テーマ:将棋について(1290)
カテゴリ:将棋
松原仁「コンピュータ将棋の進歩」 共立出版 1996年刊 「第2回 将棋電王戦 第3局 船江恒平五段 vs ツツカナ」戦・・ 終盤です。 船江さん、非常に苦しい中盤の時間帯をしのぎ、 ほぼ勝ちが見えたようです。 でも、残り時間は、14分。最後まで、間違えずにいてほしいです。 ツツカナの開発者の一丸さん、微動だにせずポーカーフェイスを続ける姿勢、 すごいと思います。 最後の「7章 おわりにかえて―コンピュータ将棋の今後」で、 1996年当時の予測をされています。 「いつコンピュータ将棋がもっとも強い人間の強さに到達するのか」 ズバリ2010年ころ、と予測されていました。 予測方法としては、 過去の趨勢を延長して、それがそのまま成り立つだろうという前提で 未来のことを予測する「外挿(extrapolation)」を用いる。 過去を振り返ると、1986年前後の時点で、アマチュア5級から10級であったものが、 1994年には、アマチュア初段になり、 1995年には、二段になりつつある。 このことから、コンピュータ将棋は、年平均1級(レーティングで100ずつ)ずつ 強くなっているといえそうだという。 アマチュア2段は、レーティングは1700である。 レーティングが1900のアマチュアの4段が、プロの6級に相当します。 すると、 トッププロのプロの9段のレーティングは、3300であり、 アマチュア18段に相当します。 また、この当時の羽生名人のレーティングは3466点(プロ10.66段)でした。 そこで、1995年に、レーティングは1700のコンピュータ将棋が、 羽生名人に追いつくためには、 (3466 - 1700)/100 + 1995 = 2013 2013年、まさに今年という予測になりました。 「外挿」法、シンプルですが、なかなか強力です。 <目次> 1章 将棋プログラムK3.0の思考アルゴリズム 2章 将棋プロ棋士の思考法をモデルとした木探索 3章 詰将棋を解くプログラムT2 4章 最良優先探索によって詰将棋を解くプログラム 5章 詰将棋のデータベースと感性評価 6章 詰将棋の解答手順を評価するシステム 7章 おわりにかえて―コンピュータ将棋の今後 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.06 19:21:09
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