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MATRIX7

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現代社会

2010.07.19
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カテゴリ:現代社会
 CIAの諜報活動は、非合法すれすれの行動を信念にしている。情報を得るためには資金を惜しまず、賄賂や工作資金をふんだんに使う。あらゆる手段を駆使して情報を集めないと、なかなか信ぴょう性のある話にはならない。CIAにとって、イランの核開発の実態は、なんとしても獲得したい情報だった。そこで、イラン人科学者が選ばれて、サウジアラビアから米国に連れてこられた。これによって、イラン核開発疑惑が明らかになるという筋立てだった。
 そこで、メッカ巡礼に出かけた科学者をCIAはとらえて米国につれてかえった。イラン核開発の真相が暴露されると期待されていた。それゆえに、CIA側の尋問は厳しいものになった。イラン人科学者の本音がどこにあるかを知ることは難しいけれど、何のために米国につれてこられたかを察知した科学者が真相を話さなかったことは当然だろう。
 問題は、イラン人科学者に米国行きの意志があったのか、機密情報を売り渡す密約をしていたかが分岐点になる。この科学者が核開発の真相を暴露すれば、イランの核開発の謎を解くことができると考えてCIAが行動したことは間違いない。それでも、米国にまで連れていかれ、拷問に近い取り調べを受けたことが心を変えてしまったことは確かだろう。どうやら、CIAが期待していたような内容を科学者は話さなかったらしい。
 5億円の報奨金が与えられるとCIAは持ちかけていたという。ところが、イラン人科学者の話した内容は平凡なものであり、核開発疑惑を解明できるような内容ではなかった。不満を感じたCIA捜査官は、さらに徹底した取り調べを続けた。拷問に近いやり方だったらしい。必然的に捜査官の姿勢が反発を呼び、機密情報を暴露するという流れを変化させてしまった。イラン人科学者は裏切り行為に手を貸すことをやめて、帰国の動きを強めた。
 これほどの大事件が、こんな結末になることを予測した人は少ないだろう。イラン人にとって、米国社会は住みにくい場所であり、心が休まらないらしい。イラン核開発疑惑が解明されると期待されていたのに、大騒動ネズミ一匹になってしまった。イスラム教徒にとって、米国での亡命生活はつらいものであり、5億円を手に入れても楽しくはない。そこで、家族の待つイランに帰国することを決めたという。何が核開発の真相なのかは解明できずに終わっている。






Last updated  2010.07.21 16:40:01
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2010.07.06
カテゴリ:現代社会
 オバマ大統領の最大の課題は、いつどのようにしてアフガニスタンから撤退するかに尽きる。このまま戦いを続けることは、次回の大統領選挙の敗北を意味する。4年の任期の前にアフガニスタンから撤退を始めないとならない。ベトナム戦争との違いは、交渉相手が政府ではなく、反政府ゲリラという厄介な存在にある。アフガニスタンで、反政府ゲリラを掃討することほど難しいものはない。南部の部族は、現在のカルザイ政権に批判的であり、政権の奪取を狙っている。
 徹底抗戦を叫ぶタリバン勢力も南部に存在して、NATO軍にゲリラ戦を続けている。反政府勢力の中では、すでにタリバンは少数派になっていると思われるが、実態は不明になっている。タリバンの支配している地域でも、タリバンを信頼している村人は少数派であり、武器で村人を支配しているのが実態だろう。カブールの中央政府があまりに堕落しているので、南部の人々はカルザイ政権に反感を抱いている。民主制度が機能していない現状では、不満のはけ口はテロに向かってしまう。
 アメリカ軍が撤退するとタリバンが復活するというのは、正確な情報でない。武器を保有している勢力がタリバンであり、普通の村人は自動小銃や弾薬を手に入れることが難しい。それゆえに、タリバンの強権政治に屈している村も多い。本音でタリバンの政治を支持している人々は少ないというのが現実になる。カルザイ政権を支持するNATO軍とまともに戦えるのは、タリバンしかいないので目立つだけになる。
 アフガニスタンを支配しているもう一つの勢力が麻薬マフィアになる。世界最大のケシ栽培地域であるアフガニスタンの麻薬を手に入れるために、世界中からマフィアと運び屋が集まって勢力を形成している。彼らが欲しいのは麻薬とドルであり、政治的な思惑はない。金さえ儲けられれば、政府首脳やタリバンとさえも結び付く。戦争には大金がかかるから、軍閥やゲリラ兵士もヘロインの交易に携わる。わずか数百円のヘロインが、国境を超えると数百倍の価値を持つようになるから、運び屋は危険を冒して密輸が続ける。
 アフガニスタンの貧しさによる生産コストの低さから、世界中のケシ栽培地域を廃れさせ、アフガニスタンだけが急成長を続けている。農民にとって、数少ない商品作物であり、ケシ栽培なしに生活することは不可能になっている。NATO軍とタリバンの戦闘の裏では、激烈な麻薬ルートを巡る戦いが続いている。このままアメリカ軍が撤退すると、アフガニスタンは麻薬取引を独占する国家になってしまう。アメリカ軍が撤退した後にアフガニスタンを支配するのはタリバンではなく、麻薬マフィアというのが真相に近いだろう。






