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システムエンジニアの晴耕雨読

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システム・ソフトウェア

2017.02.11
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科学技術白書〈平成28年版〉IoT/ビッグデータ(BD)/人工知能(AI)等がもたらす「超スマート社会」への挑戦―我が国が世界のフロントランナーであるために

文部科学省 編

2016年刊


 この白書も、以下で読むことができます(^^♪

 平成28年版科学技術白書 本文(PDF版)


 本白書のテーマは、「超スマート社会」である。

 超スマート社会とは、「必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、

 社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスに受けられ、

 年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会」である。





■図8 我が国のノーベル賞受賞者の歩みの分析(まとめ)

資料:文部科学省作成

○ノーベル賞受賞者の多くが、小さい頃の科学技術に触れる機会や我が国のノーベル賞
受賞者からの影響などを通じて科学技術に対する興味・感心を育んでいた。
我が国が 持続的に科学技術イノベーション力を向上させていくためには、次代を担う人材を育
成していくことが重要であり、創造性を育む教育や理数学習の機会等を通じて、その
能力・才能の伸長を促すとともに、理数好きの児童生徒の拡大を図ることが重要。

○ノーベル賞受賞者の多くが、若手研究者のうちから落ち着いて研究できるポストを獲得、
ノーベル賞受賞につながる成果を創出。さらに、全国津々浦々に存在する地方国立大学等から
そのキャリアをスタートできる土壌が我が国の強みに。
こうしたことから、我が国の強みを活かしつつ、若手研究者がキャリアの段階に応じて高い能力と
意欲を最大限発揮できる環境の整備が重要。

○ノーベル賞受賞者の多くが留学や海外研究活動を経験。海外で世界トップレベルの研究者と
切磋琢磨することにより多角的なアプローチを獲得するとともに、人的ネットワークを構築。
こうしたことがノーベル賞受賞に大きく貢献していることから、国際的な研究ネットワークを
強化していくことが重要。同時に、我が国が世界中の優秀な 学生や研究者を惹きつけ、
将来のノーベル賞受賞者を育てる役割を果たしていくことも重要。

○ノーベル賞受賞者の多くが政府による研究費の着実な措置や施設・設備の計画的な整備といった
支援を活用していたことから、政府による様々な支援が必須。さらに、産学官共同研究、
中小・ベンチャー企業との連携、「目利き」機能の強化、異分野との 共創や人材ネットワークの
構築等の科学技術イノベーションを進めていくための環境 整備が重要。



<目次>
特集 ノーベル賞受賞を生み出した背景―これからも我が国からノーベル賞受賞者を輩出するために
(2015年ノーベル賞受賞、そしてその成功への鍵
これまでの日本人ノーベル賞受賞者を振り返って)
第1部 IoT/ビッグデータ(BD)/人工知能(AI)等がもたらす「超スマート社会」への挑戦―我が国が世界のフロントランナーであるために
(「超スマート社会」の到来
超スマート社会の実現に向けた我が国の取組(Society 5.0)の方向性)
第2部 科学技術の振興に関して講じた施策
(科学技術政策の展開
将来にわたる持続的な成長と社会の発展の実現
我が国が直面する重要課題への対応
基礎研究及び人材育成の強化
社会とともに創り進める政策の展開)
附属資料






最終更新日  2017.02.11 20:56:36
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西垣通「ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める」(中公新書)

2016年刊



 いったいビッグデータで何が嬉しいのか?


 その一つの回答が、「データが富を生む」という発想の出現である。

 データフィケーション=データ化によって、経済効果が期待できる。

≪ポイントは、ビッグデータの利用で、われわれの生活をめぐる生産と消費のあり方が

 変化するということだ。

 具体的には、人々の個別の細かい好みにおうじた新たな消費需要を、

 ビッグデータの分析が堀りおこす可能性がうまれるのである。≫


 ビッグデータは社会の富を増やすだけではなく、

 人々の暮らしのなかでもっとも大切な「社会的安全性(セキュリティ)」を高めると

 期待されている。

 橋やトンネル、ダム、下水、送電設備などの現時点の状況をリアルタイムにIoTによって

 把握できるようになることで、予防保守が可能となり、災害を防ぐことができるようになる。

 さらに、地震、津波、ゲリラ豪雨、洪水、火山噴火など、突発で起こる自然災害の脅威

 からも人々を守るために、ビッグデータは役立つ。



 一方、ビッグデータによって、私たちの個人情報は丸裸にされてしまう。

 DNA遺伝子の分析結果によって、自分自身でさえ知らない将来の健康状態を

 保険会社の方がより詳しく把握するかもしれない。

 再犯性の高い犯罪防止のために、その恐れのある人物を警察や治安当局がマークする場合、

 ビッグデータの活用によるプロファイリングは果たして許されるのか?




