西洋骨董洋菓子店 ~アンティーク~の第8話を見ました。


レシピ8 千影の隠味
小説家の母・桜子の部屋にやって来た娘・楓子は背中から抱きつくのだが拒否されてしまう。

「お腹減った」
「冷蔵庫に何かあるでしょ、勝手に食えっていつも言ってるじゃないの」
「あ、甘いものがいいんだもん。ケーキとかが食べたいんだもん」
「ケーキ?贅沢な子ね。そんなに食べたいなら自分の小遣いでコンビニででも買えば?」
「お母さんの焼いたのが食べたいの」
「できるわけないでしょ。締切いつだと思ってんの!?明日、明日よ!!大体仕事中は入ってくんなって言ってるじゃないの。早く出て行きなさいよ!!」
「そんなこと言って、すぐ次の仕事になっちゃうくせに!!お母さん、昔はもっと優しかったのに今はいつも怒ってばっかり!!今のお母さんなんか大嫌い!!死んじゃえ、お母さんの馬鹿!!」

「じゃあ、出てけば?私が仕事して稼いできたお金で暮らしてるくせに死ねとか言ってるんじゃないわよ、バカ娘」
桜子にビンタされ、部屋から追い出されてしまった楓子。
エイジの作るケーキには華が無いと一刀両断する
圭一郎。
「な!?うるせえな!!どうせ俺の作るケーキは見栄え悪いよ」
「まぁまぁ、まずは食べてみようよ」

「しょうがねえな」
エイジの作ったイチジクのバターケーキを試食すると美味しいと褒められ、
小野はすぐに店の商品にしたいと言うのだった。
「ちゃんと神田くんの工夫が見えていて、プロデュース次第ではリピーターの多いケーキになるよ、きっと」
「ありがとうございます!!」
「但し、材料の配合や焼き加減でまだ詰めの甘いとこがある。外見も渋いなりにスタイリッシュなものにしないとね、頑張って」
「ちーちゃん」
「でこちゃん!?どうしたの、こんな夜中に!?」
そんな中、楓子はいきなり
千影に抱きつき、泊めて欲しいと頼み込んでくる。

楓子が
圭一郎の親戚のお嬢さんではないことを知った
エイジと
小野は心配になってしまう。
「親父が援交で捕まんのは勝手だが、この店はどうなるんだよ!?」
「千影、お前もでこの相手してやれよ。久しぶり何だろ?」
「はい!!」
楓子は母親にぶたれたことを話すと、
千影は大人にだって大変な時があると諭す。

「でこちゃん、もうこんなに大きくなったんだからお母さんが大変そうにしてる時はでこちゃんがお母さんのお母さんになってあげなくっちゃ、どんなに立派そうな人でも大変な時はあるんだよ」
そこに桜子が楓子を探してやって来る。
「桜子さん、ぶたないで!!」

「な~に、千影。今更父親ぶるつもり?」
「な!?橘、誰が誰の…」
「父親だって…!?」
「だから、これ(千影)がこれ(楓子)の」
「父親!?」
「マジで…!?」
桜子には別の男がいることが明かされる。
――そういう問題じゃねえ
――千影さんもやることはやってたんだ…」

――っていうか、子どもの作り方知ってたんだ…
「あの時は私も焦ってたのよ。直木賞は取るわ、仕事は忙しくなっちゃうわで40に近くなっててさ。あたし、子どもだけは欲しかったのよね。だからまぁ、精子さえ持ってたら誰でもいいかなって思ってた時に圭一郎のパーティーで会ったわけよ、千影に」
「それにしたって、何でちー?」
「考えてもみなさいよ。私の頭で千影の顔の子どもが生まれたら最高の子どもになると思わない?」
「で、結果は…」
「顔も中身も千影そっくりだった…」
「ま、一勝一敗って感じ」
楓子は小学4年生なのに胸も大きく背も高井ので高校生くらいに見えており、そんな子どもに抱きつかれてはヘルニア持ちの桜子には辛かったのだ。
ヘルニアのことを楓子に言わなかったのは心配をかけさせないためだった。
エイジの作ったパウンドケーキを食べた楓子は桜子の作ったケーキみたいだと誉める。
「またね、でこちゃん。今度は昼間においで。他にも美味しいケーキいっぱいご馳走してあげるから」
「おい、桜子、でこの胸、あれじゃ犯罪になるぜ。ブラジャーくらい買ってやれよ」
「いいのよ、どうせもっとでっかくなるんだからまだいいんじゃない」

手を繋いで帰っていく桜子と楓子だった…。
「しっかし、ちーにあんな子がいたとはな…」
「あの時の桜子さんはホントにホントに子どもが欲しかったんだと思います」
「結構ハードな家庭に育った女だったから余計家族が欲しかったんだろう」
「だからって普通協力する?そういうこと」
「千影は自分にできることだったら何でもやっちまうのよ」
「それに気持ち良かったですし」

「あ、分かる分かる。ああいうおばさんって上手いんだよな」
「人一倍子どもが好きなくせに、自分はちゃんとした父親にはなれないからって一緒に暮らせないのは分かってて桜子の申し出を引き受けたんだ、千影は。そのくせ、赤ん坊の面倒見切れなくなった桜子が訪ねて来ると、嫌な顔一つせずにでこを預かってよ。そういう奴なんだよ、あいつは。ちなみに実質的に世話したのは俺だけどな」
桜子は締め切りが済んだらケーキを作ってあげると言うが、楓子は作り方を教えて欲しいと言う。
アンティーク一行は
圭一郎のおごりで食堂へ向かうのだが、そこで誘拐事件のニュースが流れ、不穏な空気が流れるのだった。
次回、「憂鬱の小味」
西洋骨董洋菓子店~アンティーク~DVDvol.1
西洋骨董洋菓子店~アンティーク~DVDvol.2
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