Last updated  2010.07.07 18:18:35
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2010.06.12
カテゴリ:現代社会
 アフガニスタン戦争は麻薬戦争でもある。世界一のアヘン生産国であるアフガニスタンでは、農民の多くが生活のために「ケシ」を栽培している。現地価格は極端に安いけれど、先進国に到達するまでに数百倍に値上がりする。世界各地のマフィアがアフガニスタンに駐在して、闇取引きを仕切る理由だろう。隣国のイランやパキスタンを経由して、全世界に流れていく。
 乾燥している高地であるアフガニスタンは、「ケシ」の栽培に適している。長引く内戦のために、あらゆる産業が発達していないアフガニスタンで、農民の現金収入になるのは麻薬だけになる。闇取引きを行っているのが軍閥や有力政治家一族なので、NATO軍も麻薬取引を取り締まることができない。アフガニスタン軍や警察なども取引きを黙認して、上前をはねる。NATO軍の敵はタリバンであり、マフィアではないという理由で、ケシ栽培は放置されている。
 ヘロインの世界生産の90%をアフガニスタンが独占するようになったらしい。あまりに低コストなので、ほかの産地は対抗できない。世界に数十か所あった産地は衰退させられた。麻薬取引に関しては、検問や税関は役に立たない。マフィアはあらゆる手段を講じて、検問所や国境をすり抜けることができる。そしてゲリラ組織に分配金を渡す。軍事費に乏しい軍閥やゲリラ組織は、現金収入として麻薬取引を利用する。コロンビアも全く同じ事情なので、世界最大の麻薬生産地は二国が独占し続けるだろう。






Last updated  2010.06.15 18:02:52
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2010.06.04
カテゴリ:現代社会
 「第二次朝鮮戦争」は架空の話でなく、現実の世界に迫っている。韓国軍は戦いに備えて作戦計画を作成した。それが「5027」になる。戦時の部隊編成や配置だけでなく、北側拠点への攻撃目標も記されていた。南北間で戦闘が起きた場合、国境地域は壊滅的な損害を受ける。防衛ラインを敷いて、相手の攻撃を待っていたのでは、たとえ勝利を収めても、多くの都市が破壊されて終わる。第二次朝鮮戦争に勝つには、先制攻撃しかない。それをとどめているのは国際世論になる。
 「5027」には、韓国側の部隊配置だけでなく、国境越えの方法、北海岸部への上陸地点、占領した地域の統治方法なども繊細に記されているという。5027作戦図を見れば、韓国軍と米軍がどんな行動を行うかが一目で把握できる。作戦を知ることができれば、これに対する万全の準備ができる。これでは、まともに戦うことはできない。作戦の見直しは必須だろう。
 米軍と韓国軍が戦術の練り直しを行い、新たな戦略が完成するまで、戦闘は不可能になる。全く新たな作戦図を練り直すには時間がかかる。その間に先制攻撃されたならば、韓国側は崩壊する。韓国政府の口は強気なのに、行動が伴わない理由になる。自国の艦艇が攻撃されたならば、それを宣戦布告とみなして自衛に出ることは国際法で許されている。しかし、5027が漏れているのでは、戦闘で多くの犠牲者が生まれる。
 北側にすると、相手の戦術を分かっている間に先制攻撃すれば、一気に南下して半島を占拠できる。しかし、いずれ米軍が逆上陸して激しい戦いが始まる。武力で統一を成し遂げても、和平はやってこない。中国や日本は極東の平和が経済の根底にあるので止めに入るだろう。それを押し切って、先制攻撃できるかが課題だったのに、5027情報の流出で戦闘開始は先送りになったらしい。北側が先制攻撃しても、戦況が有利なのに米軍の逆上陸までなので、北朝鮮政府にもためらいが出ている。この事件のおかげで、しばらくは和平が続くだろう。






