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システムエンジニアの晴耕雨読

2017.07.30
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カテゴリ:書評・読書メモ

富坂聰「中国は腹の底で日本をどう思っているのか」(PHP新書)

PHP研究所

2015年刊



≪いま日本人に必要なのは、

 日本からみた世界ではない。

 中国の側からみた日本、そして世界はどのように映っているのか≫である。



 たとえば、911テロ。

 テロとの戦いを宣言したアメリカの動きに同調するかたちで、

 中国はウイグル族の独立派を国際テロ組織とすることに成功した。

 それまで中国の抱える少数民族問題は「人権問題」として西側諸国から批判の的に

 されてきたが、テロとの戦いで中国の協力を必要としたアメリカは、中国の主張を追認した。

 しかし、窮地に追い込まれたウイグル族独立派は、イスラム国に参画する。

 その結果、中国国内で、ウイグル族独立派による無差別テロが拡大し、

 中国VS世界のイスラム教過激派という対立構造へとスケールアップしてしまった。

 つまり、これまで中国国内の民族問題でしかなった問題が、国際問題へと性格を変えた。

 
 この目線から見ると、

 「一帯一路」・・「シルクロード構想」の目的は、対テロ防止策の一環とも理解できる。 



 たとえば、朝鮮半島問題。

 「中国にとって朝鮮半島における最大の国益は、いつまでも南北が二つに分かれていることだ」

 本来、この考え方は、日本が共有しても不思議ではないか価値観であるが、

 日本からは一向に現れてこない。

 このことに、中国は首をかしげている、といいます。

 なぜなら・・もし韓国主導で統一がなされた場合、新しく生まれた国が
 簡単に北朝鮮の開発した核兵器を手放すだろうか?

 こんなチャンスを韓国がみすみす手放すとは思えない。
 
 最悪の事態を想定して考えるのが安全保障の基本だとすると、

 日本は、朝鮮半島に生まれた人口8000万人を超える核保有国と向き合うことになる。

 つまり、中国の目線で見ると、

 常に北朝鮮一国の動向に拘泥している日本がいかにも能天気に映る。
 



 本来、国と国との外交を決定する要素には、

 ・価値観
 ・利害
 ・イデオロギー

 の3つがある。

 しかし、日本の外交には、価値観ばかりが強調されている。

 価値観に比重を置いた外交を展開し、「信頼」した結果として、

 最終的に「足元をすくわれる」のは、戦前以来の日本の伝統芸となっている。

 外交には、利害の要素も含め、多様な選択肢を持つべきである、と。





<目次>
第1章 「イスラム国」を介して中国の視点を学ぶ
第2章 なぜ日中関係の改善へと舵を切ったのか
第3章 「脱露入米」の裏にある真意を読み解く
第4章 日本人が知らない「中朝関係」のリアル
第5章 日本の北朝鮮外交がうまくいかない理由
終章 「価値観」ではなく「利害」に目を向けよ






最終更新日  2017.07.30 21:50:53
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