 ビッグデータ分析の特徴の一つは、「因果から相関へ」である。

 ビッグデータ分析の魅力は、常識をこえた相関関係を発見することで、

 有効な行動をとれる、ということである。

 ただし、帰納法で得られる一般ルールには、「例外をのぞけば」という制限がつく。

 必ずしも、常に成り立つ、ということではない。




 人工知能への過度な期待は禁物・・

 プロ棋士に勝った将棋ソフトや囲碁ソフトがいかに素晴らしく思えても、

 あくまで専用人工知能であって、哲学や経済学の論文を書けるわけではない。

 少し辛口でいうと、

「むろん、システム構築においてはさまざまな凝った工夫がなされているだろうし、

 その努力の大きさには頭が下がるが、まあヒマ人の道楽にすぎない。」



 ディープラーニングへの期待も禁物・・

 深層学習のもつ特徴量抽出機能・・パターンの特徴を自動的につかめる、ということから、

 人工知能は「概念獲得」に成功した、と主張する人がいる。

 深層学習は、自動的にパターンの本質的特徴をとらえるのだから、解くべき問題の本質も

 把握できるはず、というわけである。

 でも、残念ながら、このような楽観論は完全に的外れである、とバッサリ。

 深層学習は、パターン認識技術のブレイクスルーであるが、それによって汎用人工知能が

 近々出現するなどという飛躍した議論は説得力を持たない。 

 
 フレーム問題・・フレーム問題の困難さは、知識の不足というよりは、むしろ問題を枠づけ、

 当面の目的に関連する知識を選びだして利用することの難しさである。

 それはつまり、目的にあわせて問題を設定することの難しさに他ならない。


 「シンギュラリティ」を唱えたカーツワイルも、究極の楽観主義者であった((+_+))

 ・・シンギュラリティに対して、西垣さん、厳しいです。

≪シンギュラリティ仮説の愚劣さは、人間社会が生命的な価値によって支えられているにもかかわらず、

 ビッグデータや人工知能によって人間社会を機械的に統御できると勘違いしている点にある。≫


≪シンギュラリティ仮説が何といおうと、人間の脳のメカニズムをいくらシミュレートしたところで、

 人工知能が人間の思考とぴったり同じ情報処理をすることなど絶対に不可能なのだ。

 脳は独立した論理的存在ではなく、生きた身体と不可分であり、

 個々の身体は刻々変化していく生態系のなかに組み込まれているのである。≫





<目次>
まえがき
第一章 ビッグデータとは何か
1・1 データが主役の時代
1・2 富とセキュリティ
1・3 超えるべき壁
第二章 機械学習のブレイクスルー
2・1 人工知能ブームの再来
2・2 深層学習の登場
第三章 人工知能が人間を超える!?
3・1 シンギュラリティ狂騒曲
3・2 生物と機械の違い
3・3 ロボットとのコミュニケーション
第四章 自由/責任/プライバシーはどうなるか
4・1 一神教の呪縛
4・2 社会メガマシン
第五章 集合知の新展開
5・1 ビッグデータと集合知
5・2 人間と機械の協働
あとがき






最終更新日  2017.02.11 17:34:38
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平成28年版情報通信白書・・特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~



 「平成28年版情報通信白書」・・以下で読めます(^^♪
 
 平成28年版情報通信白書(PDF版)



 ICTは、GDPに対して、供給面と需要面と両面から寄与する。

 少子高齢化や人口減少が進む中で、中長期的な経済成長を実現していくためには、

 供給面では、「企業の生産性向上」と「労働参加拡大と労働の質向上」が重要となる。

 前者については、「1.ICTに係る投資」及び「2.ICTに係る利活用」に分解することができる。

 後者については、「3.ICTに係る労働参画の促進」及び「4.ICCTに係る労働力工場」に分解することができる。


 需要面では、「新たな商品やサービスの創造」と「グローバル需要の取り込み」が重要となる。

 前者については、「5.ICTに係る商品・サービスやビジネスの創出」及び

 「6.ICTを通じた消費の促進」に分解することができる。

 後者については、「7.ICTに係る輸出や海外投資」及び「8.ICTを活用したインバウンド需要の喚起」に分けられる。




 「失われた20年」を振り返ってみたとき、

 日本のICTの「製造部門」の生産性の伸びは、米国や他の先進諸国と比べてもそん色がなかったのに比べ、

 ICTを利用する産業(流通やサービス業など)においては、ICT投資は加速せず生産性も伸びなかった。


 また、ICT投資の内容も、業務効率化やコスト削減の手段に留まっており、

 「ICTによる製品/サービス開発強化」や「ICTを活用したビジネスモデル変革」、

 「新たな技術/製品/サービス利用」などへの期待度が、米国などに比べ、著しく低かった。

 
 


 「3.ICTに係る労働参画の促進」・・テレワークによって場所にとらわれない働き方が

 可能になることに加え、クラウドソーシング、シェアリングエコノミーやデジタルファブリケーションの普及は、

 個人が組織に属さずオンデマンド的に就労する機会を拡大しつつある。




<目次>
第1部 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~
 第1章 ICTによるイノベーションと経済成長
 第2章 IoT時代におけるICT産業動向分析
 第3章 IoT時代の新製品・サービス
 第4章 ICTの進化と未来の仕事
第2部 基本データと政策動向
 第5章 ICT分野の基本データ
 第6章 ICT政策の動向
資料編






