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2010.08.03
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カテゴリ:モータースポーツ
 信じがたい数字ということが起こりうる。スペインは一応先進地域であり、生活も安定していた。ところが、リーマンショック以来、失業率は高止まりしている。その数字が20%を超えるとなると、政府の経済政策に疑惑が浮かび上がる。老若男女5人に一人が失業中というのは、とうてい先進国とは呼べない。ある部分のシステムが機能していないことを物語っている。
 スペインはグラナダに象徴される夕景色の美しい国だった。イベリア半島には牧歌的な雰囲気が残されており、不動産業者はドイツなどの先進地域の人々に格安の不動産物件を売り出した。土地や住宅価格はドイツの数分の一以下であり、温暖地のスペインに別荘を持つという夢はたやすく実現できた。
 不動産ブームは、スペイン人の不動産業者と建設業者を喜ばせ、ドイツ人たちに夢を与えてきた。ところが、不動産物語は突然に停止されてしまう。金融危機の発生で、すべての海外融資が止まってしまった。スペインには、数万件の売れ残り別荘が並んでいたのに、ローンがつかないと売れない。スペイン国内の不動産部門が急成長していたために、金融危機への即座の対応が不可能になっていた。売れ残った別荘は、今でも格安で並んでいるが、スペイン人には高価すぎて手を出せないという。
 先進国と途上国の差は、単なる貧富の差ではない。貧しくても、工場などの投資が続く地域もあれば、まったく投資が機能していない地域もある。その国にどれくらいの生産力があり、先進的な工場群があるかは、判別の材料になる。先進国でも投資の行われない地域は即座に廃れるし、貧しくても工場地帯が建設される地域は、さらに成長できる。そこには政府による経済政策が大きな影響を与える。すべての方策に失敗したスペインは、世界不況の回復を待つしかないところが悲しい。グラナダの別荘は夢にすぎなかったのだろうか。





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Last updated  2010.08.03 08:02:30
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