萬華鏡-まんげきょう-

2007/04/19(木)23:53

第26話 花の乱『勝元暗殺(2) 』

あめみこテレビ三昧(58)

その夜…。 北斗七星を祀って祈祷を続ける勝元。 白装束に身を包み、印を切るお姿は… やっぱり安倍晴明さまを彷彿とさせる( ̄ー ̄)←またその話題にいくんかい 晴明さまのこんな必死な祈祷は幻角の石室からの脱出時しか見たことないけど←一般には激しく解りづらい話題(≧m≦) さて…。 祈祷も成就寸前。 聡明丸(勝元の嫡男)が『父上、今帰りました~』と… 堂へ無邪気に乱入(笑) 灯明の焔は消え失せました( ̄▽ ̄;)あらん 祈願成就ならず… 無念なり。 我が息子に消されては… 『ふっ…』←勝元憂いを含んだ苦笑 そこで祈祷は諦め(早っ)、龍安寺まで歩いてきた勝元親子。 寺は応仁の乱で焼け落ちていますが、石庭跡は健在しています。 そこには大小の石が点在しており、聡明丸にその石が幾つ見えるかを数えさせます。 『14』と答えた聡明丸に勝元はこう話し出します。 勝元 『こなたの眼(まなこ)で14個見えたというのは正しい』 『しかし本当には石の数は15個あるのだ。』 『15の石をわざと14にしか見えぬように配置したのはなぜか』 『そもそも天文道では、満月を15夜の月と称する。15という数は全てが満ち満ちて完全なものを意味するのだ。』 『但し我ら人間は未だ完全なるものを知らぬ。15の石を14にしか見えぬよう配したのも己が眼で見えるものだけが全てではないと言うことを、どこかに必ず見えないものがあることを忘れまじという亡き師の教えに従うたまでのことじゃ』 龍安寺に行ったことはないのですが、細川勝元建立のこの場所、訪れてみたくなりました。 余談ですが、実際に庭のどこから見てもやはり石は14個しか見えないようですね。 しかし寺の一室から見た唯一のポイント、一ヶ所だけ15個の石が見渡せる位置があるようです。 意図的に石を配置したかどうかは、わからないのだそうです。 ドラマの中で勝元に言わせた台詞が上記の内容ですが、なにか教訓として胸に染み入ります。 両の眼を見開いても見渡せないことは確かに沢山あるんですよね。 勝元が、ふと星を見上げる。 三台の星の間に客星が現れ、宗全、義政…そして勝元の星も位を失い、やがて消え去る運命を見て悟ります。 『全ては万物天変の如く、何人も逆らえない…』 呟く勝元の背後に忍び寄る殺気…! 頭巾に顔を被い立ち塞がる道賢。 聡明丸が身を呈して父を守ろうとします。 『ここはワタクシが!』←小さいのに(多分九歳くらい)勇敢だ~ 勝元 『刺客の相手はわしじゃ。』 初めてしっかり剣を振るうシーンを見ましたが、軽やかに舞う感じ。 日本の武士というより、西洋の剣術(ん~…フェンシング?)っぽかったなぁ(笑) ハムレットの最後のシーンとかの(≧m≦) そこに現れる森女。 勝元 『し…森女…』 ↑見惚れてる場合じゃありませんことよ 森女 『道賢さん、剣を納めなさい』 ↑あ、名前呼んだ、刺客の正体バラしたね(笑) だからって、今さら刀を納められない道賢。 『お命頂戴つかまつる!』振り被った太刀を勝元に払い避けられ、一瞬のうち身体のバランスを崩したルー道賢。 よ…よわっ(汗) …。 いや、私のチャチヤのほうがうるさいですね…(すみません) 道賢が刺客として差し向けられた、と言うことは東軍諸将のうちの誰かが密命を下したことに違いない。 勝元 『味方に見限られては、わしの命運もこれまでだ。』 『わしが一命、そなたにやろう』 侍烏帽子を脱ぎ髻を切り落として、刀と共に道賢に渡します。 密命を下した主にはこれを見せ『勝元はしかと討ち取ったことを伝えよ』、と。 『今宵、全くの別人となり、勝元の眼では見えなかった世界を…森女に導かれてな…』 この日、右京大夫 細川勝元は死にました。 …(T-T) でも髻を落とした勝元は晴々として満足そうでした。 15個目の石を探しに…。 名門の武家に生まれたがゆえ、『清らかさを保って生きること』が出来なかった細川勝元。 彼にとって森侍者はまさに観音菩薩のような存在だったんでしょう。 勝元暗殺の夜から五ヶ月後。 小川御所にて 将軍義政と富子御台。 その年の12月に控えた新将軍 義尚着任の儀。 この儀式は管領なく執り行うことはできないのですが、そのポジションは勝元亡き後空席のまま。 義政は三管領家のうちより、畠山政長を選任することを推しますが、富子は意義を申し立てます。 室町御所内では細川右京大夫勝元の急逝について政長殿の仕業とのもっぱらの噂が立っており、そのような人物を管領にするのは不適切だと。 どうしてもと仰るなら義就殿を…と。 しかし義政にとってみれば、逆賊である義就を管領にすることはできないわけです。 結局、儀式が行われる期間限定での政長管領職任命に落ち着くのでした。 小川御所の外から聴こえる清らかな笛の音。 森女の笛と悟った二人。 富子は『あの森女こそが真の富子なのです』と義政に日野家での過去を打ち明けます。 もはや二人の間には守るべきものは何もない…。 夫婦の心はより遠く離れていきました。 小川御所の外。 いつか義政に森女の奏でる笛の音を聴かせ、心の慰みをと願う勝元が放浪の身となって森女を伴っていたのでした。 ここのシーンだけは総集編にもありますね。 でもこんな経緯があったとは初めて知りました。 総集編だといきなり髻切って、気付いたら森女と旅をしてるのだもの…┐('~`;)┌ そして、義政は38歳で将軍を退位し、新将軍の義尚が誕生したのでした。 勝元暗殺。 総集編で見ても何となく察しはつくものの、実はお亡くなりにはなってなかったんですね!←花の乱では 自身が建立した龍安寺の石庭にて細川勝元はこの世から消え、新たな境地を探し求めに旅立つストーリー立ては、一捻りあって見応えがありました。 総集編での勝元最後のシーンはいきなり『あんなんで』不満極まりない状態でしたが、良いドラマ展開ですよ。 スレンダーな萬斎勝元だとイメージ的に『病没』なんですが(笑)それでは何だか散るにも華やかさがないですからね。 この先『花の御所炎上』(第27回)で、本当に本当の勝元最期の時が訪れます。 勝元日記。 長々書いてきましたが、いよいよクライマックス。 放送自体はもちろん本当の最終回まで録画、見届ける予定ですが回数を追っての花の乱日記は多分終わりかなぁ…(^ー^)

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