カテゴリ:書評・読書メモ
西澤亮一「海外で働こう 世界へ飛び出した日本のビジネスパーソン」 幻冬舎 2014年刊 なぜ海外に出る必要があるのか? マーケットよりも本質的なこと・・ 河端伸一郎・・ ≪もっとそれぞれが自立して世界に出て戦わないと近いうちに本当に日本が破綻してしまう時期が 来る可能性が高いと思っています。 私たちビジネスマンがすべきことはできる限りそのようなことが起こらないように、 新しい産業を輿し、世界に挑戦することです。 そうすればより多くの企業や人が外向きの考え方を持つようになると思います。 ・・ もし本当に国が破綻してしまうようなことが起こってしまった場合にも、 新しいものを作れる人材、そして世界で戦える人材がどれほどそのときにいるか ということが国にとっての最後の財産になるのではないかと思っています。≫ 谷孝 大・・ ≪海外への挑戦は、「社会に対してより大きな影響力を持つ会社になる」 ように目指すということです。≫ 当然リスクもあるが、それ以上にワクワクがある(^^♪ 坂本幸蔵・・ ≪もちろん世界に出ていく過程では、何度も挫折や失敗があるでしょう。 しかし私はたとえ傷を負っても、命がある限りはほんのかすり傷だと考える ようにしています。たとえ大きな挫折があったとしても、もう一回やり直せば いいだけのことです。そういうバイタリティーも、海外に挑戦するときには とても大切になると思います。≫ 原丈人・・ 途上国でのビジネスをするにあたって、米国流の物まねをしたビジネスルールを信じてはいけない。 つまり、「企業は株主のものであり、経営陣、取締役会の使命は、株主の利益を最短の時間で 最大にすること」という、株主資本主義は通用しない。 そこには、顧客や従業員、仕入れ先、地域社会といった、株主以外のステークホルダーの存在は置き去りにされている。 ≪日本人の最大の強みは、「さまざまな文化や価値観を受容したうえで、相手の立場に立って物事を考えらえれる」 ところにあります。 日本人は自分の経済的成功や名声以前に、相手の立場を考えることができる稀有な民族です。 だから日本人には、株主や経営陣だけが利益を得る株主資本主義より、 すべてのステークホルダーを大切にする公益資本主義のほうが、元々受け入れやすいのです。≫ 小渕宏二・・ ≪信頼できるメンバーを海外の事業所の責任者として置くことのいちばんのメリットは、 意思の疎通にズレがなくなり、意思決定のスピードが速くなることです。≫ 河野貴輝・・ アジアはもはや海外にあらず ≪実は、私はアジアを本当の意味での海外と思っていません。 確かに通貨や言語は異なるものの、基本的には日本と同じ経済圏に属する地域であると 捉えています。商習慣もそれほど日本と大きく異なるわけではありません。≫ ≪アメリカで事業に関わるようになって痛感したのは、 「日本人は仕事の仕方が何て誠実なんだろう」ということです。 アメリカのビジネス社会は弱肉強食で、他人を蹴落としてでも自分が成功を収める ことを優先します。 一方日本人は「三方良し」という言葉があるように、ビジネスに関わっている人 みんなが幸せになることを重視します。≫ 間下直晃・・ ≪海外に拠点を持つというのは、自分のホームとは違う場所でビジネスをするということです。 成功を収めるためには、国内以上に力を注ぐ必要があります。 しかしそれがなかなかできない。 そこで私は、自分が海外に行くしかないと判断したのです。・・ ・・社長自ら拠点を海外に移すことは、 「自分たちはローカル企業ではなくて、グローバル企業を目指すんだ」 という社員へのメッセージにもなります。≫ 高橋良太。。 ベトナムでビジネスをするにあたって心配だったのは、 「優秀な人材を採用しても、すぐに辞められてしまうのではないか?」 ということだった。 ≪けれども、これは取り越し苦労に終わりました。 定着率はとても高いです。 コミュニケーションを密に取りながら、居心地の良い環境を作り、 仕事に対して公正な評価をすれば、人はそう簡単には辞めないものです。≫ ≪・・カギを握るのはやはり「人」です。 人を大切にすることで、スタッフの質を高め、他社が真似できないレベルの価値を 提供する。これがいちばんの差別化ポイントです。 そしてもう一つ大切なのは、「自分たちはグローバル企業を目指すんだ」 という意識を、私だけではなく社員全員で共有することです。≫ <目次> 小渕宏二・CROOZ株式会社代表取締役社長―世界から「外貨」と「誇り」の両方を手に入れたい 米山久・株式会社エー・ピーカンパニー代表取締役社長―アジアで自分たちが提供できる価値を見極めたい 阪根嘉苗・アジアンブリッジ株式会社代表取締役―日本と台湾の架け橋になる。それが私の使命 佐野健一・株式会社ビジョン代表取締役社長―国境の壁は、思っているほど高くも険しくもない 河野貴輝・株式会社ティーケーピー代表取締役社長―アジアはもはや海外にあらず 間下直晃・株式会社ブイキューブ代表取締役社長―日本企業ならではの強みを意識しながら、アジアで戦う 河端伸一郎・株式会社インタースペース代表取締役社長―アジアなら、ベンチャー企業も一国の発展に寄与できる 高橋良太・株式会社サウザンドクレイン代表取締役社長―収縮する国内市場への強い危機感が自然と海外に向かわせた 谷孝大・株式会社フューチャースピリッツ代表取締役―世界に出る理由は「そこにお客様がいるから」 佐久間将司・EMZ株式会社代表取締役社長 EMZ税理士法人代表社員公認会計士・税理士―日本を出たときこそ、日本人のアイデンティティーを忘れない〔ほか〕 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.03.18 09:43:39
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