介護が快護であるように・・・・

2009/05/23(土)00:20

祖母の反乱

祖母の日常(215)

       今日は義父は出かけて留守です。だから祖母と二人のんびりするつもりでした。 お昼の支度をしようと台所に居る時に義母の大きな怒鳴り声がしてきました。 義母 「何でこんな事をするの!何をしたのよ!」 祖母 「何か・・・何のことか・・?何で怒っとるんか・・・」 私は「しまった~!」っと思って二人のところへ行きました。 我が家にはトイレが2箇所にあります。義父母の部屋の側と玄関のところに・・・ いつも祖母は私達が使う玄関のトイレを使用します。 そしてまんべんなく汚してくれます。本人はたぶん掃除をしているつもりなんでしょうけれど・・・・隅から隅まで・・・ひどい時にはクイッ○ルワ○パーを使って手の届かないはずの天井まで汚したこともあります。 その度に掃除をして、掃除が済んでもすぐに祖母が行ってまた汚す・・の繰り返しです。 初めは私も必死になって一日中トイレ掃除ばかりしていました。 でも計算してみると一日20回以上掃除をしていて、1回を15分とすると毎日5時間以上トイレ掃除に費やしていることに気づきました。 「睡眠時間より長いじゃん・・・」と思ったときに、必死になるのが馬鹿らしくなりました。 で・・・お客さんや主人が居ない時には、私自身が使う時に掃除をすればいい・・・あとは祖母の好きにさせよう・・・って思いました。 でも、ここのところ祖母のそんな困った行動は無くなっていました。 だから今日は祖母と二人だから、義父母の部屋のトイレは、義父が帰ってくる昼過ぎに掃除をすれば良い・・と思っていたのです。 でも・・義母が帰ってきてしまいました。朝早くからいないのでてっきり仕事だと思っていたのですが、休みだったようで私が掃除をする前に、昼食をとるために戻ってきてしまったのです。 そして自分達の使うトイレが汚れているので祖母を怒鳴りだしたのです。 一旦始まると間に入って止めなければなりません。 義母の大きな怒鳴り声と祖母の泣き声で修羅場になります。 私 「やめてください!お婆ちゃんは認知症なんです。5分前にしたことでさえ分からないのに「何でしたか・・」って怒鳴っても無駄なんです。」 義母は怒りながら掃除を始めました。 後で訊くとトイレの中にタオルを2枚入れて詰まらせていたようです。 だから水があふれて大変だった・・・タオルをとるのもスッポンを使って大変だったようです。 私はそんなことを祖母がするのは初めてなので信じられませんでした。 「なんでだろう・・・」と思いました。 汚すことはあっても、物を入れて詰まらせるなんて今まで無かったのです。 だいたい義父母の方のトイレを使用するのもあまり無いことなのです。 使用するのは洗面所があるので朝起きた時と、玄関のトイレを誰かが使っていて間に合わないときぐらいです。 今日は私以外誰も居なかったのですから、祖母が義父母の方のトイレに行く必要はないのです。 それにここのところ、祖母の問題行動はほとんどなく、ちょっと見たら正常になったんじゃないか・・・と思えるぐらいに落ち着いていました。 現に玄関の方のトイレはさほど汚れていないのです。 なのになんででしょう・・・ 私はもしかしたらこれは祖母のささやかな抵抗ではないか・・・と思いました。 祖母が家の中で話をするのは私ぐらいです。 夕食ができたら、皆を呼んで私は部屋に行って老人トリオが3人で食べるのですが、一緒のテーブルに居るのに、祖母の存在は義父母の中にないのです。本当にそこに居ないかのごとく無視されているように見えます。 義父母だけが二人で話をしていて、祖母は黙々と食べている姿を見ると「つらいだろうな・・」って思います。 だから最近は二人より先に祖母を呼んで私と話をしながら食べさせて、食べ始めてからしばらくして義父母を呼ぶようにしています。 私は一人ぼっちの孤独よりも大勢の中の孤独のほうが、ずっとずっと寂しいと思います。 家族が一緒のテーブルにいるのに会話の無い食事なんて、きっと美味しくないと思うのです。 「あんたがいるけーわしゃぁ幸せよ~○○(義母の名前)は怒鳴ることはしても何もしてはくれん」と祖母はよく言います。 それは裏を返せば「本当は娘にもっと優しく構ってほしい・・」という願いだと思うのです。 義父母のトイレにタオルを流して詰まらせた・・・という行動は、もしかしたら子供が大人に構ってほしくて悪戯をするのと似た感情からなのではないのかな・・・って思いました。 「自分はここに居るんだ!だから無視しないで!」っていう心の叫びなのではないか・・って思いました。

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