最終更新日  2017.02.11 16:16:30
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ビッグデータの残酷な現実

クリスチャン・ラダー

訳 矢羽野 薫

ダイヤモンド社

2016年刊


 
 著者は、2004年に開設された最大手の米国の出会いサイト「Okキューピッド」の創業者にして

 データサイエンティスト。


 まず初めに、一般的に、大学や病院などでデータ分析の対象としているデータには大きな偏りがある、と指摘します。

 そもそも調査対象となるのは、大学や病院関係者が中心であり、現実社会の見本となるデータセットとなっていないから。



 「Okキューピッド」のビッグデータの分析からみえたこと・・

 一番有名な話は、「ウッダーソンの法則」なるもの。

 女性が「最も魅力的」と思う男性の年齢が、女性自身の年齢に比例して上がるのに対して、

 男性が「最も魅力的」と思う女性の年齢は、20~23歳の4年間に集中している((+_+))


 でも、「現実的な選択」として、実際に男性が、婚活サイトで検索した女性の年齢は、

 男性自身の年齢にきちんと比例している(^^♪

 20歳の女性を恋愛対象とする男性は、20~28歳くらいまでになっている。






「自分が自分の顧客になる」・・

 データサイエンスには、自分が自分の顧客になる、という考え方がある。

 自分が世の中に売り込むウェブサイトやソフトウェアについて、少なくとも自分で使いたいと思える

 自信が必要になる。

 そして、いまは自分のデータを自分で、ある程度分析できる時代になった。

 気軽に利用できるアプリを使って、自分の人生の定量化の可能性を体験してみよう、って。






「インターネットにおける卑劣なヤツの作り方」・・

 普通の人間 + 匿名性 + 聴衆 = とことん卑劣なヤツ

 
 インターネットが持つ特徴、非同時性・匿名性・現実逃避・中央集権の欠如は、

 インターネットを恐ろしいものにする。

 自分がやりたいように振る舞い、言いたいことを言い放題で、責任はとらない。

 その一方、否定的なコミュニケーションに対して、インターネットのおかげで

 ようやく建設的な反論ができるようになった、ともいえる。
 

 





<目次>
イントロダクション ビッグデータは、あなた自身を語る
1.そして、何が私たちを結びつけるのか?
2.何が、二人を分けたのか?
3.自分らしさはどこにある?






最終更新日  2017.02.11 11:33:25
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デジタル時代の知識創造 変容する著作権<角川インターネット講座3> (角川学芸出版全集)

監修 長尾真

2015年刊




序章 知識・情報の活用と著作権


 長尾さん、1990年代から、懐かしの?!「アリアドネ」、国会図書館等の電子図書館の実験を手掛けられています。

 国会図書館の電子化にあたっては、まず著作権法を改正して、国会図書館に限っては

 著作権者の許諾なく資料のデジタル化をできるようにした、といいます。


 その結果、膨大な数の本が電子化されていますが、

 その一方、現在、ラジオやテレビで放送されたものを収集する機関がないこと、

 また、ウェブサイトの情報、ブログ、ツイッターなどのデータも収集されていない。


 各地に存在する貴重な古文書、絵画、襖絵、彫刻なども、個別にデジタル化されているものもあるが、

 国として一括して把握できていない。遺産相続時の散逸や、災害や火災などでの消失の恐れもある。


 現在の著作権法は100年以上前に作られたものであり、情報時代に合わなくなっている。

 たとえば、歿後50年間も権利を保障するというが、実質的にその恩恵を受けるごく少数の著作権者

 を手厚く保護することで、多くの利用者の制約をかけることがよいことなのか?

 国会図書館の全蔵書の7割が、著作権者不明の孤児出版物となっているが、

 そのための供託金と手間は膨大なものになっている。


 

 世界での取り組み・・

 グーグル・・2015年時点、すでに3000万点の書籍をデジタル化。

 世界の出版物は1~2億点といわれており、残りの全てのデジタル化を目指している。

 同時に、世界80以上の言語の機械翻訳システムも利用できるようにしている。


 ハーティトラスト・・米国中西部の主要大学が連合して大学図書館のデジタル化をした電子図書館。
 
 図書館によってデジタル化されたコンテンツだけでなく、グーグルブックスやインターネット・アーカイブによって

 デジタル化されたコンテンツを含む大規模協同作業リポジトリ。 
 


 クリエイティブコモンズ・・著作権者が自分の著作物をどういう条件で他の人の利用に供するかを

 著作物につけて示しておくという考え方。

 2001年、アメリカの法学者ローレンス・レッシグにより創始されたプロジェクト。

 最もオープンなものは、著作物を利用したときに、その出典・著作名を明示しさえすれば、

 商用にも自由に使ってよい、というもの。著者の名誉だけを尊重する名誉権ともいうべきもの。

 

 
 


