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2008.09.21
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自由はどこまで可能か

森村進「自由はどこまで可能か リバタリアニズム入門」


 台風一過・・と思っていたら、今日はまた雨模様・・

 先日の橘玲「雨の降る日曜は幸福について考えよう」の続きではないですが、

 ちょっとリバタリアニズムの続き。



○リバタリアニズムの立ち位置

 政治思想を、

 経済的自由と個人的自由(人格的自由)の2つの軸でとらえてみる。

 
1.経済的自由:軽視 & 個人的自由:重視 → リベラル

 (経済活動への規制や財の再分配を要求。
 
  福祉国家リベラル

  社会民主主義の左翼的立場)

2.経済的自由:重視 & 個人的自由:軽視 → 保守派

 (個人的自由への介入は認めるが、経済的自由は尊重する)

3.経済的自由:重視 & 個人的自由:重視 → リバタリアン
 
 (個人的自由も、経済的自由も尊重する)

4.経済的自由:軽視 & 個人的自由:軽視 → 権威主義者or人民主義者

 (個人的自由も、経済的自由もどちらも尊重しない。

  全体主義・・ファシズム、共産主義も含まれる。

  日本における保守派は、グローバリズムや規制緩和に反対する傾向があり、
  この分類では、「保守派」よりも、「権威主義」に近い。)


ちなみに、「中道」は、

  経済的自由:ほどほど & 個人的自由:ほどほど

したがって、
 
 リバタリアンは、旧来の右翼-左翼の線上のどこにも位置づけられない。



ただし、

 リバタリアンといっても、

 国家そのものの廃止を主張する「アナルコ・キャピタリズム」「市場アナーキズム」から、

 国家の役割を国防・裁判・治安等に限定する「最小国家論」、

 これにある程度の福祉・サービス活動も行う小さな政府を唱える「古典的自由主義」まで

 幅が広い。

  



 「自由」を原理的に捉える・・といっても、一筋縄でいかないのは、

 「経済的自由」を考える一つの例として、

 破産免責や有限責任をみてみるとわかります。

 現行の破産制度は、債務者が裁判所による破産宣告を受けると、
 
 破産手続終了後に残った債務は免責されます。

 しかしこれは、債権者側にとってみてば、債権という私有財産に対する重大な侵害だ・・

 とか、

 株主は、既に支払った株金の範囲でしか責任を負わず、

 会社の活動から生ずる利益を受け取るのには上限がないのに、

 損失負担には限度があるのは不当ではないか・・・

 とかとか


 単に「経済的自由」の拡大を、市場経済の発展ぐらいに捉えていると

 足元をすくわれます。

 



 ところで、
 
 森村進さんの略歴見て、

 訳書に、デレク・パーフィット「理由と人格」があることを知り、

 衝撃!!

 ・・なんだか、9月も終わろうかとしているのに、

 夏休みの宿題が出てきた気分でした・・







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最終更新日  2008.09.21 13:25:58
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