2007/03/29(木)19:59
蟲師
カノジョとロードショーで見てきました。。
がっ!!
これは。。えび4尾。。ようはチョイス失敗でした。。
もしDVDをレンタルして見てたなら。。たぶん途中で見るのをやめたか、麻雀ゲームしながら見てたかしてたと思います。
「キングコング」で涙を流す女であるカノジョも、これは面白くないと感じたようです。
かなりタイプの違う観客である私にもカノジョにもウケない映画。。
それが私たちにとっての「蟲師」でした。
まぁでも、感じ方の違いはあるけど、おもしろいと感じる映画は共通してるような気もするんですがね。。
「蒼井優はよかったっ!」という点でも、一致をみました。
テレビや劇場でのスポット予告編をご覧の方も多いかもですが、蒼井優の顔に漢字、似合ってますっ。なんかもうそのシーンじたいがあたかも1本の映画であるかのように感じました。
あと、オダジョー、飄々と好演してました。どんな役でもこなす人ですねぇ。。
この映画の監督が大友克洋だということは見終わってから知りました(私はこの方のマンガはけっこう好きです)。
原作のマンガも読んだ事がないのですが、さっきちょこっとネットで検索してみたら、「時代設定は江戸と明治の間の架空の時代」だそうです。蟲という人外の存在を用いて、新しい世界観を創造したマンガみたいで、どうやらその世界観が一部の人々に支持されてるようです。これって、なんだかちょっと「砂の惑星」を思い起こさせるエピソードですな。。
まぁ、でも、あれです。
結局何を表現したいのかよく分からない映画なので、これを見た人は、131分間に目にしたものを手がかりに、本当にやりたかったことを推測しなければなりません。いわばある意味、推理もののような映画なわけでして、そういうあれやこれやが好きな方にはお薦めできる映画ではあります。
もっとも作品そのものに一流マンガ家のマンガ家的な鋭い感性によるバイアスがかかってたりするので、推理を難しくしているのですが。。汗
でもあえていえばそれがけっこうおもしろかったりしますけどね。。
普段見慣れた「映画的なもの」たちとは違ったものがスクリーンに現れてますから。
当たり前なものだと思っていた「映画的なもの」というのは何なのか、ということを考えるきっかけになると思います。そう思ったので、えびの数を3尾プラスしておきました。
(追加)
私にとっての最大の謎は、この作品のオープニングだったりします。
この映画は、いかにも日本チックな景観の山間部の俯瞰(このとき山には霧がかかっているけれど、「時効警察」でオダジョー演じる霧山修一郎の苗字とは関係がないと思われる)で始まるのですが、映画を見慣れた感性には、そのシーンの意味(およびなぜあんなにも長い時間をさいているのか)がまったくわからないのです。
ファーストシーンは小説であれ、映画であれ、マンガであれ、その作品全体を象徴するような場面であることが多い、といういわばゲージツ鑑賞の基本に立ち返って考えてみたりすると、ちょっと分かったような気になるんですがね。。私の能力の問題もあって、はっきりとは分からないのです。
まぁ、そうやってヒマつぶしに考えるのは好きだから、ちょうどいいんですけでどね。。