カテゴリ:システム・ソフトウェア
内山力「ソリューションビジネスのセオリー」 既存の人月ベースの「システム開発」を提供するビジネスモデルから ハードウェア・ソフトウェア等を統合して顧客の課題を解決する「ソリューションビジネス」 への転換。 企業レベルとその中核となる「提案型SE」についての要素・モデルを 50の観点から整理されています。 その中でも、提案にあたってのユーザーへのインタビュー時の観点や その後のユーザーニーズの整理の仕方、 提案書のまとめ方とプレゼンテーションでの考慮事項等 改めて整理されてみると、非常に納得しました。 日頃、提案書の作成を求められ、これは営業の仕事ではないか?と 疑問(不満?)を持たれているSEの方であれば、一読要だと思います。 ・・・内山さん、明快に、これはSE・・提案型SEにしかできない仕事だ、 と繰り返し述べられています。 最後のハードベンダー、ソフトハウス、異業種から「ソリューションビジネス」への 参入に当たっての課題(各々の弱点)の指摘は図星であり、思わずニヤリとしてしまいます。 ・ソリューションベンダーは、ソリューションビジネスを実現するために、 SEに「ユーザから言われたとおりに仕事を正確に早くやる」というスタンスから、 「ユーザーの課題の解決策を提案する」というスタンスへの変更を求めました。 → このSEを「提案型SE」と呼ぶ。 ・システム開発 : 「プログラムとデータ」に着目 ソリューションビジネス : 「データとその使い方」=オブジェクトに着目 ・「原価見積」=「いくらかかるか」から 「投資金額提案」=「いくら投資するのが妥当か」へ ・・・ IT分配率(=売上げ対比の投資額)で判断 ・「ソリューションはスポーツのようなものです。 ルール、原理・原則を知り(知識)、やり方を覚え(ノウハウ)、 そしてやってみる(経験)ことです。」 ・ユーザーへのインタビューの観点 「ソリューションベンダーにおけるニーズとは、 「ユーザーが抱えている課題のなかで、データを提供することで解決できる課題」 と定義することができ、 これを聞くのがインタビューテーマとなる」 ・「インタビューで正確に伝わるのが1/3、 忘れ去るのが1/3、 誤解されるのが1/3」 → だから、受け取ったニーズを、ユーザーに文書としてフィードバックして確認してもらうこと。 ・提案書の位置づけ 「ソリューションビジネスにおける提案書の目的は、 「ユーザーにそのシステムを買ってもらう」ということであり、 いってみればユーザー毎に個別に作る製品パンフレットのようなものです。」 「提案書はその提案したシステムを受注後に設計、開発、運用していく責任者が作るべきです。 つまり受注後にできるプロジェクトのリーダーであるSEが作るべきです。 冷静に「できること」「できないこと」を切り分けられるSEが作ることが、 ベンダー・ユーザーの双方に幸せをもたらすことは少し考えればわかることです。」 ・プレゼンテーションの位置づけ 「提案書を説明する」ためではなく、 「提案書を見てユーザーがわからないところ、提案書が間違っているところ」を ユーザーに教えてもらうために行う。 「意思決定者が、はかりにかけて判断をするための正確な情報(費用見積、効果見積)を 提供することにあるのです。 この情報を意志決定者が持っていないので、意思決定をためらっているのであり、 情報提供がソリューションベンダーに求められていることを肝に銘ずるべきです。」 ・プレゼンテーション能力とは・・ 「どう考えても「正確にもれなく」考えていることを相手に伝える能力のことでしょう。 ・・・内容どおりに伝達されることを考えるべきです。 逆にいえば内容以外のこと(誤解)が伝わらないことも大切です。」 ×ハッタリがきくタイプ ○まじめでやや暗いタイプ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.01.18 00:02:21
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