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システムエンジニアの晴耕雨読

2017.02.10
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カテゴリ:書評・読書メモ


竹内健「10年後、生き残る理系の条件」

朝日新聞出版

2016年刊


 なぜ、日本の半導体事業は壊滅したのか?

 なぜ、東芝の不適切会計問題が発生したのか?


 日本のエンジニアの技術レベルが、他国に劣っているとしたら仕方ないことかもしれませんが、

 そうでないとしたら何が足りなかったのか?

 「技術力」を発揮させるための「潜在力」が不足していたのではないか?

 「技術力」を理系の力だとすれば、「潜在力」とは文系力・・文系力を補完することが

 本来の技術力を発揮させるために必要なことではないか。



 竹内さん、元東芝のエンジニア。

 元社員からみて、東芝の不適切会計問題の本質は、パワハラや上司の命令に逆らえない文化よりも、

 不採算事業を切ることができなかったことにある、といいます。

 リストラや人の整理を嫌い、事業を止める決断をせずに、不適切会計で延命した、

 事業戦略の間違いこそが問題の根源にあったのではないか。

 事業が永遠に続くものでない以上、エンジニアであっても、事業戦略の是非を判断できる力を持つ必要がある。

 

 
 人の能力は、大雑把にいって、

  技術力 × 潜在力

 で表される。

  前者は、受験の偏差値やIQで表される、客観的な能力をさす。

  後者は、前者を引き出すための力のこと。GRITともいえる。

 いかに素晴らしい技術力があったとしても、技術を活かす力がなければ、

 最終的なアウトプットは下手をするとゼロになりかねない。

 技術力とともに、潜在力を伸ばすことが生き残りのカギとなる。


 
 技術力が一流であるエンジニアにとって、

 「新たに必要なのは文系力」である、といいます。

≪経営者になったつもりで広い視野を持つ、開発した製品を利用したサービスを開拓する。

 開発した製品を広めるために対外的にアピールする、

 市場を切り開くために自社でできないことは異分野・異業種と協力する・・。≫

≪日本企業では技術を深く理解した上で、より広い視野で事業を俯瞰できる人が

 決定的に不足しています。変化の激しい時代には、企業にとってもエンジニアにとっても

 新たに必要なの、このような「文系力」です。≫



 
 日本の製造業の多くはハード重視で、目に見えないソフトは軽視されがち。

 ハード重視というのは、ハード製品を製造する工場のトップ、工場長が出世コースだったことに現れている。

 しかし、ハードとソフトを組み合わせないと、製品やサービスの競争力が出にくくなっている。

 そのため、エンジニアリングデザインが必要性となっている。

 エンジニアリングデザインとは、何を作るか、どうやって技術でマネタイズするかという

 技術経営を教える試みのこと。

 
 システム化の本質は、マネタイズの革命である。

 たとえば、スマホ向けCPU大手のクアルコムは、ハードのふりをしてソフトを売っている。

≪エンジニアは、ソフトであってもハードであっても、利益を上げる仕組みを考えずに技術だけを開発していては、

 これからの時代では単なる自己満足になりかねません。≫
  
 「マネタイズの視点を持ち、ソフトとハードの両輪でソリューションを提案」する。



<目次>
第1章 生き残るためには、常識を疑う
第2章 苦境にあえぐエレクトロニクス業界
第3章 新たに必要なのは文系力
第4章 日本のものづくり復活のカギ
第5章 エンジニア人生は逆張りでいこう
対談 城繁幸×竹内健―会社を飛び出した先に道はあるのか?






最終更新日  2017.02.11 09:12:24
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