あめみこの萬華鏡BBSにも書きましたが、面白そうな狂言の本がありました。
ほたるの本 「あらすじで読む名作狂言50 」小林責 著
定価 1,890円 (本体 1,800円)
A5判 144ページ
好評「あらすじで読む」シリーズ第5弾
<説明文>
豊富な写真と狂言の特色である「笑い」にスポットを当てたわかりやすい解説で名作50演目を紹介。野村萬斎のインタビューも掲載
あらすじで読む名作狂言50
「この辺りの者でござる」と始まることの多い狂言では「私はあなたの鏡ですよ」という言い方も出来ると。
身近で、この狂言は決して敷居の高いものではない、とも伝えて下さっています。
若い狂言師に興味を持ち、能舞台や劇場に足を運び、萬斎さんのお父様、万作さん世代の芸の深さを知り、または子供の世代の演技を見ながら、その成長過程を見る。
演じる役者の年齢により人生の厚みも違い、そして見る側(私たち)の年齢によっても、その曲の捉え方、受け止め方も違ってくるこの狂言は今後、自分たちが年齢を重ねてもまた違った感覚で観ることが出来てしまうのですね。
まさに、今この時代を生きる、自分も含め、「この辺りの者でござる」というフレーズに集約されている気がします。
一つの演目を色々な年齢の狂言師が演じることによって、私たちへの伝わり方もまた違い、流派によっても更に違う味わいで楽しめる。
これを一元的にとらえられない芸の楽しさを見てほしい・・・と野村萬斎さんのインタビューには書かれていました。
狂言は"型"というもので成り立っているけれども、色々な演出や効果のないシンプルな舞台なだけに、私たちはイマジネーションを膨らましながら、色々な人が演じる、例えば太郎冠者や大名、主人や百姓などを楽しめたらいいのでしょうね。
肩肘を張らず、楽に、面白く、その人間ドラマや芸を拝見する。
またその裏側に狂言師の人生も垣間見させてもらう。
さらに狂言に対しての興味が沸いてきます(*^◇^)V