<目次>
《第一部 知の共有と著作者の権利》
序章 知識・情報の活用と著作権
 長尾真(元京都大学総長、前国立国会図書館館長、京都大学名誉教授)
第1章 インターネット時代の著作権制度
 中山信弘(明治大学特任教授、東京大学名誉教授、弁護士)
第2章 万人が著作者の時代
 名和小太郎(情報セキュリティ大学院大学セキュアシステム研究所特別研究員)
第3章 デジタルアーカイブのオープン化と著作権の新時代
 岡本真(アカデミック・リソース・ガイド株式会社代表取締役/プロデューサー)
《第二部 出版と知識創造の未来》
第4章 電子書籍とは何か?
 萩野正昭(株式会社ボイジャー取締役)
第5章 情報共有時代の社会制度
 歌田明弘(大正大学表現学部教授)
第6章 ウェブと電子書籍は、作品と作者をどう変えたか
 仲俣暁生(文芸評論家、編集者)
第7章 デジタルアーカイブとは何か
 杉本重雄(筑波大学図書館情報メディア系教授)
第8章 メタ複製技術時代の〈世界脳〉
 遠藤薫(学習院大学法学部教授)
第9章 デジタルの衝撃と文化のサスティナビリティ
 吉見俊哉(東京大学大学院情報学環教授、東京大学副学長、東京大学文書館副館長)






最終更新日  2017.02.11 09:38:36
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2017.02.06


ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代<角川インターネット講座4> (角川学芸出版全集)

監修 川上量生

2014年刊




序章 ネットがつくった文化圏 川上量生

≪今回、この巻で振り返りたいインターネットの歴史とは、

 ビジネス面でも技術的側面でもなく、これまでないがしろにされてきたインターネットの文化的側面である。

 それはすなわちインターネットを現実の一部あるいは現実そのものとして生活をしてきたネットユーザー視点の

 歴史であり、同時に、インターネットに関わる技術やサービスの変遷ではなく、

 インターネットに住む人々の文化や思想の変遷の歴史となるだろう。≫



 元々われわれが住んでいる現実世界を「旧大陸」と呼ぶとすると、

 インターネットの世界は、「ネット新大陸」と呼べる。


 ネット新大陸へは、どんなひとが移住したのだろうか?

 最初に移住したのは、旧大陸になじめない人々だった。

 旧大陸になじめないとは、つまり、現実社会において居場所がない、ということだった。

 彼らを「ネット原住民」と呼ぶとすると、

 その後、ネット新大陸に入植してきたのが「ネット新住民」だった。


 ネット原住民とネット新住民はなにが異なるのか?

 決定的な違いは、旧大陸との関わり方だった。

 旧大陸に居場所がなかったネット原住民にとって、ネット新大陸では旧大陸と異なる独自のルールが

 あると考えている。

 一方、ネット新住民のほうは、ネット新大陸を旧大陸の延長で考える。

 社会制度や人間関係も旧大陸そのものをそのまま新大陸に持ち込みたがるのが特徴である。

 両者は、同じネット新大陸の住民でありながら、根本的に価値観が異なり、相いれない。

 
 ネット上で起きる暴動の多くが、普段は目に見えない存在であるネット原住民をないがしろにする

 ことからはじまっている。
 
 「炎上」は、ネット原住民とネット新住民との間の文化的対立である。


 ネット原住民の持つ文化を尊重することこそ、ネットへの正しい取り組み方である。


≪どんなにネットに現実世界が流れ込んでも、リア充勢力が多数になっても、

 ネット原住民の影響力が低下することはない。

 なぜなら、彼らは暇だからだ。・・

 彼らはありあまる時間をもつがゆえに、ずっとネットにへばりついていることができる。≫





  
第3章 リア充対非リアの不毛の戦い 小野ほりでい

 リア充と非リアとの線引き・・

 実は、定義として、「リア充」「非リア」とを明確に分けることは困難である。

 なぜなら、「自分は充実している・していない」の基準は、個々人の主観においてバラバラだから。

 つまり、「非リア」を自称する者の大半が「自分より充実している(ように見える)」人間をリア充、

 そして「自分と自分より充実していない人間」を「非リア」と定義している状態だから。


 また、「非リア」が自称されるのに対して、

 「リア充」というのは「非リア」の立場の人間から勝手に決めつけられてしまうものであるから。


 ところで、「非リア」は、なぜ自身を「非リア」と自称するような状況に陥ったのか?

 この問いに答える前に、一般的にどのような人間が好かれるのだろうか?

 それは、「分かりやすい人間」は好かれ、「分かりにくい人間」は嫌われる。

 あなたはこういう人間だ、と人が勝手にキャラクター付けしてくるのに対して、受け入れる人間は

 「分かりやすい人間」である。

 一方、「私はこうだ」と厳密に反論・訂正するのは、「分かりにくい人間」であり、好かれにくい人である。

 「非リア」の人は、この「分かりにくい人間」の特徴を持っている。



≪孤独な「非リア」たちが孤独同士で結束する根拠として「リア充」は本当に存在するかどうかなど関係なく  
 
 絶対に必要なのである。≫






<目次>
《第一部 日本のネット文化と精神風土》
序章 ネットがつくった文化圏
 川上量生(株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長、角川アスキー総合研究所主席研究員)監修者・代表監修者
第1章 日本のネットカルチャー史
 ばるぼら(ネットワーカー、古雑誌蒐集家、周辺文化研究家)
第2章 ネットの原論空間形成
 佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
《第二部 ネット文化を支配する原理》
第3章 リア充対非リアの不毛の戦い
 小野ほりでい(ライター)
第4章 炎上の構造
 荻上チキ(評論家)
第5章 祭りと血祭り 炎上の社会学
 伊藤昌亮(愛知淑徳大学メディアプロデュース学部准教授)
第6章 日本文化にみるコピペのルール
 山田奨治(国際日本文化研究センター教授)
第7章 リア充/非リアの構造
 仲正昌樹(金沢大学法学類教授)






