薄桜鬼 碧血録の第21話を見ました。




第21話 雪割草の花咲きて
土方は
千鶴を仙台に残したまま、榎本達と蝦夷へと渡っていた。
明治元年十一月五日 蝦夷松前
「松前藩は意地でも籠城戦に持ち込む気だな」
「このままでは埒が明きません。一揆に斬り込みましょう」
「そう急くな。無駄に突っ込めば負傷者を増やすだけだ」
「しかし、極寒のこの地で長期戦となれば野営を強いられている我らは戦わずして負けます」
「そんなことは分かってるよ。だが、無駄に兵力を減らせばそれこそ城なんて落とせねえ」
大砲が引っこんでいる間に銃の扱いが上手い兵達を門の左右に配置し、開門と同時に狙撃して大砲が使えなくなった隙を付いて斬り込むという
土方の作戦で松前藩を陥落させる。
――明治元年十一月 蝦夷地を治めていた松前藩士達が逃げ去った後、箱館の西方にある江差海岸に無血上陸した旧幕府軍は僅かな気の緩みと厳しい蝦夷地の自然の前に旗艦・開陽と輸送船・神速丸を座礁沈没させてしまった。土方さん達はこうして唯一新政府軍に優っていた海上戦力の要を失ってしまった
五稜郭で今後の話し合いが行われる中、発作が起きた
土方は退室すると、心配した
大鳥が様子を身に来る。
「少し疲れてたんでちょっと横になっているところだ」
「このところ、君は働き詰めだったからね。無理をしないで休みたまえ。榎本さんには僕から伝えておくよ」
発作の中で
土方は今まで当たり前のように傍にいた
千鶴がいなくなって初めて自分が支えられていたことに気付くのだった。
「千鶴――」
一方、
綱道の墓参りに訪れた
千鶴は墓の前に立つ
千景の姿を見る。
「綱道は死んだようだな」
「……」
「鬼の道を踏み外した者の末路か…。そういえば、アイツは貴様を守るといっていたが、結局は裏切り置き去りか」
「違います。土方さんはそんな人じゃありません。私は…土方さんは私のことを思って…」
「本当か?」
「…っ!?」
「だから人間など信用するなといったのだ」
「私は守ってもらおうと思って付いてきたわけじゃありません。土方さんの傍にいたくて私が離れなかっただけです。認めてもらえなくたって、私が…私が土方さんの傍にいられればそれだけで…」
「哀れな女だな」
「…まだ土方さんと戦うつもりなんですか?」
「これ以上奴と関わると俺も鬼の道を踏み外すことになるらしい」
「それじゃ…」
「捨てられた女鬼が何を喜んでいる。お前を見ていると哀れを通り越して滑稽だ。…鬼は誓いを守る。奴とは決着をつける、そう誓ったのだ」
――明治元年十二月十五日 箱館の街では蝦夷共和国樹立の祝典が催され、この国で初めてとなる入札による政府首脳部の選出が行われた。その選挙で土方さんは陸軍奉行並の要職を任せられることとなり、彼の双肩にかかる負担は更に重いものとなっていった
土方達は旧箱舘奉行所である五稜郭を本営とする蝦夷共和国を建国し、箱舘の街ではその祝典が催され入札による政府首脳部の選出が行なわれた結果、
土方には陸軍奉行並という役職が与えらる。
そして、
大鳥から手紙が届いた
千鶴が
土方の小姓付として配属されることとなる。
「持って帰れ、辞令は認めねえ」
辞令を破った
千鶴は自分の意思でここに来たことを告げ、
土方の傍にいたいと訴える。
「基地に部下を送り込む指揮官が女を侍らせちゃいられねえだろうが」
「仰りたいことはそれだけですか?土方さんはいつもそうです。一人で苦労を背負いこんで、自分ばかり辛い思いをして…」
「それが俺の役割だ。俺に出来る問題なら俺が苦労すればいい」
「そんな土方さんだから皆さんも心配されているんです。私一人の我がままなら追いかけられませんでした。でも、皆から託されたものがあるんです。新選組の一員として私は少しでもそれに応えないといけないんです」
「参ったな…これだから江戸の女には逆らえねえんだよ」
千鶴を抱きしめた
土方は自分の気持ちを伝えるのだった。
「お前が俺の元を離れてから分かったことがある。お前が俺の傍から居なくなると、一人で立つことすら辛く感じられた。俺はお前に救われていたんだな」
「…っ…辛い事も苦しい事もこれからは私に分けて下さい。一人で抱え込まず頼って下さい」
「傍にいてくれ」
明治二年三月
新政府軍の新鋭艦・甲鉄を基幹とした船団八隻が宮古湾に入港した情報が入った
榎本達は荒井の提案によるアボルタージという接舷攻撃を敢行することとなる。
――俗に宮古湾海戦といわれる奇襲攻撃は箱館出港の翌日に実行艦隊を襲った暴風雨により、戦艦三隻のうち宮古湾に到着できた旗艦・回天のみで実行された。それでも土方さん達は決死の覚悟で戦闘を続けた。しかし、敵艦隊八隻を相手に回天一隻で作戦を遂行するには限界があり、艦長・甲賀源吾の戦死をもって已む無く撤退するに至った。この戦闘で戦死した者24名、負傷者13名、開始からわずか四半時で宮古湾海戦は旧幕府軍の惨敗で幕を下ろしたのだった
作戦が失敗し、箱館が戦場になることを聞かされた
千鶴だったが、離れずに最後まで
土方の傍にいると告げる。
次回、「夢幻の薄桜」


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