カテゴリ:脳科学
自分は死なないと思っているヒトへ 養老孟司「自分は死なないと思っているヒトへ―知の毒」・・「知る」とは何か 1994年から2000年にかけて行われた、養老先生の8回分の講演記録。 どのページ開いても、養老節が読めるので、お得な本でした。 いくつかの講演の中で出てきて印象に残ったのは、 「知る」ということ。 人はそう簡単に「知る」ことはできない。 「知る」とは、知識を増やすことではない。 では、「知る」とは何か? 原体験として、4歳のとき、父親と死別したこと。 そのとき、「さよなら」を言えなかったことが、 その後、人に上手く挨拶ができなかった原因になった。 でも、そのことに気づいたのは、50才近くになったときで、 そのことを知ると同時に、「私の中の父は死んだ」と思えたこと。 また、癌の告知を例にして、 「あなた癌ですよ、せいぜいもって半年です」といわれたときに どう考えるか・・それが、「知る」ということだ、と。 つまり、あと半年と宣告されて、それを納得した瞬間から、自分が変わる。 だから、「知る」ということは、自分が変わることなのだ。 「知る」ことの怖さ・・「知の毒」と表現されていますが、 「知の毒」への覚悟・・・全然できていないですね~ <目次> 第1章 愚かになる人間 (「極楽」に生きる 「世間」を出る) 第2章 肥大する現在 (「時間」病 「知」の毒) 第3章 カチンカチンの世界 (「自分」知らず 「生死」のブラックボックス) 第4章 手入れの思想 (「世界」の行きつくところ 「日本人」の生き方) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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