介護が快護であるように・・・・

2011/11/02(水)09:56

祖母の過去帳

私の思うこと(239)

我が家には仏壇が2つあります。 客間にある家用の仏壇と、祖母の部屋にある祖母用の仏壇です。祖母用の仏壇には戦争で亡くなった弟達の写真が飾られています。 今は施設に居る祖母が家に居た頃には、毎日朝と夕方に手を合せて長い間お経を唱えていました。 認知症になってしまっても、歩く力が無くなって平行棒などを持たなければならなくなっても、仏壇にお経を唱えることだけは続けていた祖母。 私もお供えのご飯やお水を運べなくなった祖母のために運ぶのを手伝って、仏壇の前の椅子に座らせたりしていました。 施設に入ってしまった今でも時々「仏さんにご飯と水はお供えしとるか?」と訊いてくる祖母。 私が「しとるよ~・・毎朝お供えして線香も立てとるけ~大丈夫よ」と言うと安心したようにニッコリ笑って「わしもここから手を合わせとるけ~の~」と言います。 祖母にとってご先祖様は何よりも大切な物なんだと思います。          いつものように祖母の仏壇にお線香を立てていた時、仏壇の前の写真を手にとって見ました。 軍服姿の祖母の弟達に、祖母は毎日心の中で話をしているんだろうな・・・と思いました。 そしてふと写真の側にあった過去帳に目がとまりました。ご先祖様の亡くなった命日が書き込んであるものです。 祖母はいつもその日の日付のページを開いてお経を唱えていました。 祖母の両親や弟達の名前と命日が鉛筆で書き込んでありました。 ・・・・その中に祖母の先祖ではない名前がありました。 それは私の祖父母の名前と命日でした。 私は小さい頃ずっと母方の祖父母に育てられました。二人とも私が学生の時に亡くなってしまいましたが、私にとっては親代わりのとても大切な祖父母です。 嫁いだ頃にあった祖父母の何回忌かの法事に出かけた時に、祖母にその話をしたことがあります。 祖母はその時に自分の仏壇の過去帳に私の祖父母の命日を書き込んで、それからずっと月命日の時には経を唱えてくれてたんだな・・・・と思いました。 私でさえ忘れてしまっていた私の祖父母の命日を、祖母はずっと大切にしてくれてたんだ・・・・と思うと、祖母の優しさがとても嬉しかったです。 もしかして孫の嫁である私が、主人の祖母の世話をしているのは、亡くなった私の祖父母に「いつも私達がお世話になっているんだから、しっかり恩返ししなさい」と言われているような気がしました。 過去帳 御先祖様の戒名、命日など記録する 仏具

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