薄桜鬼 碧血録の第19話を見ました。

第19話 天道の刃
慶応四年閏四月 会津鶴城
――負傷した土方さんに代わり新選組を率いて会津に入っていた斎藤さんは鶴ケ城内で松平容保公に謁見していた
負傷した
土方に代わって新選組の指揮を執っていた
斎藤は、会津候・松平容保からの命を受けて会津藩士達とともに戦うことになった。
「どうも君達は初めから俺に不満があるようだな。正木くん、どうだろう?」
「その正木くんというのはお止め頂きたい。斎藤殿、『くん』で相手を呼ぶなど武士の言葉使いではない」
「他には?」
「…では申し上げる。その服装だ。武士たるもの、戦場ではそのような軽装ではなく、甲冑で身を固めるべきだ。それに」
「それに?」
「何故刀を右差しにしておられる?刀は左差しと決まっている。貴行は武士の魂ともいえる刀をどう考えておられるのだ?容保公の命に折、貴行と行動は共にする。だが、武士の魂を失った体調の命を聞く者などこの会津には一人もいない。会津は会津藩士の手で守る」
「戦場では敵もこの軽装をしている。古来の様式に拘り、甲冑を身に付けていては敵の動きには対応できない」
「そんなことはない!!たとえ古いと言われようが…!!」
「右差しのことだが…右差しであることで武士の魂を持っていないとは俺は思わん」
武士の魂を失ったと、反抗的な態度を取るまとまりのない分を率いる
斎藤は、白河口に布陣する新政府軍に攻め込むが、敵の右翼隊が進軍してきているとの情報が入り、挟撃される前に退けという
斎藤の命令を
正木は聞こうとはしない。
「敵の数に臆されたか!?命を惜しんでこの白河口を取られては…」
「命などいつでも捨てられる。だが、捨て所を間違ってはただの犬死だ。今は生きて会津と容保公をお守りすることが真の忠孝――武士の道ではないのか!?退くんだ、君の命令なら彼らは聞く」
正木の命令によって会津藩士達は退くことととなり、福良へと陣を退いていた。
そして、戦場で甲冑は重しにしかならなかったと
正木達は身を呈して守ってくれた
斎藤を信頼するようになっていた。
「当たり前のことをしただけだ」
「逃げるだけしかなかった我々と違い、貴公の凄まじいまでの剣技、右差しなどと蔑んだ己が恥ずかしい。心よりお詫び申し上げる。貴公に気付かされた、武士の魂は形などではない」
会津福良の新選組陣営で
山南達は新政府軍が会津へ行くか仙台へ行くか迷っていたが、長州は会津を恨んでいると怪我から回復した
土方が判断していた。
「兎に角良かった。柱であるあなたが戻ってくれば隊士達の士気も上がります」
「斎藤、大役を押し付けてしまって悪かったな」
「いえ」
数日後、二本松陥落の知らせが入り、敵が会津を取るとなれば母成峠を越えて鶴ケ城にやってくるだろうと考え、母成峠に布陣して構え撃つこととなる。
慶応四年八月、母成峠の戦いが始まったものの、兵力の差が歴然で
大鳥から退却命令が出る。
「君はまた死に急ぐつもりか?」
「貴公は前に言った。命の捨て所を間違えるなと。今こそ我ら命の捨て所、必ず戻って容保公をお守り下さい、そのための我ら盾となります。これが会津武士の魂。会津を、容保公を頼み申す」
その後も劣勢を押し返すことができず、敗戦敗走を重ね、このまま戦っても会津が落ちるのは時間の問題だと考えた
大鳥は容保公の御意向として仙台へ退くことを伝える。
「但し、容保公はこの会津にて最後の一兵になるまで戦い抜くそうだ」
「ならば、俺達もその武士の気概に応えて共に戦うべきじゃねえのか?」
「容保公は武士の誇りと共に会津藩と命運を共にされる決心をされた。僕達はその武士の誇りと気概を引き継ぎ、再起をかける。これは総督としての命令だ、仙台へ陣を移す。速やかに撤退準備をお願いします」
「なんってこった…これじゃあ、近藤さんの時の二の舞じゃねえか…っ」
「俺が残ります。大鳥さんの言う通り、もはや会津藩が落ちるのは時間の問題かもしれません。しかし、我々をこれまで庇護してくれたのはこの会津藩。最後まで武士らしくあろうとするこの藩に俺も武士として忠を尽くしたい。土方さん達は仙台へ行って下さい」
「どうしても残るのか?」
「はい、この会津藩には真の武士の魂が息づいています。武士としてこの会津藩を見捨てるわけにはいきません」
「武士として、か…。耳が痛ぇな」
「土方さんは見届けて下さい。『誠』の旗は今や武士の拠り所になっています。新選組は武士を導くもの、道標です。土方さんにもその道標を担う義務があると思います」
『誠』の旗を掲げる許可を
土方から貰った
斎藤は
土方達を見送り、慶応四年九月に会津高久村で新政府軍を迎え撃つのだった。
「新撰組・斎藤一、誠の旗に誓ってここから先は通さん!!」
次回、「散ずる桜花」







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