ、死亡するのだった。 雨の中涙を流すアルゼイドとラゼル。 《少し、思い上がってた。何でも一人でやれるって。守られるばっかじゃなくて、自分にも誰かの為にできることがあるんだって。でも、ごめんなさいも、ありがとうも言えない。私は無力だ。そして、そんな私に抗うことを許さず、旅は終わりを迎える》 傘を差して迎えにやって来たセラティード。 次回、「君に贈ろう」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
Last updated
March 1, 2008 09:40:57 AM
[BLOOD-C] カテゴリの最新記事
|