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2010.07.24
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カテゴリ:モータースポーツ
 旧ソ連海軍は、アメリカ空母群の攻撃力を封じるために、さまざまな兵器を用意していた。その中でも単純明快なのが核魚雷になる。これは普通の魚雷の弾頭に水爆を取り付けただけという構成になる。魚雷の射程は数千メートルなので、その位置から発射すると、魚雷は米空母に接近する。空母に命中させることは難しくても、近辺で核爆発を起こせば、相当のダメージを与えられるという発想の兵器だった。うっかりすると、自分にも被害が及んでくるほどの単純明快な兵器であり、ソ連以外が核魚雷を装備したという話は聞かないのも無理はない。
 原子力潜水艦には、ポラリス型と攻撃型の2種類がある。ポラリス型はICBMを搭載して、敵の基地や都市を破壊することが最終目的になる。水中にミサイル発射基地があるのと同じであり、発見しにくく、攻撃するのが難しい。ミサイルには複数の核弾頭が搭載されるから、1隻の潜水艦の破壊力は甚大になる。このポラリス型潜水艦を攻撃することを目的としたのが、攻撃型原子力潜水艦になる。しかし、どういう兵器を搭載すれば効果的かは議論があって、アメリカ軍は巡航ミサイル中心に切り替えている。潜水艦の魚雷そのものは射程も短く、あまり役に立たない兵器に分類されている。
 魚雷の命中率を高めるために発明されたのが有線魚雷だった。これまでの打ちっぱなしではなく、数千メートルのワイヤーを使って、魚雷を電子制御する。敵の位置を正しく計測できれば、まず100発100中で命中させることができる。海上艦の位置はレーダーなどで正確に探知できても、潜水艦の位置を探知することは難しいから、潜水艦を発見した時には、すでに攻撃されている危険が高い。冷戦が終わってほっとしているのは、やはりロシア海軍首脳だろう。
 どんな大型艦艇も、近くで水爆を爆発させられたら無事では済まない。冷戦当時のソ連首脳がどれくらい追いつめられていたかは、核魚雷の配備を見ればわかる。数発の核魚雷を米艦隊に向けて発射すれば、何が起きるかを察知できる。そこからは世界の破壊しか生まれない。それを覚悟して、ソ連艦隊は訓練に励んでいたというから、危険な時代だった。こんな野蛮な兵器を本気で開発して装備していた旧ソ連艦隊は、やはり恐ろしげな存在だったのである。





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Last updated  2010.08.01 15:24:44
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