Last updated  2010.06.05 19:29:13
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2010.05.27
カテゴリ:現代社会
 朝鮮半島で何が起きるかを予測することは難しい。ソ連崩壊時に東欧諸国は独立して自由を獲得した。ドイツは東西の合体を果たすことができた。しかし、朝鮮半島では何も変化せず、今も独裁政権が続いている。この閉ざされた状態を米国が何とかしようとするのは無理もない。北側で核開発が行われているとすれば、システムが完成しないうちに、金政権を崩壊させる方法を練っているはずである。北側が大きな誤りをした現在が狙い目になる。
 韓国は魚雷攻撃を北側によるものとして、徹底した封鎖を考えている。国連総長は韓国人なので、南北統一の大きなチャンスが転がり込んできたと考えている。北を支援してきたソ連はすでに消滅し、中国解放軍も事態を傍観している。商売優先の中国政府は、朝鮮半島に義勇軍を送る度胸を持っていない。となれば、中国を巻き込まないために韓国軍が単独行動するしかない。口だけの喧嘩を何十年続けても、南北統一は実現しないことがはっきりしている。
 朝鮮半島に隣り合わせている日本や中国は、南北間で戦争が起きることを危惧している。発展した東アジアの経済に大きなダメージを与えてしまうことは避けられないからになる。しかし、金政権の存続を許すと戦争の危険と隣り合わせの未来が待っている。アメリカが北朝鮮の崩壊に動き出したのも仕方がない。米国こそが本当の敵だと主張する北側の考え方は誤っていない。
 北側に友好的な政権が韓国にできると、北側の体制の崩壊は不可能になる。偶発的に生まれたチャンスをアメリカが見逃すはずがない。交渉は妥協できない厳しいものになる。北側の核開発が進まない段階で、先制攻撃を仕掛けるしかないというのがペンタゴンの戦略だろう。何十発もの核兵器を保有した段階になれば、うかつに戦争は仕掛けられない。アメリカ側の戦略に韓国政府が乗ってしまうと戦争は避けられなくなる。戦前の日本人が真珠湾攻撃を止められなかったように、南北双方が先制攻撃を狙っている。発火点は近づいている。






Last updated  2010.05.27 16:48:35
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2010.05.20
カテゴリ:現代社会
 東南アジアの多くの国は、高度経済成長期にある。それは、富裕層と貧しいものを生み出す格差社会に到達したことを意味する。誰もが貧しければ、文句など言わないけれど、貧富の差が生まれると不満が高まる。タイでは、政治家や有力者を背景にしないと、高収入の仕事を得られない。東南アジアの富を独占しているのは、やはり華僑であり、強いネットワークで結び付いている。タクシン元首相は、富と権力を両立させた独裁者だった。功績は大きかったが、賄賂や政治腐敗が日常的になった。そこに立ちあがったのが国軍になる。
 タイは民主主義国家とは言えない。立憲君主制と呼ばれてはいるが、国王は強い権力を持つ。首相は国王の任命制であり、中央政治を握るのは、枢密院と呼ばれる国王諮問機関になる。それゆえに、民主主義や言論の自由が抑圧されてきた。国軍は常に政治に介入して、何度もクーデターを繰り返している。タクシンがNY滞在中に国外追放されたことは、その典型になる。
 現在の政権は、タクシン派を権力から排除するために誕生した。タクシンは国外で逃亡生活を送っている。汚職政治家として国際手配されているから、帰国することはできない。抑圧されてきたタクシン派を中心に、反政府勢力が形成されて、タイの政治経済を揺さぶっている。バリケードで占拠している人々の多くが女性であることを見ても、タイの複雑な内情を暗示している。
 政権の交代によって、多くの人々は仕事を奪われ、タクシン派は困窮していることは間違いない。国軍による強制排除が行われた理由は、タクシン派を許さないという厳しい姿勢を意味する。タクシンは悪徳政治家であり、それを支持するグループは銃撃してもかまわないという発想によっている。ところが、多くの人々は銃撃にもひるまない。強い信念を持って戦っている。こうなると事態を解決することは難しくなり、国際世論も批判を強める。自由と平等を実現することは本当に難しい。