最終更新日  2017.02.06 21:11:51
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2017.02.05

第三の産業革命 経済と労働の変化<角川インターネット講座10> (角川学芸出版全集)

監修 山形浩生

2015年刊



 第三の産業革命 経済と労働の変化<角川インターネット講座10> (角川学芸出版全集)




第3章 ノウアスフィアの開墾("Homesteading the Noosphere") エリック・レイモンド


 オープンソースの背景・・

≪贈与文化は、希少性ではなく過剰への適用だ。

 それは生存に不可欠な財について、物質的な欠乏があまり起きない社会で生じる。≫

 ・・クワキウトルの族長によるポトラッチパーティや、

 億万長者のフィランソロピー活動のように、ひけらかされる。

 そして、ハッカーたちは、長時間の労力を注いで、高品質のオープンソース・ソフトをつくる。


 ハッカー文化の基本規則・・

1. 期待させられたほどきちんと機能しないなら、それはダメ――どんなに巧妙でオリジナリティ豊かなものであっても。

2. 既存の機能する領域を複製する作業よりは、ノウアスフィアを拡張する仕事のほうがいい。

3. 主要ディストリビューションに含まれるものは、そうでないものよりもいい。主要ディストリビューションすべてに含まれるものがいちばんえらい。

4. 利用は最大の賛辞――そしてカテゴリーキラーは追随ソフトよりもよい。

5. むずかしくて退屈な作業(たとえばデバッグやドキュメンテーション書き)に継続的に貢献するのは、おもしろくて簡単なハックをいいとこ取りするよりも賞賛すべきことである。

