2010/03/28(日)09:03
映画「アイガー北壁」・・トニー・クルツとアンディ・ヒンターシュトイサーの死闘
有楽町のヒューマントラストシネマに、
映画「アイガー北壁」を見に行きました。
劇場には、登山用のリュックサックを背負った人がいたりして、
ちょっとびっくり・・
映画の主人公となる登山家、トニー・クルツとアンディ・ヒンターシュトイサー
二人の写真と彼らの使った手作りのハーケン・・映画の中では、鍛冶屋さながら
自分たち自身で登山用具を作っていました・・を、
入場までの待ち時間に見ているだけで、気分は盛り上がってきます。
時代は、ベルリン・オリンピック開幕直前の1936年7月・・
ナチスによる国威発揚のため、アイガー北壁の初登頂者には、
オリンピックで金メダルを授与するという恩典が与えられる。
そのため、ドイツ以外にも、オーストリア、イタリア等各国の登山家も参戦し、
登頂レースが始まる。
しかし、孤独な岸壁登攀に対して、ドイツ国家の威信なるものを押し付ける
ジャーナリストの姿に違和感を覚える中で、登攀は進みます。
赤い断崖、のちにヒンターシュトイサー・トラバースと呼ばれる岸壁、
第二雪田・・アイゼンがないので、ピッケルで足場を作りながら一歩一歩歩く。
途中で起こる落石で事故が起こります。
以下は、映画をご覧にいただきたいのですが、
カメラワークが絶妙で、急斜面・・というより、ほぼ垂直の岩壁を
一緒に登攀している気持ちになります。
その分、頂上・・栄光を目指した前半と一転、
後半の困難さは、観客にとっても身体に重く圧し掛かってくるかの圧迫感を
感じます。
いつも見慣れたアメリカ映画の甘さのない、辛口のドイツ映画でした