Last updated  2010.05.22 20:16:36
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2010.04.28
カテゴリ:現代社会
 エレクトロニクスの接続は、ややこしい。コードをつなげば終わりでない。ネットやTVの配線をじぶんでやると、山のような作業が続く。それでも、無線ランはつながらなかったので、専門職が存在するのも当然だろう。これだけの種類のコードと機器をつなぐことを要求されると、デジタル化が進まないのは無理はない。
 唯一の例外がHDMI端子だった。HDMI端子は、実に便利なシステムであることを知って驚いた。ノートパソコンにHDMI端子があることは認識していたが、TVがアナログのブラウン管だったので、無意味な存在になっていた。3月末に巻き起こった液晶TVのバーゲンセールで、何とか東芝のHDD付き液晶TVを手に入れた。そこに3個のHDMI端子が付いている。試しにCOSMIOと接続すると、まったく同じ画面がパソコンとTVの二つの液晶に映し出される。パソコンのHDDに収録したさまざまな映像も、そのままTV画面に映し出される。CPRMの複雑さに懲りて、DVD録画をやめていた人間にはありがたい進化だった。
 せっかくの機会なので、NTTに光ケーブルの工事をしてもらい、ひかりTVと契約した。これがまた便利なシステムに出来上がっている。ひかりTVのセットボックスに、パソコン用の1テラバイトのHDDを接続すると、ハイビジョンで録画できてしまう。映し出される映像は、地上波デジタルと同格レベルにある。オンデマンドで、好きな映画や番組が高画質で見れるというのも、画期的になる。自分がデジタル社会に取り残されていたことを再認識させられた。ひかりTV番組をハードディスクに録画すると、映像の編集はできないけれど、大量の番組が保存できるので、これに限る。
 デジタルTV時代は、単にブラウン管TVに置き換えることを意味しない。光ケーブルを使えば、無限の可能性が出てくる。それを遮っているのは、やはり各種の利権と勢力争いになる。未来社会の情報は、CATVに握られていると思っていたが、いつの間にかNTTに略奪されている。こんなに便利なシステムを使わないのはもったいないのに、TVとパソコンを両立させると配線が複雑すぎて、ほとんどの人はため息をつくだけになるのが惜しい。邪魔をしているのは、さまざまな規制になる。そこには利権が深くからんでいるから、各種の規制が撤廃される日は来ないだろう。






Last updated  2010.04.29 08:44:20
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2010.04.18
カテゴリ:現代社会
 ネット・オークションは、不用品の売買を個人間で行うシステムになっている。元値はタダなので、普通は赤字になることがない。赤字にしてまで、商品を販売することにこだわる人間はいないのを前提にしている。生活上の不要品だから、1円競売が成立する。家中の不用品を売りつくしたら、販売を終了するのが原則だろう。わざわざ中古品を仕入れてまで、ネット・オークションを行っても、利益を出すことは難しい。
 日本の中古品市場は、未成熟の状態にある。リサイクル店などに不要品を持ち込むと、思い切り買いたたかれる。これまでに、ノートパソコンやFAX電話機、外付けDVDなどを持ち込んだ。買い替えで不要になった品物だから、損することにはならないけれど、あまりの安値に驚かされた。リサイクルショップの店頭価格との落差に愕然として、多くの人はネットオークションに向かう。オークションだと最高値を付けた人が競り落とすので、高値で売ることができる。
 オークションを見ていて不思議なのは、これを商売にしている人たちが多数いることに尽きる。中古品だけでなく、新品を売る人々もいる。ヤマダなどの開店記念のバーゲン品を入手して、オークションに売り出しているかと思えば、どうやら違うらしい。格安の商品を入手するルートを持たないと、商売を継続できない。安値で取引されたときは、泣く泣く赤字をのまねばならないから、いつも大儲けとはいかないのが、ネット・オークションの本質になる。
 家族を惨殺した人間は、ネット・オークションで数百万円の借金を積み重ねていたという。赤字覚悟の自転車操業を続けていたことになる。高値で仕入れて、安値で売ることを続けていると、商売がうまくいくほど赤字が累積する。これはネット・ショップも、家電量販店も同じになる。短期間の赤字経営は許されても、どこかの段階で黒字化を果たさないと、運営が破たんする。安ければ安いほど、商品は売れる。しかし、安売りすればするほど赤字になる。格安商品を仕入れるルートを持たない人間は、オークションに手を出すべきではないという原則を忘れるべきではない。
 個人で始めたネット・ショップが、数億円の売り上げを誇る優良店に成長することは、よくある話だろう。どこの世界にも、必ず商売上手はいるらしい。成功するコツは薄利多売であり、小さな利益を積み重ねることに集約される。赤字経営になったらば、破たんすることは普通の商店と同じだから、個人経営の場合は用心深く行動すべきだろう。ネット・ショップの成功話を鵜呑みにして、赤字が累積するのを見逃してはならない。おそらく、ネット・ショップの成功例は限られるというのが実情であり、個人のオークションで億万長者になることはないと肝に銘じておかないと、地獄が待っている。






