カテゴリ:哲学・思想
【楽天ブックスならいつでも送料無料】エリック・ホッファー自伝 [ エリック・ホッファー ] エリック・ホッファー自伝―構想された真実 訳 中本義彦 作品社 2002年刊 失明、天涯孤独、自殺未遂・・「沖仲士の哲学者」の自伝。 AMAZONの紹介・・ ≪「生きる」ことに真摯であるということは、これほどまで波乱に満ちた人生を送るということなのか。本書は、数奇な運命をたどりつつ独自の思想を築きあげた哲学者エリック・ホッファーの自伝である。 7歳で失明、15歳で突然視力を回復。18歳の時に天涯孤独となり、28歳で自殺未遂。 「私は死ななかった。だがその日曜日、労働者は死に、放浪者が誕生したのである」という彼は、 10年に及ぶ放浪生活へ踏み出し、数々の出会いと別れを選び取りながら、 劇的な生涯を送ることになる。≫ いつもそばにあった音楽・・ ≪・・寂しいときや落ち込んだときには、気がつくといつも第九の第三楽章を口ずさんでいた。≫ 初めて定職についた時の経営者であったユダヤ人シャピーロに教えてもらったこと・・ 人間の顔の読み方なるもの ≪人間が何をしようと何を考えようと、それは顔に刻み込まれる。 人間の顔はありとあらゆる秘密を明かす、開かれた本のようなものだが、 それは象形文字で書かれており、それを解読できるのは一握りの人間だけである。≫ 師匠と思っていたシャピーロが、突然、肺炎で亡くなる。 ホッファー家の寿命は、40歳前後であり、エリック自身も40歳には死ぬと思っていた。 28歳のエリックは、こう決める。 ≪私にとって運命の極点のように思えた。 いくらか蓄えがあったので、金がつきるまで一年間働かないことにした。 その一年間で、残りの人生をどう過ごすか考えようと思ったのである。≫ ドストエフスキーを読み返してみて・・ ≪ドストエフスキーを初めて読んだころ、なぜか陰鬱な気分になったが、 いまや最も悲惨な話にさえ、その底流に歓喜が感じられる。 『罪と罰』を再読して、すばらしい構築の技法というものに私は今わずかながら気づいたのだ。 それは数え切れないほどの細部を一つ一つ積み上げることによって、 途方もない全体という印象を抱かせる、高い丸天井の大建築のようなものである。・・≫ モンテーニュ『エセー』・・ 雪山で閉じ込められた間に読んだのは、1000ページの『エセー』。 この本を三回読みかえす。 ≪『エセー』は何百年も前のフランス貴族が自身のことを綴った本だが、 読むたびに私のことが書かれている気がしたし、どのページにも私がいた。≫ ≪歩き、食べ、読み、勉強し、ノートをとるという毎日が、何週間も続いた。 残りの人生をずっとこうして過ごすこともできただろう。≫ でも、金がなくなれば仕事に戻らなければならない・・と思うと幻滅し、 自殺を考え、実際、自殺未遂をする。 でも、 ≪私は自殺しなかった。だがその日曜日、労働者は死に、放浪者が誕生したのである。≫ <目次> 失明、母、そして父の死 子ども部屋から貧民街へ オレンジ売り 運命の極点 構想された真実 休暇の終わり 自殺未遂 希望ではなく勇気 サンディエゴへの途上で 適応しえぬ者たち〔ほか〕 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.05.14 07:00:17
コメント(0) | コメントを書く
[哲学・思想] カテゴリの最新記事
|
|