2012/06/08(金)22:54
洞井孝雄「安心登山の技法」
【送料無料】安心登山の技法
洞井孝雄「安心登山の技法」
東京新聞出版局
2012年刊
≪登山者の多くは、生活の幅を広げたり、生きていることを実感できる楽しみとして
山に登っている。
死んでしまっては意味がないし、けがをするのももっての外。
ヒヤリとしたりハッとしたりするようなことも、
人に迷惑をかけることもできるだけ避けたい。≫
でも、
≪自分の登ろうとする山について事前に調べたり、地図と磁石を
持参することすらもしないで山に入ろうとすることがいかに危険なことか、
勝手にほかのパーティーについていこうとすることがどれだけ迷惑なことか
-を知らない人たちには、私の腹立たしさ、苛立たしさはわからない。
つまり、安全な登山をしようといくら訴えても、危険なことだと
知らないでやっている人たちや、自分の身に事故が起きるなどと
考えたこともない人たちには関係のない世界なのだと思う。≫
何かコトをしでかした時、
「ちょっとマズかったかな」と少しでも感じている人であれば
反省できるのであるが、
「何が悪いのか」がわからない人に反省を求めることはできない。
≪自分の状況が認識できない人の
逆恨みはコワい≫
≪事故の確率というのは、山に行く回数ではなく、
その人の性格的なものと山行の質による。≫
≪・・保険をかけることの意味を理解しつつ、その保険を使わないで済む山行を
実行できるのがいちばんいいこと・・≫
<目次>
第1部 登山―よくある話“考”
(「ちょっと、そこのあなた、危ないですよ」―ツアーで行く山は危険がいっぱい
軽量化ばやりだが…―「何を削るか?」は「何を残すか?」と同義
基本がなっとらん!―地図・磁石を持たずに「さまよえる」人たち
これでいいのか山行報告―「花がきれいだった」だけ?山行を見つめなおす作業がほしい ほか)
第2部 長く山を楽しむために
(残雪とフクジュソウ・鈴北岳―花の輝きをいつまでも
計画書を必ず書こう・小津権現山―安心登山に不可欠なもの
地図と磁石は必携・雨乞岳―地図を読めれば楽しさ倍増
雨に歩けば・烏帽子岳―ひと工夫で蒸れ、濡れを防止し快適登山 ほか)