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草莽の記    杉田謙一

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seimei杉田

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2008.08.26
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氷雪の門のアレンジ版を見る

霧の火ー樺太・真岡郵便局に散った9人の乙女たちー』日テレ開局55周年記念特別ドラマ。
あの「氷雪の門」のドラマ化である。

 市原悦子さんの演技や語り方に感動してしまった。少女時代を演じた俳優さんも誠に名演技。顔かたちは私の友人の娘さんにそっくりで本当に驚いた。以下見なかった人のためにあらすじを。

 終戦の夏、樺太の西海岸に位置する真岡町でも日ソ中立条約を一方的に破棄して参戦したソ連軍の侵攻に脅かされようとしていた。ソ連軍侵攻からの避難民は群をなして真岡町に向った。
樺太全土に婦女子の強制疎開命令が出された。しかし、聖なる職務を自任する交換手の20人は命令に従わず、交換手として最後まで踏みとどまる。ドラマではなぜか希望を受けた形でとどまったと表現されていた。

 8月15日。玉音放送によって終戦が告げられた。しかし、ほっとするのもつかの間、その後もソ連の進攻は止まらず、8月20日には真岡町沿岸にソ連の艦隊が現われ、艦砲射撃を開始。真岡逓信局も圧倒的なソ連軍の攻撃の前に銃弾の餌食とされる。ここに至っても交換手たちはこの非常時における電話通信の重要性のため職場にとどまって仕事を続けていたが、遂にソ連軍が間近に迫ると青酸カリにより自決を選んだ。その一人が主人公。率先して敵兵の辱めを受けぬと青酸カリを飲もうとするのだが、砲撃の衝撃で気を失い自決できなかった。

「みなさん、これが最後です。さようなら、さようなら」が最後の言となる。

 義理の父は反軍の共産主義者。少女の軽蔑の的となる。ロシアを解放軍と認めて近寄るも命乞いは通じず銃殺。恋人で正義心ある青年に、生き延びよと言われ、命を棄てずに生きる事を選択。生き延びた交換手たちと顔をあわせることなく廃人の如く戦後を生きる。一子をもうけるが結婚を求められてもあの青年の帰還を夢見て籍をいれずにいたが、遂に再会のときを迎えた。神とも思っていた彼はしかし全く形相も変わり、朝鮮戦争で成金になって戦後の価値にどっぷり使った人物としてあらわれた。

 絶望。彼だけは立派な気高い心でいてくれると思っていたのに。絶縁し、世のすべてに絶望。心の病に係り実の子をも棄ててしまった。その後孫娘がいる事を知り、彼女に人生を語って後死別するとの話である。

 あのきらびやかな青春と自己犠牲の尊さ、命の尊さを語った恋人が、戦後魂を悪魔に売ってしまった醜い人間として登場した場面は市原さんの語りでしか表現されていないが、見事な語りでジンと胸に来た。
さもあろう。戦後の日本人の、「日本」への裏切りである。それもいとも簡単に。それが出来ない乙女は友を裏切って命ながらえた自己を侮蔑しつづけて生きるしか許されない。

おそらく軍隊体験をお持ちに方はすべからくそうだろうと思う。そして成金に成り下がった青年のうちにもその自己処罰の思いは消えなかったろう

 ひたすら日本の軍を批判する元軍人のかたすら、僕らが頭で考える「東京裁判史観に毒されている」との批判を聞けば「お前に何が分かる」と激怒されるであろう。その思いは生ある限りつづくのかもしれない。

 三ヶ根に参拝に見える方々も「政治はしない。慰霊だけで」と深い心をお出しににならない方も多い。事実である。生きた後にあの自決に対する思いは様々に揺れ動いたであろう。生きて申し訳ないとわびる心も実に尊い。国の行く末を命がけで求め、死をもって日本人の心を守った方も余りに尊い。

 自分がもっとしっかりせねば、この国を守ってくださった皆様に申しわけが立たない。これだけはいえる。
 
 









 





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Last updated  2008.08.26 23:24:36
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