6. 機能の大幅な(non-trivialな)拡張は、低レベルのパッチやデバッグよりもいい。



≪ここにはもっとおもしろい可能性がある。

 ぼくの憶測だけれど、学問の世界とハッカー文化が同じ適応パターンを示すのは、それが出自の点で親戚だからではなく、

 物理法則と人間の本能の仕組みを千手としたときに、それぞれ自分たちがやろうとしていたことを実現するための、

 唯一最適な社会組織を発達させたんじゃないだろうか。≫


≪・・多くのプログラマがポスト稀少性時代の贈与文化の中で生きられるだけの富の余剰を資本主義が作り出せるようになった

 瞬間から、最終的にはソフト生産の産業資本主義様式は競争に負けるべく運命づけられているのだ、という考察だ。≫





第5章 メイカー運動とファブ社会

「モノのインターネット」と「インターネットのモノ」・・

 IoTは、インターネットに「つながれている物理的なモノ」という意味で使われているが、

 それと鏡像のような関係の「ToI(インターネットのモノ)」が急速に増加している。

 ・・これは、物質の状態ではなく、データのかたちでインターネット上を「流れるモノ」であり、

 3Dプリンターなどに取り込めば即座に物質化する設計図でもある。


 しかしながら、現時点、3Dプリンターに送って出力できるのは、単純なかたちまでであり、

 そこに電子的な機能などは付随していない。

 まだスマホのようなハードウェアがいきなり出力されるわけではない。
 
 そこでいま、世界中のファブラボが連携して取り組んでいるのが、

 新しいデータ形式の設計である。

 すべての設計情報をカプセル化して、「.fab」という拡張子やXMLで定義してしまおうという試み。


≪このような未来が実現すれば、まるで音楽や映像のように、「モノのデータ」大流通の時代がやってくる。

 好きなモノを、好きな時に好きな場所で、好きな量だけ出力して使うのである。

 モノは究極のマルチメディアだ。≫





第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦

 「働き方改革」の一つのかたちが、「テレワーク」である。

 しかし、現在、普及拡大していない。

 その一方、世界的にみると、クラウドソーシングが急激に拡大している。

 クラウドソーシング上では、ホワイトカラーの実に90%の仕事が
  
 テレワーク可能といわれている。


 企業からみて、

 クラウドワーカーの活用には、各種保険を含めた福利厚生費、教育費、ワークスペースなどが

 いらないため。正規雇用の場合の3~5割程度のコスト減となる。
 
 そのため、経営者からみると、大変魅力的な戦略ツールとなる。

 一方、経営者にとってのコスト減となる部分は、ワーカーが負うこととなる。

 しかし、フルタイムで働けない(働けない)人に対して、労働参画機会を提供するものになっている。

 また、クラウドソーシング市場でキャリア構築に成功すれば、

 やりたい仕事と量を高額時給で受注を続けられるだけでなく、引退時期も自分で決められるようになる。



≪イノベーションを起こし続けるためには、人材の多様性が重要であること、

 クラウドソーシングに勝る多様な人材の調達手段はない・・

 さらに、既存の社員に新たな技術を学習させて習熟させるよりも、すでにその技術を習熟している

 外部の技術者を必要に応じて調達したほうが、開発のスピード、品質、コストの面で勝るといわれている。≫






<目次>
《第一部 インターネット経済の原理》
序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生(評論家、翻訳家)
第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ(カリフォルニア大学バークレイ校教授)/ハル・ヴァリアン(カリフォルニア大学バークレイ校教授、グーグル・チーフエコノミスト)
第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授)
《第二部 産業の変化》
第3章 ノウアスフィアの開墾 エリック・レイモンド(プログラマー)
第4章 メディア化する企業 小林弘人(株式会社インフォバーン共同創業者、株式会社デジモ代表取締役CEO)/柳瀬博一(「日経ビジネス」チーフ企画プロデューサー)
第5章 メイカー運動とファブ社会 田中浩也(慶應義塾大学環境情報学部准教授)
第6章 情報、文化、コンテンツ産業 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)
《第三部 産業をとりまく環境》
第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦(東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授)
第8章 インターネットと都市 小長谷一之(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)
第9章 インターネットと金融 斉藤賢爾(慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事)
第10章 社会という「系」の行方 山形浩生






最終更新日  2017.02.05 21:04:10
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第三の産業革命 経済と労働の変化<角川インターネット講座10> (角川学芸出版全集)

監修 山形浩生

2015年刊



序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生

≪本書はネットがいかに産業、そして経済を変えるかを扱おうとしている。

 でもその前提として、まずはインターネットがいかに産業を変えていないか、

 いかに既存の産業の延長線上にあるかを理解することが重要だ。

 それを押さえておかないと、目先の変化に踊らされる浮わっついた話のオンパレードとなってしまう。≫

 本書にある論文のいくつかは20年前に書かれたものですが、

 そこでの洞察は、現在でも有効です。
 
≪それはネットのもたらす産業変化-ソフトウェア産業を筆頭としてほかの多くの分野にもあてはまる-

 というのは、既存の一部の産業ですでに見られたものだということだ。≫


 たとえば、1996年に書かれたポール・クルーグマンの「ホワイトカラー真っ青」・・ 

≪目先のトレンドや一時的な技術の流行廃りに踊らされず、大きな動きの本質を押さえると、

 ここまで見通せるのか!≫





第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ

≪本書のテーマは、普遍的な経済原則が現代の激しいビジネス環境のもとでもわれわれの指針と

 なり得る事実を示すことである。

 技術は変貌する。

 しかし、経済法則は変化しない。≫

 ・・100年前の電話システムの出現とその後に起こったことは、

 現在のインターネットと相似形である。


≪ビジネス戦略における重要な課題は決定的多数の獲得であり、獲得したあとは仕事がもっと楽に運ぶ。

 ひとたび大多数の顧客獲得の足場を固めれば、市場は自ずとでき上がる。

 しかし、優れたテクノロジーを手にするだけでは成功はおぼつかない。

 攻撃的な価格づけというようなマーケティングツールを駆使して、プラスのフィードバックを

 引き起こさなければならないだろう。≫



≪価値の高い知的財産を保有していながら、決定的多数の獲得が課題になっているときは、

 次のどちらかの手を打つか、決断しなければならない。

 すなわち、そのテクノロジーが自ら徹底して管理できるデファクトスタンダード、

 つまり事実上の標準になると見込んで独自に推進するか、

 あるいは多様性を許す”開放化”政策をとることによって決定的多数の獲得をめざすのか、

 そのどちらかだ。≫



≪独自路線の戦略とは、一般的には標準に「なる」ための競争をするということだ。

 対照的に、公的な標準化作業のプロセスに加わること、

 すなわちある特定のテクノロジーを推進するために味方を集めることは、

 ある標準の枠内で競争することを意味する。≫




第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン

≪1990年代にはほとんど誰もが、個人にとっても国家にとっても教育こそ経済的成功のカギだと

 信じていた。≫

 多くの仕事は、世界文学なんか勉強しなくても、それなりに知的な人物であれば十分こなせるものになった。

 学位に経済的な価値がほとんどなくなり、高等教育の見返りは得られなくなった。

 その結果、ハーバードなどは19世紀と同じく、学術研究の場から社交の場になった。


 知識経済から有名人経済へ・・

≪今日では、見事はソフトを開発すれば、明日にはみんなネット上から無料でそれをダウンロードしてくるだろう。≫

 現在、レコーディングは、コンサートの広告としての役割を果たしている。

 「人は無料のコンテンツで自分の名声を確立する。

  そのあとで、出かけていってそれの乳を絞りとる」(エスター・ダイソン)









