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昨日の10時過ぎくらいに、ちょっとした用事で札幌駅へ。
さあ帰ろうかな、と思った瞬間、 「あの~、すみません」 と声を掛けられた。 ふと振り返ると、そこには50代くらいの男性が大きなリュックを背負って立っていた。 「ここのバス乗り場まではどういったらいいん?」 ・・・ん?北海道の言葉ではない。どうやら関西系だ。 話を聞くと、このお父さん、京都からきたそうな。 バス乗り場は15分くらい歩いたところにあるので、私もこれから家に帰るだけなので、お父さんの道案内をした。 お父さんは、車関係の仕事をしていて今年で56歳。 やっと3日間の休みがとれたので、小樽に船に乗りに来た、とのこと。そう、このお父さんは乗りたい船があったから北海道へ来たのである。ということで、全然北海道の観光はしていないという。そして、これから網走まで深夜バスで行って、そこから帰るそうな。 「どうして一人旅なんですか?」 と聞くと、 「旅というのは一人旅に限る」 といわれた。 私は一人旅をしたことがない。いや、してみたいが怖くて出来ないだけかも知れない。 お父さんとは歩いている間、僕の事業の話、お父さんの子供の話、等々初対面とは思えないくらいに色々しゃべったような気がする。 不思議な人だった。 それはまるで仙人のような、といえばいいのだろうか。 お父さんは帰り際、 「旅で出会えた不思議な出会いに!」 と言って、握手してくれた。 こんな感覚、何年ぶりだろう・・・・。 頭の中は事業・事業でいっぱいになっていた私はなにかちょっとだけす~っとした感じがした。 あまりに考えすぎて、人間らしい感覚を忘れていたのかも知れない。 仙人は、23時の網走行きのバスに乗って、そっと消えていったのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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