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「地球人財」がグローバル時代を勝ち抜く―――日本発、世界に飛躍 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会 編 ダイヤモンド社 2015年刊 第2章 価値観を伝えよ!―コミュニケーション力 「海外赴任者マネジメントにおけるHRの役割とは」糸木公廣(シンクグローブ・コンサルティング代表) 糸木さん、ソニー在籍時に、9カ国の海外勤務を経験されています。 そこで学んだことは、 「文化の違いはどうあれ、結局は、信頼関係の構築がすべてに優先しているということです」 ≪約20年に及ぶ海外赴任期間の前半でうまくいかないことがあったのは、 「本社ばかり見ていた」 「思い込み」 「文化の違いで、不都合なことに耳を傾けなかった」ことに原因があったように思います。 一方、後半になってうまくいったのは、 「現地の文化に入り込んだ」 「自分のことや自分の価値観を可視化して現地の人の心に届くようにした」ことが よかったのではないかと考えています。 つまり、心をオープンにし、現地の状況に目を開き、耳を傾けることが何よりも大切だということです。≫ 就任期間でなすべきこと・・ 就任社の「5T」・・ 掴み:実情を把握する 培い:信頼関係を築く 伝え:理解し、納得させる 創り:結果と仕組みを創る 繋ぐ:連携し、継承する 拠点Topの「5R」 HR:Human Resources 社員の目標・評価・育成 ER:Employee Relation 勤労条件・組合対応 PR:Public Relation メディア・コミュニティ対応 CSR:Corp,Social Responsibility 企業の社会的責任の履行 RM:Risk Managemento 危機・危険の予防と対応(災害・疾病・消費者問題など) 積極的傾聴・・ ≪・・赴任者が聞くことに徹する場を設けると、非常に効率的に現地の人を知ることができます。 現地文化と向き合い、現地社員の話を傾聴する。 そんな姿勢が彼らの心を知る上でも、そして信頼を築く上でも大切なのです。≫ ≪聞くことに徹し、基本的に諭したり反論したりは一切しない。 すると、最初は遠慮がちだった彼らが、次々に意見をいってくるのです。 それをメモに書き留め、リスト化し、実現できることはすぐに実行しました。 彼らの生の声を吸収できただけでなく、信頼関係の醸成に大きく役立ったことはいうまでもありません。≫ ≪また、赴任した直後の3カ月間はとても大事です。 国を知り、文化を知り、人を知ることに十分に時間をかけ、 本社方針をすり合わせながら、現地で実現可能な具体的な方向性を示さなければなりません。 不安と好奇に満ちた現地社員にビジョン(≒帰任時に何を残すか)を心に残る表現で伝えることが大切です。≫ <目次> 巻頭対談 出でよ!育てよ!日本発グローバルリーダー 第1章 「地球人財」とは何か? 第2章 価値観を伝えよ!―コミュニケーション力 第3章 “地球的”であれ!―リーダーシップ力・イノベーション力 第4章 真のグローバル化に必要な学習とは? 巻末特別インタビュー 日本の課題としての英語とイノベーション―社会と組織、個人がなすべきことは? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.03.04 20:47:25
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