<目次>
《第一部 インターネット経済の原理》
序章 ネットが招いた変化から未来を読み解く 山形浩生(評論家、翻訳家)
第1章 「ネットワーク経済」の法則 カール・シャピロ(カリフォルニア大学バークレイ校教授)/ハル・ヴァリアン(カリフォルニア大学バークレイ校教授、グーグル・チーフエコノミスト)
第2章 ホワイトカラー真っ青 ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授)
《第二部 産業の変化》
第3章 ノウアスフィアの開墾 エリック・レイモンド(プログラマー)
第4章 メディア化する企業 小林弘人(株式会社インフォバーン共同創業者、株式会社デジモ代表取締役CEO)/柳瀬博一(「日経ビジネス」チーフ企画プロデューサー)
第5章 メイカー運動とファブ社会 田中浩也(慶應義塾大学環境情報学部准教授)
第6章 情報、文化、コンテンツ産業 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)
《第三部 産業をとりまく環境》
第7章 情報による新しい労働形態 比嘉邦彦(東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授)
第8章 インターネットと都市 小長谷一之(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)
第9章 インターネットと金融 斉藤賢爾(慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事)
第10章 社会という「系」の行方 山形浩生






最終更新日  2017.02.05 20:27:05
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2017.01.26


ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座5> (角川学芸出版全集)

監修 近藤淳也

2015年刊



 本書のテーマは、インターネットコミュニティ。
 
 インターネットコミュニティとは何か?

 そもそもコミュニティとは何か、という本質的な問いに迫ろうとする試み。


 
 「サル学」を踏まえた、山極寿一さんの指摘、素晴らしい、と思います(^^♪




≪インターネットは、これまで人類史では存在し得なかった「インターネット完結型」コミュニティ

 のような、新しいコミュニティを生み出している。≫


 日本人がインターネットに接続する時間は、どんどん長くなっている。

 最近の女子高生のスマホ利用時間は、一日7時間に達している?!

 その結果、時間だけではなく、インターネットを介したコミュニケーションの中身はますます充実してきている。

 メールや掲示板などの文字情報から、音声通話やビデオ通話などで音声や動画を送れるようになり、

 無料でお互いの会を見て話せるようになった。

 



第1章 ソーシャルメディアの発生と進化

 ティム・バーナーズ=リーは、ネットを3つの段階に分けている。

 第1段階 コンピュータ同士をリンクした「インターネット」

 第2段階 ドキュメントをリンクした「ウェブ」

 第3段階 人々とドキュメントの関係をリンクする「グラフ」

  「グラフ」とは、インターネットにおけるユーザー同士の人と人とのつながりや相関関係を指す

  「ソーシャルグラフ」を受けたもの。

 
 SNSが隆盛の今、ソーシャルグラフを握ることがウェブの覇権につながる。

 なぜなら、フェースブックなどのソーシャルグラフの情報は、グーグルの検索には引っかからない。

 つまり、「検索」から「ソーシャル」へのパラダイムシフトが起こっている。


≪インターネットが社会生活の一部そのものになったと書いたが、

 より純度の高いソーシャルグラフを得ようと思えば、ユーザーの現実社会における人間関係、

 ソーシャルグラフからさらに踏み込んだリアルグラフを掴む必要がある。≫ 




第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術

≪コミュニティサイトの「生命力」の強さは利用者数と連動している。

 ユーザーによる書き込みが「筋肉」となり、彼らの交流が「血液」となってサービスが動き出す。≫

 
 ユーザーに飽きられないコミュニティサービスはどう運用すればよいか?

 本論文、恋愛術と対比させながら、サービスのあり方を論じていますが、

 そのゴールは・・結婚?!ではなく、

「コミュニティサイトが利用者の生活・インフラの一部になったら、

 それがゴールである」




第3章 人が集まるコミュニティのつくり方

 「2ちゃんねる」が流行する2000年前後には、

 「コミュニティ3年論」という考え方があった。

 これは、面白いコミュニティも3年経つとつまらなくなって衰退する、という論である。

 この問題点を解決したのが「2ちゃんねる」であった。

 「2ちゃんねる」が15年以上経ったいまでも人気なのは、

 「2ちゃんねる」内で、古参をうまく追い出しつつ、メインとなる掲示板を変化させていくことで、

 コンテキストを残さないようにしているから、といいます。
 




第4章 サル学から考える人間のコミュニティの未来

 言われてみればもっともですが、目からウロコの指摘です(^^♪
 
≪ネットで心と心を通じ合わせることは、むしろやめた方がいい。

 視覚情報や身体性を伴わないコミュニケーションは確実にコミュニティに齟齬を生む。・・


 一方、情報の共有には、ネットを積極的に活用すべきだ。

 人と会う前に、予めわかりやすい形の情報を送っておく。

 そうすると、同じ初めて会うにしても、まったく情報がない状態から始めるより

 場をつくりやすいし、相手を理解しやすくなる。


 ネットはコミュニケーションのツールではなく、

 情報共有の手段であることを念頭に置いた上で、それによって何ができるのか、

 どのような方面に利便性が高まるのか。

 私が期待するのは、そういった方向の議論である。≫



≪今後は、ネット社会における信用、信頼、責任というものをどのように担保していくのか。

 そのルールと方法を、人類は真摯に考えねばならないだろう。

 そうでなければ人間は生きていくことができない。

 情報をあっという間に拡大できる力を秘めているインターネットをどう使えば、

 新たなルールをつくることができるのか。

 そういった思考が求められている。≫




<目次>
《第一部 人間の集まるコミュニティを設計する》
序章 日本のインターネットコミュニティ
 近藤淳也(株式会社はてな代表取締役会長)
第1章 ソーシャルメディアの発生と進化
 yomoyomo(雑文書き、翻訳者)
第2章 恋愛論的コミュニティサイト運営術
 Hagex(ネットウォッチャー)
第3章 人が集まるコミュニティのつくり方
 古川健介(株式会社nanapi代表取締役社長)

