◆赤いばらの女王
ヘンリー六世妃マーガレット(オブ アーンジュ)
…の続きです。
精神を病んでヘロヘロな夫・ヘンリー六世はロンドン塔に幽閉されたり、マーガレット王妃に取り返されたり、逆襲の渦中に巻き込まれ、すったもんだが続きました。
「余がいない方が勝てるという、いっそ死んでしまった方が!それが神の御意にかなうなら…」
*シェイクスピア「ヘンリー六世」より
うぁ~ぁぁん、ボクなんかいないほうがマシなんだ(;o;_;)o
↑ヘンリー六世肖像画も可哀想なほど気弱な感じです。
マーガレットは過激なだけではなく謀略にも長けていたようです。
エドワード四世の弟であるクラレンス公・ジョージ。
兄の王冠を簒奪する野望を抱いている、と言うことをすかさず察知、味方に取り込んでしまうわけです。
↑戯曲リチャード三世ではイイ人すぎてそんな気配微塵も見せないけど
それでもグロースター公・リチャードは甘い囁きには応えず、ひたすら兄エドワード四世の復位に貢献していたのです。
一旦はエドワード四世を玉座から追い落とし、ヘンリー六世の復位が叶いますが、すぐにまたヨーク家のエドワードは反撃を開始。
この間、ランカスター家に寝返ったクラレンス公・ジョージを説得。
形勢不利と感じたジョージは兄弟と和解したのだそうです。
全く、なんて都合のいいやつ(*`Д´)ノ!!!
…あ。
マーガレットのお話でした(笑)
最終的には夫ヘンリー六世はロンドン塔で殺害、皇太子のウォーリック伯エドワード(またここにもエドワード・汗)もチュークスベリーの戦いで殺されてしまうのです。
↑皇太子エドワードとはアンの元ダンナです(笑)
リチャード三世戯曲では、この殺人がグロースター公・リチャード(三世)によって成されたとされていますから、マーガレットの怨みも深いってわけです。
↑でも真相は謎
リチャード三世 戯曲の中においては
「わわしい女ナンバーワン」ではないかと(笑)
肖像画を見たら、可憐な感じなんだけどなぁ…
人々を死の淵に追いやったフランスの雌狼
そんなマーガレットの晩年はフランスに返され、寂しい晩年を迎えたようです。
庇護をしてくれるはずのフランス王ルイ十一世からも見放され、決して幸せな最期ではなかったようです…。
国盗人のことはどーなっちゃうのか全くもってベールに覆われているので~・・・
たんなるリチャード三世まめ知識になっていますが(笑)
国盗人を純粋に楽しみたい人はクラレンス公・ジョージがホントは裏切りモノなんじゃないかとか、頭に入れないほうが・・・いいのかもしれませんけれど(苦笑)
さて。
次は、エドワード四世とエリザベス王妃夫妻のお話に参ろうとぞんずる。。。