あまつきの最終話を見ました。
第十三夜 高嶺颪の虎落笛
――今様はただ主を愛おしく想っていただけで…その純粋で深い愛情が人への強い悪意に。そこまで追い詰めたのは俺達人間。自分じゃどうすることもできなくて、苦しくて、怒りをぶつけるしかなくて、人を恨むしかなかったんだ。俺が望んだことが招いた結果なら、これはきっと俺の責任なんだ。人を救ったから、妖だけが犠牲になるなんてそんなこと、こんなに救いのないものが俺の望んだ形…違う!!俺の望んだものは…!!
露草が
鴇時を助けると、
鴇時は瘴気に当てられ気絶していたものの、キツネ1匹を助け出していた。
「このキツネ…今様なのか…?」
「ハハハ、とんだ力技だ。何の解決にもなっていないが、情意は伝わるか。…役者は揃えた、喜劇となるか、悲劇となるか…どちらにせよ、鍵を握るのはやはり白紙の者だ」
黒鳶は、
鴇時が
梵天ら天座と仲が良いのを怪しむ。
「別に仲良くは…」
「じゃあ、今山内さんを呼んできて、天座の連中の中にいた左腕の刺青の男を捕縛させても構わねえと…?」
「それは…やめて下さい。あの、危ないところを助けてくれた恩人ですし」
「六合さん、言わせてもらいやすが、あんたがそっちに行くってんなら、うちらはまずあんたから狙うぜ」
鴇時は
黒鳶に妖側から人側に戻ってくるよう忠告され、その話を立ち聞きしてしまう
朽葉。
一方、神社で意識を失っていた
紺が目を覚ますと、
銀朱が何かの儀式を始めようとしていた。
それは帝天を呼び出す儀式だった…。
鴇時は
露草が人の姿を保つ力が尽き、妖の姿になっているのを見て悲鳴をあげるのだった。
キツネの姿になった今様は
鴇時に懐いていた。
そこに
沙門と中村屋がやって来て、中村屋は今様に神木の丸太で作った木彫りをプレゼントすると、木彫りを持って部屋を出ていく。
この丸太が、中村屋を炎から守ってくれて、一命を取り留めていた。
――笑えるはずがなかった、寧ろ、そうであればいいと思った。人と妖はたくさんすれ違って、分かり合えなくて辛いことばかり
鴇時は、主がキツネを連れて行く姿が見えるのだった。
――たった一つでも、か細くつながった縁が誰かの力になるなら…ただ夢物語だと笑われても俺はそんな夢を選びたいんだ
沙門に梵天達を紹介する
鴇時。
「俺自身は妖を敵だとは思っちゃいないんだ。だが、妖と人、それぞれの暮らしにお互いの存在がちと邪魔なのは本当のことだ。互いに多くは妥協できないから、完全な支配か排除でしか事を治められないと思い込んでいる。だがな、上手く折り合いさえつけられりゃ、鴇とこいつらのように助け合えるはずなんだ」
「ですよね」
梵天は”天”について教え、天から支配権を奪おうとしていた。
その頃、帝天を呼び出した
銀主だったが、帝天に貫かれ、消滅してしまう。
白い蝶の姿になった
銀朱は
紺に遠くに逃げろと告げる。
――鴇…
「何故人と妖は争うのか、そもそも妖と人はどう違うのか、天とは何のか。姫は天網と帝天、つまりはこの世の破壊を望む。俺はこの世を保ちながら、君を帝天にしたいのさ」
『『実』とは何ぞや?『死』とは何ぞや?『生』とは、何ぞや?』