Last updated  2010.04.19 04:41:50
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2010.04.10
カテゴリ:現代社会
 イランの核科学者が米国に亡命したとなれば、この出来事に裏があることは想定できる。イランの核開発情報がのどから手が出るほど欲しいのに、鎖国状態のイランで何が行われているかを探知することは、専門家にも難しい。イラン核開発の真実が話せるのは、実際に携わっていた科学者しかない。研究所が人間の組織である以上、誰にも不満や不平がある。そういう不満分子を目ざとく発見して、裏取引することが工作員の腕の見せ所だろう。
 イランに米国の工作員が潜入することは、ほとんど不可能と思われている。となれば、その交渉役は、地元の地域や人間関係に詳しいイラン人になってくる。イラン国内の施設で濃縮ウランを製造していても、鎖国というシステムからして、開発現場の実態をCIAが探知することは難しい。そこで、イランの不満分子を説得する役割の人間が必要だった。極秘の工作が始まった。
 厳重な監視に置かれている原子力部門の人間も、メッカ巡礼を遮ることはできない。亡命を希望していた科学者は、メッカ巡礼を口実にして、サウジアラビアに向かったらしい。サウジには、アメリカ政府のエージェントが待機していて、科学者を米国に連れていった。サウジは反イランの立場が鮮明であり、イスラム教の宗派も違う。CIAの手引きをしても、とがめる人間はいない。メッカ巡礼の列から離れた科学者が、どうやって米国に到着したかは、はっきりしない。
 この亡命事件によって、イランの核開発の秘密は、すべて明らかにされる。本当に核兵器を開発しているのか、それとも原水爆までは踏み込んでいないかがはっきりする。すべての秘密が米国側に奪われたイラン政府は、相当怒っているだろう。イランが核兵器を開発していれば、現場の科学者は詳細を熟知しているので、探知の網にかかる。そういう情報を持つイラン人をどうやって説得したのだろう。疑惑解明が一筋縄ではいかなかったイランの真実が、科学者の亡命によって明るみに出るかもしれないことに驚かされる。






Last updated  2010.04.10 20:13:38
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2010.04.07
カテゴリ:現代社会
 ロシアの北コーカサス地方に、女性を自爆犯に育成する組織が存在するという。人々は「黒い未亡人」と呼ぶ。内戦により、夫や家族をロシア軍に殺された女性が入会して、自爆テロ訓練を行う。その意味では、モスクワの地下鉄テロは防ぎようのない事件だったことになる。テロを行った二人の女性は、28歳の女性教師と17歳の夫を失った妻という。二人とも反政府組織の男性を結婚していたことが、テロ実行の動機になっている。
 北コーカサスは、民族と宗教と言語が複雑に入り組んだ地域の一つになる。ここをロシア帝国が制圧して、自国領にくみこんだことが不幸の始まりだった。ロシア人はロシア正教徒であるから、イスラム教徒の多い地域では、安定した政情が生まれにくい。民族の独立を願う人々は、モスクワに敵意を抱く。北コーカサスがロシア領になって以降は、ロシア人も北コーカサスに移住している。それによる民族対立を押さえつけてきたのは、ソ連という社会主義体制だった。民族主義や宗教対立を抑え込むことで、つかの間の安定が生まれていた。しかし、ソ連が崩壊して民族自決の時代になると、多民族間の争いとモスクワとの軋轢が増してきた。
 ロシアと北コーカサスの民族との対立を利用して、この地域に介入することを狙ったのがNATOになる。アメリカはこの地域をロシアから切り離して、空白地帯にすることを狙い、グルジアなどに武器援助している。国境地帯に米国の影を感じたロシア政府は、これらの動きに強い姿勢で対処するようになる。チェチェン紛争に続いて、グルジア戦争が起きた要因だろう。 
 プーチン首相が主導するロシア政府は、過去に失った権威と誇りを取り戻すことを国家建設の大きな目標にしている。この大時代的な目標は、各地域の民族感情や独立志向を抑圧する方向に進んでいる。NATOによるロシア包囲網が狭まるにつれ、クレムリンの強硬姿勢は一層強いものになってきた。さらに、民族主義者による反クレムリンの自爆テロが拍車をかける。テロ組織を徹底的にせん滅するという姿勢は、そのままテロの温床を育成する背景につながる。ロシアに平和な時代が来ることは、かなり先になるだろう。






Last updated  2010.04.07 15:18:32
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