番犬シロと番猫きっしゃん


 ここでは、ショップたけざきの平和を日々守ってくれているセキュリティ・スタッフを紹介する。

 

1. シロ(来客・警備担当主任) 

  シロ01

 この犬を語るには、先代主任の「クリス(1984~1997)」から説明せねばなるまい。

 クリスは、ワシが中二だった'84年、近所の方から譲り受けた、正真正銘の純血の紀州犬である。色は真っ白、尻尾はクルッと巻き、三角の両耳はピンと立ち、これぞ日本犬という感じだったが、唯一の難点は『おデブさん!』だったこと(;_;)。しかし仕事に関しては一流であった。店にいらっしゃるお客様に対しては最大限の愛情表現をし、絶対に威嚇したり噛み付こうとしたりしなかった。一方、不審者には臆することなく吠え掛かっていった(よく区別できるものですわ)。

 努力の甲斐あって、クリスはお客様からわざわざ当店で買っていただいたパンや天ぷらなどの「お給料」をもらうまでに出世した!そんなクリスも、年齢には勝てず、'97年9月30日、およそ13年の犬生に幕を降ろした。告別式には、従業員一同と近所の方々にご参加いただき、近所の浜辺に自分の首輪・長~い鎖と、大好物のお菓子や花々と共に埋葬された。

 シロは、このクリスの娘の「モモコ(雑種:1987~2001)」とクリスの兄(氏名不詳:1984~1998)との間にできた2匹兄弟のうちの一匹で、近所にいたモモコとクリスの兄の飼い主から譲り受けた。当初はおばあさん(叔母さん?)のクリス、孫(甥?)のシロ、チャチャ(1994~2001)の3匹で仲良く暮らしていたが、'97年にクリスが逝去、'01年にはチャチャがフィラリアで逝去し、ついに孤独の身となった。

 ライバルのチャチャが居なくなったシロは、ここぞとばかりにお客様にすり寄り、上手に「お給料」を独り占めしている。しかし不審者に対する威嚇は先代以上で、さらに必要以外のときは吠えずにおとなしくいるので、なかなか頼もしい存在ではある。好きなものは牛乳と山の散策。苦手なものは須崎まつりの豪快2尺玉の花火の爆音。気は小さい方。


 

2.きっしゃん(商品防衛・害虫駆除担当主任)

きっしゃん01

 当店は弁当屋なので、食料には事欠かないせいか自身の愛猫を捨てて行く不心得者が後を絶たない。さらには近所の猫たちも遠征してくるので、何度か「猫増殖非常事態宣言」を発令したほど。ウチにやってくる猫は倉庫のパンを袋ごと食い散らし、一匹たりとも寄せ付けたくない存在であった。

 そこに突如彗星の如く現れ、ライバルの猫たちを追い払い、非常事態を終結させた伝説(いまもいるが)の猫がいる!彼女の名は『きっしゃん』。なぜきっしゃんかといえば、この辺ではミケ猫のことを「きじ猫」と呼ぶらしく、ワシの母が「きじやん」と呼んでいたのがいつのまにか訛って、『きっしゃん』になった。

 小さなメスのミケ猫だが、その功績は計り知れないものがある。大小の用を指定の砂場に足すのは当然として、倉庫のパンにも手をつけず、鼠などを巧みに捕まえてオーナーであるワシの事務室の前に並べて報告するし、野良猫や野良犬であろうと鋭い爪で追い払うのである!あのシロでさえ、一目置いている存在なのだ。早速不妊の手術と9種混合の予防注射を済ませ、当店のセキュリティ・スタッフに任命した。

 猫という生き物は、一度家に居ついてしまえば、人間なしでは生きてはゆけないが、かといって犬のように愛情を表現することもない。普段は1~1.5mの距離を置いて、人間のそばでただジーっとしている。夜はパトロールに出掛け、不審者を追い出し、害虫を駆除している。お客様の受けも上場で、当店の招き猫・・・福の神として、これからも大切にしていくつもりだ。好きなものはキャット・フードと人間のくさい足。苦手なものは大型の鼠と雨。

 

※「シロ」VS「きっしゃん」白熱バトル!!※



 過去に2回、2匹の生き残りを賭けた戦いがあったが、いずれも「きっしゃん」に軍配が上がっている。普段はおとなしいきっしゃんだが、戦いとなると、それこそ虎のような形相をし、目にも留まらぬハヤワザで敵の鼻柱を引っ掻くのだ!とある専門家から聞いた話だが、1対1の戦いでは、必ずと言っていいほど、猫が犬を遠ざけるそうな。ただし、犬が2匹以上になれば猫は噛み殺されてしまうらしい。きっしゃんが我が家で安泰なのは、犬がシロ一匹だけになっていたからであろう。

シロ02 きっしゃん02

   「シロときっしゃん、仲良くケンカしな♪」

 ※2006年6月15日、シロは安らかに天に召されました。可愛がってくださった皆様には、飼い主より深く御礼申し上げます。ありがとうございました。きっしゃんは今も元気で、本店2階で隠居生活中です(2011/12/5現在)。


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