《第二部 私たちのコミュニティはどこへ向かうのか?》
第4章 サル学から考える人間のコミュニティの未来
 山極寿一(京都大学総長)
第5章 情報技術とリアルコミュニティ
 広井良典(千葉大学法政経学部教授)
第6章 コミュニティと人の力
 近藤淳也






最終更新日  2017.01.26 22:35:02
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2017.01.24

検索の新地平 集める、探す、見つける、眺める<角川インターネット講座8> (角川学芸出版全集)

監修 高野明彦

2015年刊




第2章 画像・映像検索の進化

 画像や映像は、データ量を減らしたり、

 タイトルや公開日時のような閲覧時に必要となる付加情報を格納したりするため、

 標準的なフォーマットを用いてファイルとして蓄積・通信される。

 データ量は、「圧縮」により、余分な情報を削ぎ落すことによって10分の1以下にまで削減される。

 
 画像・映像検索は、どのように実現されるか?

 残念ながら、画像や映像からその内容を完全に把握できる技術は、現在に至っても確立していない。


 現在のインターネット上の画像や映像の検索は、

 1.テキストにもとづく方法、

 2.画像にもとづく方法

 の大きく2つの方法、およびこれらを複合的に利用した方法によって実現されている。
 

 1.テキストにもとづく方法(キーワード検索)

  TBIR(Text-Based Image Retrieved)
 
  画像や映像の内容を説明するテキストの付与をアノテーション(=メタデータを付与すること)、

  付与されたデータのことをメタデータと呼ぶ。

  画像の詳しい内容を表す語句を、ALT属性に記入しておくことが推奨されている。
  
  または、タグと呼ばれる短い語句をメタデータとして付与すること(タグ付け(タギング)))が行われる。


  
  メタデータを自動で作成する方法としては、

  画像認識技術を用いて、「絵」の内容を解析する方法のほか、

  OCRの技術を用いてテロップなどの文字列を認識する方法なども使われる。

  また、GPSによる位置情報(ジオタグ)が付与されたりする。  
  


  画像と画像を比較するにあたっては、画像を構成する画素の色や明るさから算出できる

  「画像特徴量」と呼ばれる特徴を用いる。


  画像内容検索では、同一あるいは類似の画像を探すことが基本になるが、

  目的によってこの「類似」の意味の捉え方が変わる。

  ・・画像の色が似ているものを探したいのか、それとも画像に写っている内容が似ているものを探したいのか? 


  画像に対して内容解析を行うことで個々の画像の特徴量を抽出し、

  画像の識別子と特徴量を関連づけた索引を構築する。

  これは、テキスト検索においてテキストから語句を抽出し、索引を構築するのと同様の作業である。





第3章 実世界と紐づいた検索

≪もし検索技術が進歩しすぎて、人間が望む情報をすべて瞬時に提供できるようになったらどうなるか。

 もしかするとそこから人間の退化が始まるかもしれない。

 確かに自分が必要な情報は自動的に得られるようになるかもしれないが、

 それに甘んじてしまうと自分が見える世界はどんどん狭くなっていく。

 人生の新たな可能性を拓く検索技術とは、

 過去や現在の自分に最適な情報を検索するのではなく、未来の自分が必要とする情報を検索する技術

 なのではないだろうか。

 それが果たして人工知能の発達によって解決できるのかどうかは、今後考えていくべき問題である。≫






<目次>
《第一部 多様化する検索の現在》
序章 検索とは何か
 高野明彦(国立情報学研究所教授、東京大学大学院コンピュータ科学専攻教授、立命館大学客員教授)
第1章 テキスト検索エンジンを探検する
 岡野原大輔(株式会社Preferred Infrastructureおよび株式会社PreferredNetworks取締役副社長)
第2章 画像・映像検索の進化
 佐藤真一(国立情報学研究所教授)
 片山紀生(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)
 孟 洋 (国立情報学研究所助教、総合研究大学院大学助教)
第3章 実世界と紐づいた検索
 北本朝展(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)
第4章 さまざまな検索と資料の活用
 阿辺川武(国立情報学研究所特任准教授)
《第二部 これからの検索》
第5章 知識をしるす、さがす
 大向一輝(国立情報学研究所准教授、総合研究大学院大学准教授)
第6章 記憶術としての検索
 高野明彦






最終更新日  2017.01.24 21:48:45
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