2013/10/30(水)22:53
中川美登利「モーツァルト」(講談社火の鳥伝記文庫)
中川美登利「モーツァルト」(講談社火の鳥伝記文庫)
徳田秀雄 イラスト
1987年刊
ザルツブルグで、コロレッド大司教の下、
コンマスをしていたときのモーツァルトの心境・・
「父さん、宮づかえっていのは、つらいもんだね。
ぼくはもう、息がつまりそうです。
ちゃんとしたオペラを上演する劇場一つない、こんな小さな町で、
大司教のごきげんをとっていなけりゃならないんだから。」
のちに、三大交響曲と呼ばれる交響曲39番~41番(ジュピター)を
作られた当時、モーツァルトは経済的にもっとも行き詰っていた。
≪モーツァルトのことをしらべてみると、
音楽の美しさにくらべて、その生涯があまりにも悲惨なものであったことに、
強く胸をうたれます。
どうしてあれほど苦しい生活を送りながら、こんな音楽がつくれたのだろうかと、
ふしぎというより、おどろきのほうが先にたちます。≫
その理由は、
モーツァルトの音楽が、あまりにも進み過ぎていたため、当時の人々がついていかなかったため。
そんなことがなぜ可能だったのか?
≪それは、モーツァルトのたましい(魂)が自由であったからだと思います。≫